Monthly Orthopaedics Vol.33(4) 手根管症候群の治療トピックス特集の2つめの話題です。前回は、手根管症候群は神経周囲結合織の瘢痕化が原因というお題でした。


この知識を念頭に置いた上で、富山大学の長田龍介先生の「手根管症候群の超音波診断」を興味深く拝読しました。下記の4点が私にとってのTIPSでした。


  • 手関節皮線直上部の横断像で、正常例では正中神経の径は細く、honeycomb patternとなる
  • 特発性CTSでは正中神経の径が太く、内部がほぼ均一に低エコー像となる
  • 指の自動運動に伴い、正中神経は橈側 → 尺側に移動する
  • 特発性CTSでは指の自動運動での正中神経の移動量が減少する


実臨床では、正中神経所見の客観性担保と動態の記録が困難なので、超音波検査が神経伝導速度検査等に代替するのは困難と思われます。


しかし、特発性CTSの病態(結合組織の繊維化)を理解する上では、今回の正中神経の超音波を利用した研究は有用だと感じました。






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