厚生労働省から新型コロナウイルス感染症対策の見解が発表されました。厚生労働省対策本部クラスター対策班が分析した内容に基づき、専門家会議において検討した結果です。
要旨は下記のごとくです。
1. 症状の軽い人からの感染拡大
症状の軽い人も、気がつかないうちに感染拡大に重要な役割を果たしている。インフルエンザなどより潜伏期間が長いことが要因なのでしょう。
2. 一定条件を満たす場所からの感染拡大
国内で感染が確認された方のうち重症・軽症に関わらず約80%の方は、他の人に感染させていません。 一方で、一定条件を満たす場所において、一人の感染者が複数人に感染させた事例が報告されています。
- ライブハウス
- スポーツジム
- 屋形船
- ビュッフェスタイルの会食
- 雀荘、スキーのゲストハウス
- 密閉された仮設テント
このことから、屋内の閉鎖的な空間で、人と人とが至近距離で、一定時間以上交わることによって、患者集団(クラスター)が発生する可能性が示唆されます。
3. 重症化する患者さんについて
感染が確認された症状のある人の約80%が軽症、14%が重症、6%が重篤となっています。
重症化する患者さんは、普通の風邪症状が出てから約5~7日程度で、症状が急速に悪化し、肺炎に至っています。しかし、重症化した人も、約半数は回復しています。
特に上記②一定条件を満たす場所からの感染拡大が気になりました。これは新型コロナウイルス感染症だけではなく、インフルエンザ等のすべての感染症に当てはまりそうです。
今まで気にしていませんでしたが、今回挙げられた場所は基本的には感染の培地になっていると考えるべきかもしれません。スポーツジムとビュッフェは好きなんだけどな...。
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