今日は変形性膝関節症の話です。
単純X線像での評価は、1957 年に発表されたKellgren-Laurence(KL)分類が有名です。


結構アバウトな分類ですが、そのアバウトさとシンプルさが受けて、未だにメジャーな評価方法として生き残っているのかもしれません。


さて、膝関節痛の原因は、KL分類 grade1~2とgrade 3~4では異なります。それぞれの原因は下記だといわれています。

  • KL分類 grade1~2: IL-6
  • KL分類 grade3~4: AAA(anatomical axis angle、下肢アライメント)


つまり、変形性膝関節症の疼痛は、初期はIL-6などによる炎症が主体ですが、病期が進行するにつれて生体力学的異常が関与するようになるのです。


TKAを施行する患者さんでも、関節水腫がさほどきつくない方は比較的多いです。それよりも、O脚などの下肢アライメント異常の患者さんの割合が高いことも頷けます。






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