先日、急性腰痛症の患者さんを診察しました。特に問題なさそうだったので消炎鎮痛剤を処方したのですが、英文の処方箋が欲しいとのことでした。なんじゃそりゃ???


理由をお伺いすると、5日後から海外旅行に行くとのことです。医療制度が違うので、日本の処方箋は海外では通用しないことを説明しましたが、イマイチ話がかみ合いません。


よくよくお話しをお伺いすると、てんかんで服用しているテグレトールを持参して海外旅行に行ったときに、入国審査でひかかって大変だったとのことでした。


そーなんだ、と思って調べてみると、テグレトールは特に問題なさそうでした。しかし、米国に入国する際には、向精神薬が問題になるようです。


特にロヒプノールは、米国では所持が禁止されている薬物で、みつかると懲役刑になるケースさえあるそうです。あぁ、なんと恐ろしい。。。


私自身は海外旅行によく行く方ですが、今まで持参薬に関しては何も考えていませんでした。私は睡眠剤を一切服用しないので、結果的には問題ありませんでした。


しかし、歳を重ねるにつれて睡眠剤のお世話になる確率が高まります。その時には、海外旅行に際して持参する薬に注意を払う必要がありそうですね。





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