先日、50歳台の大腿骨頚部骨折の治療方針を話題にしました。一応、文献的なエビデンスをベースにした考察だったのですが、偶然外来受診された方が居たのでご紹介します。



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この方は大腿骨頚部骨折の術後8年の方で、受傷時年齢は53歳です。結構大柄な方で、体重は70kgオーバーあります。身長に比べてオーバーウェイトなので減量指示中です。


さて、この方は上記の画像をみていただけると分かるように何の愁訴もありません。ただし、受傷後3ヵ月で撮像したMRIでは Type C2の外傷性大腿骨頭壊死症を併発しています。



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このため、今でも1年に1回の定期健診に通っていただいているのですが、術後8年経っても大腿骨頭の圧壊を併発せずに time savingできています。


このような症例がちょこちょこあるので、私は50歳台の大腿骨頚部骨折ではGarden stage 3~4であっても、患者さんに対して challenging operationを勧めることにしています。







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豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です