新型コロナウイルス感染症の影響がじわじわと私の周囲にも迫ってきました。既に大学では人工関節や脊椎の予定手術は5月末まですべてキャンセルされています。


対岸の火事だと思っていましたが、他の市中病院や麻酔科の先生とお話していると、予定手術を行うのは世間の風潮と逆行しているような気もしてきました。


最も問題になるのは、予定手術患者さんが無症候性の新型コロナウイルス感染症患者さんであった場合です。


このケースでは

  1. 術後に新型コロナウイルス肺炎を併発した場合の死亡率が高い
  2. 手術室スタッフの感染リスク
が挙げられます。


特に影響が大きいのは②の方です。挿管時にエアロゾルが発生するため、麻酔科医師や手術室スタッフが全滅する可能性があります。


もし、これが現実化すると、その医療機関では手術を実施することが不可能になります。そうなると、緊急性のある骨折等の手術ができなくなるので深刻なダメージを被ります。


恥ずかしながら、私は②について考えが至っていませんでした。言われてみれば結構アブナイ状況だな...解決法は新型コロナウイルス感染症の疫学的な正体を確認することです。


どの程度感染が広がっているのかを大規模な抗体検査で確認することで、不顕性感染の割合や重症化の確率がはっきりします。


そうなるとあとはどこまでリスクを取るかの問題になるので、どちらかというと政治的な判断になると思います。5月1日の抗体検査の結果が待たれるところです。






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