外来をしていると、学生のケガが多いです。その中でも一定の割合で困った患者さんが居ます。それは、スポーツに情熱をささげる親子です。


彼らは、野球・サッカー・バレーボール・空手・器械体操など、さまざまなスポーツをしています。共通点は、その時点の人生の全てをスポーツに賭けていることです。


優先順位が試合や大会で好成績を残すことなので、練習や試合を休むという発想がありません。とにかく「痛みを除去して」「早期復帰する」ことを第一に考えているのです。


価値観は人それぞれですが、将来的に重大な機能障害を残しても良いから、目先の大会で好成績を残すことを最優先させるメンタリティは、私の理解の範囲外です。


そんな患者さん親子が結構多いと感じているのは、私だけでしょうか? 昔は彼らのような存在を全否定していましたが、最近では表面的には妥協するようになってきました。


それは、人間の価値観はさまざまであることを理解するようになったからです。永続する機能障害を残すことになっても、心の底から目先の大会での好成績を望むなら従おうと・・・


もちろん、彼らが望む治療(?)を行った結果がどうなるのかを、きっちりと説明しなければなりません。暗い未来予想図を説明するのは億劫ですが、医師としては仕方ありません。


その未来予想図を理解した上でも目先の成績を望むのなら、最大限協力しようと思います。何と言っても、人間の価値観はそれぞれですから、万人向けの正解など存在しないのです。


最近でこそ良心の呵責はさほど感じなくなりましたが、かなり詳しいICの内容をカルテ記載しなければならないことが非常に面倒です。そろそろスポーツ選手用のひな型を作ろうかな。




★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
  


オーストラリア理学療法協会のスポーツ理学療法士による実践的な教科書です。
治療的テーピングの概要を学ぶことができます。