ドイツ銀行が危機的状況に陥っています。2019.5.31の終値は6.09ユーロまで下落しました。上場来の最安値圏です。株価は過去1年で 34%下落しました。



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ドイツ銀行が苦境に陥っているのは、企業の買収などを手掛ける投資銀行業務の落ち込みです。ドイツ銀行はもともと預金者から集めたお金を貸出などで運用する商業銀行でした。


東西冷戦の終結とともにドイツ経済構造が激変し、この変化に対応するために商業銀行から投資銀行業務にシフトしました。


1998年には米国投資銀行のバンカース・トラストの買収を通じて外部から投資銀行部門を取り込み、その分野での競争力引き上げに注力しました。



リーマンショックが発生するまではドイツ銀行の投資銀行部門は堅調に推移します。しかし、2009年以降は投資銀行部門で巨額の損失を抱えて苦境に陥りました。


そして、祖業である商業銀行部門は、
ECBが金融緩和策を強化して市中の金利が低下したため収益が減少しています。このあたりは日本の地方銀行の姿とダブります。


単独での生き残りが困難となったため、コメルツ銀行との経営統合交渉が持ち上がりました。コメルツ銀行も苦境に陥っているため、弱者連合と揶揄されました。


ところが、5月にコメルツ銀行との経営統合が白紙に戻されたため、ドイツ銀行の株価下落に拍車がかかったのです。ドイツ銀行の未来が全く見通せなくなりました。


現在のドイツ銀行の収益改善策は、投資銀行部門の人員削減や資産の売却です。リストラ以外で収益を確保することが難しい状況は、ドイツ銀行の未来に影を落としています。


米国では金融機関がフィンテック・ビジネスに注力し、高度IT人材の確保に動いています。リストラを進めてきたドイツ銀行とは対照的で、日本の失われた20年に重なります。


このようにお先真っ暗のドイツ銀行の現状を受けて、超長期逆張り投資家の私はと言うとまだ静観している状況です。


2008年のリーマンショックや 2012年の電力危機時のようなドラスティックさが無く、緩慢な死を迎えているかのような現状に対してトリガーポイントを見い出せないです。


ドイツ銀行はこのまま破綻するのでしょうか? リーマンショック時のような無秩序な破綻はないでしょうから、私は 2008年の citi bankのようなケースを想定しています。


つまり公的資金で救済されるものの、その後は収益の改善をはかれずにゾンビ銀行として生き残るイメージです。


おそらく、ドイツ銀行は商業銀行業務でしか生き残れないので、現在の世界的な市中金利低下が改善されれば、業績が上向く可能性もゼロではありません。


買い下がってもリスクだけ大きくリターンは少なそうなので、逆張り投資の魅力をあまり感じないのが本音です。7年ぶりに株式投資に本格参戦するか否かを思案したいと思います。





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