先日、患者さんからアセトアミノフェンについて訊かれたので少し調べてみました。ご存知のように、アセトアミノフェンは古くからある薬です。


欧米では鎮痛剤・総合感冒薬として処方されていますが、日本では最近まで一日用量の上限が1500mgだったため、鎮痛剤として処方されることはあまりありませんでした。


このように鎮痛剤としての印象が薄いアセトアミノフェンですが、未成年においてはロキソニンのようなNSAIDsを処方しにくいので、アセトアミノフェンが第一選択となります。


しかし、患者さんの大多数を占めるのは成人です。これらの患者さんには NSAIDs やオピオイド製剤がたくさんあるため、アセトアミノフェンを第一選択で使うことはありません。


しかし NSAIDs は消化管障害や腎障害をきたしやすく、オピオイド製剤は嘔気や便秘などの副作用があります。そのような患者さんにはアセトアミノフェンが第二選択となります。


一方、アセトアミノフェンの副作用には肝障害があります。肝障害は高用量で長期間投与することによって併発する可能性が高まります。


したがって、肝機能異常の無い高齢者には、腎機能保護のためにアセトアミノフェン処方をもっと考慮してもいいのではないかと思います。





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