大腿骨近位部骨折の手術で透視下に側面像を見る際、健側下肢が邪魔になって肝心の患側大腿骨頭が見えなくなることがよくあります。


最近の機種はオートフォーカス機能がかなり改善されてきている印象ですが、それでも健側下肢に引っ張られてホワイトアウトしたりブラックアウトしがちです。


このような時の対処方法では、できるだけ透視野に密度の高いモノを入れないことがポイントになります。理想は患肢だけが透視野にあることですが、大腿骨近位では難しいです。


次善の策として、イメージのアームを完全水平から10度ほど傾けたり、金属製のバーが透視野に入らないようにイメージの向きやアームの角度を調整することが挙げられます。


特に大腿骨頭の透視では、イメージの電圧を上げてもコントラストが小さいので解決策にはなりにくいです。できるだけ透視野から患肢以外の高密度なモノを除外することが大切です。


側面像で大腿骨頭のど真ん中にガイドワイヤーを刺入するステップが、大腿骨近位部骨折のクライマックスなので、術者的にはついついイライラしがちです。


しかし、ここは冷静になって、透視野から患肢以外の高密度なモノを排除することに集中しましょう。急がば回れがポイントだと思います。





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