先日の外来で患者さんに、ケアマネさんから勧められた介護用品のパンフレットを見せられました。そのパンフレットにはACSIVEという商品が載っていました。
ACSIVEとは何ぞや? と思って外来終了後に調べるとなかなか面白そうだったのでご紹介させていただきます。
ACSIVE(アクシブ))とは、無動力の歩行支援機で、歩行能力の弱った人の歩容を整える目的で、名古屋工業大学の佐野明人教授が開発されました。
『受動歩行』理論に基づいて作られており、電気やモータなどを使わず、バネと振り子の動きが作用し脚の振り出しをアシストします。下記に動画がありました。
電気やモーターなどを使用せず、重力とバネの力だけで歩くので、軽くて静かだそうです。これはなかなかすごい発明ですね!
販売価格は片脚用194400円、両脚用378000円です。月額10800円でレンタルも可能なようです。比較するなと怒られそうですが、HALと比べると圧倒的にシンプルで安価です。
実際に装着していないので何とも言えないですが、歩くのが億劫になってきた高齢者の歩行サポートにはよい商品かもしれません。 いろいろな商品があるモノですね。
★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
オーストラリア理学療法協会のスポーツ理学療法士による実践的な教科書です。
治療的テーピングの概要を学ぶことができます。
今はどうなのかわかりませんが、発売当時は予約待ちでいっぱいだったし、展示場に行った方しか購入できないというほどの代物でした。たしかにバネも強力で、加速度センサを装着して試した分には、3段階、強くすればするほど力を得られるという感じでした。
が、健常者をもちいた実験では、いろんなパラメータで、いい結果がでませんでした。おそらく力がそこそこないとバネに抗するように足を伸展にもっていけませんので(結果前にも出せない)、やや筋力が劣る方には効果があるかもしれないという気がします。
長期的効果を評価すればいいのでしょうが、HALもそうですが、RCTを組むのが、むずかしいとか、施設によってリハビリの方法が異なるっていう課題(手術プロトコール、術後プロトコールも細かくは施設でことなるように)があるようです。長文すいません。