先日、示指がいきなり伸びなくなったという主訴の患者さんが初診されました。診察すると、確かに示指のMP/PIP/DIPが屈曲したまま、動かなくなっています。


以前、MP関節ロッキングを治療したことを思い出しました。アレもたしか、示指だったような・・・。MP関節ロッキングとばね指のロッキングは似て非なる病態です。


とりあえず、スマホで過去に自分の書いたブログ記事にアクセスして概要をおさらいしました。結論的には、今回はMP関節ロッキングではなく、ばね指のロッキングでした。。。


MP関節ロッキングではMP関節が完全伸展が不能ですが、PIP関節およびDIP関節には可動域制限がありませんでした。


一方、バネ指によるロッキングの場合には、屈筋腱がA1 pullyで固定されるので、PIP関節、DIP関節とも動かせないです。


「バネ指によるロッキング」という診断がついたので、腱鞘内注射を施行しました。5分ほどして示指を伸展しようとしましたが、なかなか伸展しません。


エイヤッ!と伸ばすと、ゴクッという大きな音とともに示指が伸展するようになりました。いや~、心臓に悪いです。とりあえず、患者さんには腱鞘切開術を勧めておきました。


MP関節ロッキングとばね指によるロッキングの鑑別は、PIP関節やDIP関節が動くか否かで判断することがポイントです。珍しい病態ではないので覚えておいて損はないでしょう。




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