日本整形外科学会雑誌の第93巻第10号をパラパラ読んでいると、興味深いシンポジウムがありました。整形外科医の医療被曝の現状と対策です。


私自身は被爆を軽く考えていたため、シンポジストの講義を興味深く拝読しました。まず驚いたのが、染色体異常や手指の皮膚がん併発の話です。


まず、染色体異常ですが、青森県の脊椎外科医18名(経験年数11年~33年)のうち、環状染色体が12名に、転座頻度の上昇は全ての医師に認められたそうです。


次に、実際に職業被爆のために皮膚がんを罹患して公務災害認定された市立函館病院整形外科医の佐藤隆弘先生のシンポジウムは生々しくて衝撃的でした。


自身の手指のスライドで扁平上皮癌を示し、対策を考察されているのは臨場感があり過ぎて忘れられません...。被爆を防ぐための対策として下記を挙げられています。


  • 時間・距離・遮蔽の3原則の徹底
  • アンダーチューブ型X線装置の使用
  • 透視の工夫(X線パルス数を減らす、菅電圧を高く・管電流を低くする)


上記のうち、アンダーチューブ型とは、X線を出すX線管が下で、受光部が上になっているX線装置のことです。通常、手術室にあるものは被爆量の少ないアンダーチューブ型です。


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脊椎外科医の被爆が問題になるのは、低侵襲手術の普及や透視下検査のために、手指の被爆量が尋常ではないことが原因です。


確かに、年配の脊椎外科医はひどい手荒れに悩まされている方が多く、手指の被爆が決して珍しくはないことの証左でしょう。


患者さんを目の前にすると自分の被爆のことは忘れてしまいがちですが、医療人としても自身の被爆対策にもっと目を向ける必要があるのではないかと感じました。






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