12月は年の瀬にも関わらず、人工関節手術が多かったです。
同じような手術なのでマンネリ化しがちですが、気を引き締めて頑張りたいと思います。
さて、先日同門の医師とTHAの話をしていた際に、その先生はALSA(AL Supine Approach: 仰臥位前側方アプローチ)を採用しているとおっしゃられていました。
個人的には、ALSAはDAAよりも優れた前方アプローチだと感じています。脊椎外科ほどではないものの、股関節の世界でもそれなりに術式の進歩しています。
しかし、長年この手の手術ばかりしていると、アプローチの違いは些細なことであると感じるようになってきました。確かに各アプローチ間で、僅かですが優劣が実証されています。
そうは言っても本当に僅かな差にしかすぎないため、執刀医の技量の差やインプラントの選択の方が、圧倒的に長期成績に大きな影響を及ぼします。
そして、執刀医の技量の差とは、いかに至適な位置に至適な角度でインプラントを設置するかに尽きます。
この前提条件をないがしろにして、各アプローチ間の優劣を比較するのはナンセンスではないのか? と感じています。
この手のことをあまり大きな声でいうと、大御所の先生方からバッシングを受けるので、普段はあまり主張することはありませんが(笑)。
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初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です
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大御所の先生方は自分が導入した、広めたアプローチを高く評価して自己満足に陥っているように見えます。
十分な視野を確保して、確実な設置、固定をするのが手術の基本です。得意なアプローチでそれを極めれば、アプローチの違いは誤差の範囲だと思います。