先日、新任医師の大腿骨転子部骨折の手術を見学しました。
経験年数は申し分ないのですが、初回手術だったので見に行きました。
骨折部が末梢側に噛みこんでいて、カルカーの皮質骨がコンタクトしていません。このまま骨接合してもそんなに問題ないのですが、この医師は下記の方法で整復しました。
- 牽引手術台を一旦弛めて、患側股関節を最大外転
- 牽引しながら、再び患側股関節を内転
この一連の操作でカルカーの噛みこみが解除されて、良好な整復位を得ることができました。なかなか素晴らしい方法です。
別の医師と話しをしていると、この手法は比較的オーソドックスであることが判明しました。どうも知らなかったのは私だけのようです。。。
勉強不足と言ってしまえばそれまでですが、やはり他施設の医師と一緒に働きだすと、今までと違ったやり方を学べて勉強になります。
数か月すると同化してしまい、学べることが少なくなるのですが、異動の時期は新たな学びの時期でもあると感じました。
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