山中教授が「iPS細胞研究基金」への寄付を募る 「研究所の教職員は9割が非正規雇用」にネット震撼 という記事が話題になっているそうです。


iPS細胞研究所(CiRA)は、2012年にノーベル生理学・医学賞を受賞した山中伸弥教授が所長を務めています。


国の全面的なバックアップがある潤沢な研究所というイメージですが、研究所のスタッフの9割が非正規雇用とは、なかなかインパクトのあるニュースですね。


CiRAのHPでは、ご支援のお願いで広く寄付を募っています。研究内容や組織の由来を考えると、9割の非正規雇用の多くは医師の大学院生だと思います。


医師であれば割の良いアルバイトがあるので、一般的に思われている非正規雇用ほど生活が不安定ではないはずです。しかし、このような状況が未来永劫続くわけではありません。


基礎研究から実用化まで何十年もの長い時間がかかるので、やはり研究所自身の独自財源は必須です。問題は、研究所がすぐにお金になる成果を生み出すことができない点です。


基礎研究なので当たり前なのですが、国の財務状態が悪いことと、最近まで寄付税制が貧弱だったため寄付文化が根付いていないことが、米国や中国に対して分が悪いです。


一方、研究所の財源を寄付に依存することは、安定的な独自財源を確保しているとは言い難いと感じます。このような他力の財源は、社会情勢の変化をモロに受けてしまうからです。


少し古いデータですが、1999年の日本の国立大学の財源別収入では、政府資金比率は66%でした。この数字は欧米諸国と比べても決して高すぎる数字ではありません。


しかし、独自財源確保に、もう一歩踏み込んでもよいのではないでしょうか?例えば、基金の一部を金融資産や不動産購入に充て、配当・賃料収入を財源に組み込みます。


その他にも、ネーミングライツを売り出したり、大口寄付金に対して何らか特典を付けたりなど小技を駆使することで多様な財源確保が可能ではないでしょうか?


もちろん、文科省や大学が首を縦に振らないでしょうが、これぐらいのアグレシブさがなければ世界との競争に勝つのは難しいのでは? と素人ながらに思います。





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