先日、手の外傷の手術がありました。
今回の症例は、軟部組織の状態が芳しくありません。


外傷後であり、組織が瘢痕化しているためです。がんばったら閉創できそうなのですが、かなりパツンパツンの状態です。


関節外科的な考えではできるだけ創を閉鎖しておきたいところです。このため、無理やり創部を縫合しようと考えました。


しかし、手術の監督をしてもらっていた手の外科の先生がおっしゃられるには、手の外科領域においては無理な閉創は好ましくないとのことでした。


バイトを大きく取って無理やり縫合しにいっても、皮下組織の循環が悪くなるだけなので結局創が哆開してしまうそうです。


このようなケースでは、気長に肉芽形成から瘢痕治癒することを待つことも一法だとおっしゃられていました。う~ん、なるほどですね。


手の外科領域においては創傷治癒過程がその他の部位と少し異なる印象を受けます。今回の症例では一期的閉創にこだわることなく、気長に瘢痕治癒を待とうと考えています。






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