日本整形外科学会雑誌 第90巻 第7号 512-516 に、興味深い教育研修講演がありました。
整形外科の医療過誤(訴訟)と判例 です。


まず、診療科目別の民事の医療裁判が終了した件数(2012年)ですが、医師1000人あたりでみると下記のようになります。やはり外科系診療科は訴訟に巻き込まれる傾向にあるようです。

  1. 形成外科 8.9件
  2. 外  科 5.3件
  3. 整形外科 4.8件
  4. 産婦人科 4.6件
  5. 泌尿器科 2.7件


次に、判例検索システムで入手できる民事裁判の判決(2012年)をもとに、整形外科の領域別の判決数を調べると下記のごとくです。脊椎に関するものが多いようです。


  1. 脊 椎 28件 敗訴率42.9%
  2. 骨 折   9件 敗訴率22.2%
  3. 一 般   7件 敗訴率71.4%
  4. 股関節   5件 敗訴率60.0%
  5. 膝関節   3件 敗訴率66.7%



診療科目および整形外科の領域別の傾向をみてみると、整形外科が産婦人科よりも医師1000人あたりの民事の医療裁判が多いことに驚かされました。


また、脊椎は重篤な後遺症が残りやすいので、医療裁判に至りやすいようです。このあたりの実情を真摯に受け止め、明日からの診療に役立てたいと思います。



 



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