J-POWER投資は小休止の様相ですが、私は厄介な問題をもう一つ抱えています。それは、HSBCをどうするか?です。
HSBSとは香港上海銀行のことで、世界最大級の金融コングロマリットの旗艦銀行です。現在はロンドンに本拠地がありますが、1865年に香港で発祥したルーツをもちます。
銀行業界は「終わっている業界」というイメージを抱きがちですが、その中でも欧州の銀行を取り巻く状況は非常に厳しいものがあります。
2020年3月のコロナショックでも、景気敏感株である欧州銀行株は軒並み激しい暴落を演じました。多くの銀行は、リーマンショック時よりも激しく売り浴びせられました。
その中でもひときわ目を引くのは、かつて超優良銀行と言われたHSBCです。私はHSBCの大ファンで、下がれば買うというパターンを繰り返してきました。
欧州銀行株の中では盤石の財務基盤とビジネス基盤を持つ最強銀行だったので、まさに配当を産む ATMを購入するつもりでどんどんユニット数を増やしていきました。
その結果、HSBCへの総投資額は J-POWERを上回る600万円にも達し、個別株としては最も突っ込んでいる銘柄になっています。そして、その HSBCに危機が進行しているのです。
その危機とは米中対立激化です。HSBCはロンドンに本拠地があるものの、その収益の大部分は中国で稼いでいます。このため、米中対立激化で踏み絵を迫られています。
一応、6月には香港国家安全維持法への支持を表明したものの、中国共産党からの批判が止まりません。このまま米中対立が激化すると、ビジネス基盤そのものが崩壊しかねません。
HSBCの強みは、香港という欧米と中国のハブを牛耳っていることです。世界中に支店網を張り巡らしているため、中国と世界を結ぶゲートウェイのような役割を果たしています。
米中対立激化によって香港および中国国内での営業基盤を失うと、存在意義自体が消失してしまいます。そのような極めて危ない状況に陥っているのが HSBCなのです。
上記はHSBCの超長期チャートですが、20年来最安値をつけています。ただでさえコロナ禍で甚大な被害を被っているのに、それに加えて米中対立激化もなのでダブルパンチです。
ビジネスモデル自体が崩壊の危機に直面しているので、さすがの私も機械的な買い下がりは停止するか検討しています。最後に購入したのは5月22日に 23.2USDです。
すでに含み損は150万円に達していますが、株価はじりじりと下値を切り下げているため、このままではどんどん含み損が拡大します。
復配の目途もたっていないため、インカムゲイン目的の投資家としては八歩ふさがりの状況です。そんな極めて厳しい状況の HSBCですが、私の採り得る選択肢は下記3つです。
- このまま機械的に買い下がる
- 損切り
- 現物つなぎ売り
米中対立激化は収束目途がつかず、世界の覇権を賭けたせめぎ合いは今後長期間続くことが予想されます。それなら②損切りですが、中国が覇権を握るケースでは①③でしょう。
HSBCに関してはもう少し検討する必要がありますが、私はバカなので①投資ルールにしたがい機械的に買い下がる を選択しそうな気がします...。
2019年まではHSBCは投資初心者にお勧めできる優良企業でしたが、この1年で状況が劇的に悪化しました。今では絶対に投資するべきではない銘柄 No.1かもしれません(苦笑)。
さて、私は HSBCで苦しんでいますが、基本的に Greater China(中国本土、香港、シンガポール)への投資は控えた方が無難だと思います。
ありがちなのは、香港証券市場での投資や香港にある代理店経由の海外生保です。それに加えてHSBC香港にお金を預ける行為も危険だと思います。
Greater Chinaはキラキラして勢いのある市場ですが、いかんせん政治体制が独裁で、法治国家ではないので資産の安全性が担保できません。
このため、もし海外に資産を置くのであれば、Greater Chinaではなく法治国家である米国もしくは欧州が望ましいと考えています。
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