先日、外傷性 TFCC損傷で保存療法を選択した場合、長期的にはどうなるのかを質問される機会がありました。


私自身は手の外科医ではないため、TFCC損傷の手術療法を選択する機会はありません。鏡視下手術も尺骨短縮骨切り術も、非専門医が施行するのはハードルが高い印象です。


このため、3ヵ月ほど保存的に様子をみて、ダメそうであればあっさりと白旗をあげて手の外科医に紹介します。


場末病院の実臨床では全然問題ないフローチャートなのですが、ときどき疼痛が持続するものの手術療法を拒否する患者さんに対して説明する必要性があります。


ところが、外傷性TFCC損傷の自然経過を概説した教科書や論文を見つけることができません...。かなり渉猟したのですが、ズバリ回答している論文がなかったのです。


TFCC損傷では、遠位橈尺関節(DRUJ)の不安定性を併発します。ここまでは整形外科医の常識と言ってよいでしょう。


疼痛が残存する外傷性TFCC損傷を放置することは、DRUJの不安定性が持続することを意味します。その結果考えられることは、DRUJのOAが進行することです。


普通に考えたら、外傷性TFCC損傷の放置例はこのような臨床経過をたどる可能性が高そうですが、実際にはどうなのでしょう???







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