先日、股関節外科における師匠の先生とお話をしました。私の師匠はすごい数の症例を現在進行形で執刀されています。


その先生との雑談の中で、
人工股関節全置換術(THA)のセメントレスカップについての TIPSがあったのでご報告します。


セメントレスTHAのハイライトは、やはりカップ設置でしょう。カップを ①至適位置に ②確実に固定する のは意外と難しいことです。


しかし、②に関してはプレスフィットさせる必要はないのではないか?という話が出ました。たくさん手術をしていると、カップのプレスフィットを得られない症例があります。


このような場合、焦って汗をかきながらリーミングし直します。しかし、カップが多少グラグラ動いていても、きっちりした角度でスクリューで固定できればほとんど問題無いです。


術後にどんどんカップがマイグレーションして再置換術に至ったという症例はほとんど経験がありません。意外とスクリューだけでもしっかりとした初期固定が可能なのです。


もちろん、プレスフィットするに越したことはないのですが、仮にプレスフィットしなくてもスクリュー固定時に角度がずれないことに注意していれば大きな問題にはなりません。


こんなことを言うと学会で怒られそうですが、このような感覚を持っている股関節外科医は案外多いのではないでしょうか?


ただし、プレスフィットしない理由が、カップが着底していない場合や、あまりにプアなリーミングで明らかに偏心している場合は別です。


このような場合には、カップが着底するまできっちりリーミングし直す必要があります。そうは言っても、プレスフィットしなくてもいい! は気持ちが楽になってイイですね!







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