2018.5.26の週刊ダイヤモンドに興味深い記事がありました。
野口悠紀雄氏の超整理日記で掲載されたAIで株価を予測して利益をあげられるか?です。







最近のAIの進化には目を見張るものがあります。古くは(?)はアルファ碁が世界トップ棋士に圧勝し、最近ではAIを利用したファンド運用が注目を集めています。


それでは、実際のAIファンドの成績はどのような感じなのでしょうか?野口氏のコラムには、興味深いことが書かれています。


インディアナ大学の研究者たちは、SNSのデータ分析を市場価格の予測に使えるという論文を2010年に発表しました(J. Computational Science 2010)。


Twitterのデータをランダムに抽出して、感情的な単語の数に基づいてセンチメントとう指標を算出すると、87%の確率でダウ平均株価指数の3日分の先行指標となるという趣旨です。


2011年にTwitter情報に基づいて運用するファンドがローンチされましたが、パフォーマンスが思わしくなく、2012年に閉鎖されました。


同じ戦略を用いたファンドが他にもありましたが、成績は思わしくなく同様に閉鎖されてしまいました。


これらのことから導き出されることは、ビックデータからこうした法則が導き出されることと、その法則を用いて利益をあげられることは別物ということです。


野口氏は、金融市場では取引をすればその行為が市場価格や他の取引者に影響を与えてしまうため、永続的に超過リターンを得ることはできないと主張しています。


肌感覚では正しく思えるのですが、果たして劇的に発展するであろうAIやビックデータ解析は。いつの日にか市場を上回ることはできるのでしょうか?


ちなみに、ある手法が市場の多数派になると、その手法を用いている者は利益をあげることが難しくなります。自分は自分に勝てないということがその理由です。


最近では、VTをはじめとするインデックス投資が隆盛を極めているため、市場の価格形成機能が作用しなくなってきたと言われています。


このため、長期的にはインデックス投資では利益を上げることが難しくなるのではと私は予想しています。皆がやっていることをやって、長期的に成功する確率は低いですから・・・


同様のことはAIやビックデータを用いた投資手法にも言えるのかもしれません。AIは市場に勝てるのか? なかなか興味深い命題ですね。






★★  医師のための金融資産形成術  ★★


資産家および医師を対象として、2015年10月に開催した本ブログ管理人による 「金融資産形成術セミナー」 の動画、および講演で使用したスライドです。




NY夜景

      



勤務医・開業医の種類に関わらず、医師が資産形成する際には下記の3つを組み合わせることで効率良く資産形成することができます。


1. 医師免許をベースにした人的資産からのキャッシュフロー
2. 不動産からのキャッシュフロー
3. 金融資産投資の技術


①②で得られる安定したキャッシュフローを元手にして、③の金融資産投資技術を用いて資産形成するのです。しかし、多忙な医師が金融資産投資で結果を出すのは難しいのが現実です。


一方、金融資産投資は買値で投資収益性が決まります。 ”多忙な医師がいかにして金融資産を安く買うか?” という命題を解決するため、私は超長期逆張り投資戦略を選択しています。 


今回の「金融資産投資術セミナー」は、資産形成マニュアルで提示した資産形成手法における金融資産投資の各論です。築古木造戸建投資は「守」、金融資産投資は「攻」という位置づけです。


築古木造戸建投資の「守」 と 金融資産投資の「攻」の組み合わせが、安定的な所得のある医師の資産形成における有力な選択肢のひとつと考えています。