先日の外来で、交通事故後の殿部挫創の患者さんを診察しました。
受傷後1ヵ月以上経過してからの初診で、創がなかなか治らないという主訴でした。


創を診察すると、中央がカリフラワー状の肉芽となっており上皮化が進展していないようです。肉芽上に壊死組織はありません。むむっ!この風景はどこかで見たことがある・・・


それは、こちらの患者さんでした。肉芽が盛り上がりすぎたときは、ストロンゲストのステロイド外用剤を塗ると上皮化することが多いです。形成外科でよく使う治療法だそうです。


整形外科医的な考え方では、「上皮化しないなら、不良肉芽を切除してしまえホトトギス」という織田信長を彷彿させる荒々しい(?)治療をしてしまいがちです。



しかし、このような創では、「上皮化しないなら、ステロイド外用剤を使ってみようホトトギス」という豊臣秀吉的な治療(?)が望ましいです。


肉芽組織にストロンゲストのステロイド外用剤を塗布したところ、この患者さんでも数日で殿部のカリフラワー状肉芽組織が縮小してきました!


整形外科医としてはあまり見ない創ですが、2例目を経験することで治療の引き出しがひとつ増えました。ブログをしていると、医師としても成長しているような気がします(笑)。






★★ 『 整形外科の歩き方 』でお宝アルバイト獲得のための基本講座を公開中です! ★★