先日、運動器超音波(エコー)の講演を拝聴しました。整形外科領域におけるエコーと言えば、腱板損傷を始めとする肩関節疾患をまず最初に思い浮かべる方が多いと思います。


肩関節疾患以外では、関節リウマチ領域でのエコーも市民権を獲得しました。ところが、これ以外にも意外な使い方があったのでご紹介します。


それは、骨折に対するエコーです。骨折でエコー? そんなもの施行するまでもなく、単純X線像で充分だろうと思う方が多いと思います。実は私もそのひとりでした(笑)。


しかし、講演を拝聴して考え方が変わりました。私の考え方を変えたのは、小児の上腕骨外顆骨折に対するエコーでした。ご存知のように転位の少ない外顆骨折は診断が難しいです。



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上記の単純X線像では、後追いで診ると外顆骨折が何となく分かります。骨幹端に線状骨折を認めます。ただ、初診時に確信をもって診断するのは相当難しいのではないでしょうか?


この症例ではCTを施行して、外顆骨折の存在を確認しました。しかし、小児にCTを施行すると、ちょっと被爆量が心配です。


このような時にエコーに習熟していると外顆骨折も容易に診断できるそうです。操作方法は簡単で、上腕骨長軸方向にプローベをあてるだけです。


骨折部では骨表面の線状高エコー像に途絶があります。あと、周囲の軟部組織の腫脹や関節血腫も観察できます。講演を拝聴したかぎりでは、かなり有用そうです。


私の場合は、関節リウマチでエコーを習熟しているので、比較的ハードルは低いと感じました。今度、骨折を疑う症例を診察する機会があれば、エコーを試してみようと思いました。






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