いつも拝読している整形外科 論文ナナメ読みで興味深い記事がありました。ブログ主のがみたけ先生とは、2018年に某インプラントメーカー主催の米国訪問でご一緒しました。


少人数だったこともあり、夜遅くにホテルのロビーで即席の飲み会をしたことが懐かしいです。参加者の何名かは今年の日整会で教育研修講演をしていました。皆すごいなぁ...。


少し話が脱線しましたが、今回も興味深い論文が取り上げられています。詳細は、がみたけ先生のブログを参照していただきたいので、研究の要旨だけ転記します。



【目的

本研究では、80歳以上の下肢TJA(初回もしくは再置換術)を受けた患者を対象に、90日後の手術部位感染症(SSI)および術後2年後の関節周囲感染症(PJI)の危険因子を検討した。

【結論
これらの知見は、この集団では、男性の性、肥満、高血圧、貧血、その他の高リスクの併存疾患がSSIおよびPJIの高リスクと関連していることを示している。



内容はごく常識的で、何らノイエスは無いです。それよりも本研究で刮目するべき点は、nにあります。その数ナント 503,241人...。


いみじくも、がみたけ先生は下記のように論評されています。



一般的な大規模データベースがもう一歩進んだ。ということでしょうか。 いままでこのような大規模データベースは横断研究が主体でありましたが、いよいよ縦断にフォローすることも可能となっていると言うことでしょうか。

Nの暴力で検討すればなにかでますので、内容はどうでもいいです。笑



これって、現在のアカデミアの本質の一端を突いていると思うんです。格闘技での体格、資産形成での保有キャッシュに相当するのが、アカデミアでの n なのです。


n が無ければどんなに秀逸な研究も注目される機会が少なく、逆に桁外れの n があればアカデミアとしては成功したも同然という身も蓋もない現実を垣間見ました。


今から学位取得しようと思っている人は、n の重要性を認識してほしいです。私も「自動的に」「タダで」「膨大な n をゲット」で、ほぼ勤務時間内だけで学位取得しました(笑)。






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