骨折治療中の患者さんには単純X線像等の画像で外来フォローします。ただ周知のように、仮骨はそんなすぐには見えてきません。


骨折の治療では、特に最初の 2~3 週間が転院しやすい時期という認識なので、この期間に関しては骨折型によって 1 週間もしくは 2 週間毎に診察をしています。


受傷後 2~3 週間は骨癒合をみているのではなく転位しないかどうかを確認しているのですが、このことは患者さんにはなかなか理解してもらえないです。


患者さんから聞かれることの圧倒的一番は「良くなってきていますか?」という言葉です。このフレーズは受傷早期の診察から頻回に発せられます。


しかし、残念ながら私たちが画像で確認したいのは、良くなってきている(=骨癒合の所見)ではなく、悪くなっていないこと(=転位していない)です。


後になって順調だったハズなのに!と誹謗されることを恐れて安全策(?)を採って「まだ骨はできていないですね。。。」と言ってしまい、患者さんをがっかりさせてしまいます。


少し罪悪感を持っていたのですが、最近は受傷後 2~3 週間であっても「良くなってきています」と言うようになりました。要らぬところで身の保全を図る必要は無いなと。。。


画像で骨癒合所見が現れるまで数週間かかりますが、よく考えると骨癒合所見が現れていない初期の段階であっても、どんどん骨癒合が進んでいるはずです。


受傷後 2~3 週間は骨折が転位しないことを確認しているのですが、転位していないということは骨癒合が正常に進んでいる可能性が高いということにもなります。


そこで、私は仮骨が見えていなくても、転位していなければあえて「良くなってきていますね!」と言うようにしています。


そのように言って患者さんを安心させてあげると気持ちよく帰っていただけるので、外来もスムーズに流れていくと思います。


※ もちろん、安心させると無茶苦茶するキャラクターのときはこのかぎりではありません






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