日本リハビリテーション医学会の The  Japanese Journal of Rehabilitation Medicineの Vol.57 No.3に興味深い特集がありました。高齢者の自動車運転と運転可否判断です。


高齢者の悲惨な交通事故が話題にのぼることが多いです。報道を受けて高齢者の自主的な運転免許証返納も多いと聞きます。


しかし、郊外や地方では自動車が生活の生命線となっているので、高齢者といえども自動車を運転せざるを得ない場面が多いことも事実です。


今回の特集では、高齢者の運転可否判断がどうなっているのか興味があったので拝読しました。残念ながら結論は「スタンダードになる運転可否判断は未だ存在しない」でした。


日常的運転の評価の手法は、主に下記の2つに大別されるようです。
  1.  当事者による自己評価と運転の自己規制
  2.  家族などの同上経験者による評価


上記①の自己規制とは、「見知らぬ地域や高速道路を避ける」「右折を避ける」だそうです。これらは現在の運転能力を推定するうえで聴取するべき重要項目とみなされています。


②に関しては、運転行動数量化尺度(FTDS)が開発されており、日本語版(FTDS-J)は佐賀大学で運用されているそうです。ただ、一般に普及しているとは言い難いですね。


現場では医療機関が神経心理学的検査で認知症か否かの判定をしているようですが、本当の意味で高齢者の運転能力を判定しているとは言い難いと感じました。






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