先日、60歳台の男性が間欠性跛行を主訴に初診されました。症状的には腰部脊柱管を疑わせる所見です。そこで腰椎MRIを撮像してみました。



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上記がMRIなのですが、通常の腰部脊柱管狭窄症とは異なる趣です。硬膜管が周囲の脂肪組織から全周性に圧迫されて硬膜管が星型になっています。


何度か同じような症例をみたことがあるのですが、特発性硬膜外脂肪腫の可能性を考えました。特発性硬膜外脂肪腫はまだあまり報告例が無いそうです。


しかし、実際には日常臨床で散見する印象です。文献的には続発性脂肪腫の原因として長期にわたるステロイド使用歴や内分泌異常があるそうです。


今回の症例は肥満体形ではなく、
長期にわたるステロイド使用歴や内分泌異常は無いので、続発性ではなく特発性の可能性が高いと判断しました。


治療としては通常の腰部脊柱管狭窄症に準じるつもりですが、症状が軽快しないようであれば手術も検討しなければいけないかもしれません。






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自治医科大学准教授の星地先生の経験・知識を余すところなく収めたサブテキストです。定番と言われている教科書に記載されている内容は素直に信じてしまいがちですが、実臨床との”ズレ”を感じることがときどきあります。このような臨床家として感じる、「一体何が重要なのか」「何がわかっていないのか」「ツボは何なのか」を自らの経験に基づいて完結に述べられています。