先日、人工股関節全置換術(THA)がありました。ありましたと記載していますが、毎週あるので何の物珍しさもありません(笑)。


しかし、これだけ症例数が多くても、結構な頻度で気付きを得ます。今回はカップ設置についての気付きをご紹介します。


セメントレスTHAにおいて、臼蓋側カップの設置はハイライトのひとつです。リーミング後にカップを叩打して、プレスフィットしなかったらテンションが下がります...。


そのような場合はカップのプレスフィットしなかった原因を探りますが、多くの場合は下記のいずれかです。

  1. カップ辺縁の骨が硬化しておりインパクション不足になる
  2. リーミングが偏心してしまった


②に関しては熟練した股関節外科医であればほとんど無いパターンなので、ほとんどの症例は①が原因と思われます。


しかし、寛骨臼上方の軟部組織が介在したためにプレスフィットを得られない症例がありました。カップを寛骨臼内に挿入する際には必ず軟部組織を排除します。


このため、通常の症例では軟部組織が介在してプレスフィットを得られないことはほとんど無いですが、低侵襲手術では奥の方を直視できないため発生したようです。


今回の教訓から、カップがプレスフィットしない場合には、カップ辺縁の骨硬化によるインパクション不足に加えて、寛骨臼周囲の軟部組織の介在もありうることを学びました。






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