先日、筋肉温存型腰椎椎弓間除圧術 (muscle-preserving interlaminar decompression: MILD法)を施行しました。 今回の除圧高位はL3/4の1椎間でした。


最近では、手術時間の短縮(と言っても5分程度でしょうか)と、より後方成分を温存するため、上位椎の棘突起の末梢1/2を縦割して進入しています。



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術後は骨癒合を期待して、縦割した棘突起を縫合しています。上図は術後1週目の単純X線正面像ですが、L3棘突起はかろうじて判別できます。



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一方、こちらの側面像では、L3棘突起をきれいに温存できていることを確認できました!さすがにL4棘突起中枢側は少し無くなっていますが、執刀医的には非常に満足です。


私は脊椎外科医ではないので、適応のある症例のみを厳選して手術を行っています。そして、勤務先の病院に脊椎外科医は居ないので、単純な後方除圧術であっても慎重に施行します。


単なる後方除圧術なのにTHAやTKAよりもプレッシャーがかかって嫌なのですが、市中の小規模病院勤務のため、自分で対応可能な手術であれば逃げることはできません。


とは言っても、1時間ほど集中して手術するだけで患者さんの症状が劇的に良くなるので、ついつい手術予約を入れてしまいます。コストパフォーマンスの良い手術は辞められませんね(笑)。





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