先日、80歳台の方が、転倒後から歩行できなくなったとのことで救急搬送されました。現病歴から、整形外科での対応は何の問題無いと思いました。


ところが救急搬送されてきた患者さんを診ても、特に痛がるところはないのです。もしや脳梗塞か???と思って立膝や両手挙上してもらいましたが、問題なく可能です。


おかしいなぁと思いつつも介助下に立たせると不安定ながら立位可能です。認知症なのかなと思いましたが、念のため脳神経外科に診察依頼しました。


脳神経外科医はルーチンで頭部CTもしくは頭部MRIを施行するようです。MRIは敷居が高い印象ですが、拡散強調MRI (Diffusion-weighted MRI) なら数分で撮像可能とのことです。




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本症例でも頭部MRIを撮像いただいたのですが、ナント DWIにて右ACA領域に高信号領域を認めました! 新鮮脳梗塞とのことです。


何とか立てるものの不安定だったのは脳梗塞が原因だったようです。典型的な片麻痺症状がなくても「フラフラする」「立つときに力が入らない」は脳梗塞を疑うべきなのでしょう。


今回の症例は勉強になりましたが、脳神経外科医に診察依頼できたのは、非常にフットワークの軽い医師だったからです。


実際は、ほぼ見落とし症例になるところでした。いまさらですが、日常診療には至る所に落とし穴があるようです...。






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