先日、膝関節前方不安定性の画像評価を行う機会がありました。KT-2000などを使用したのではなく、徒手的にストレスをかけたのは場末病院のご愛敬ということで...。
さて、ストレス下の膝関節側面像を撮影しますが、左右を比較するとどうしてもある程度の回旋が生じてしまいます。
このような場合には、大腿骨内外顆の中点/脛骨内外顆の中点を通過する関節面垂線を作図し、その 2線間距離を用いて前方引き出し不安定性を測定するそうです。
つまり、下のような計測は、大腿骨顆部はほぼそろっているものの、脛骨に回旋がある状態を補正していないため誤りになります。
正確には下のような計測となります。こちらは脛骨内外顆の中点を通過する関節面垂線になっています。この2つの画像での測定結果の誤差は 5mmにも達します。
これだけ大きな誤差だと検査を行った意味がありません。膝関節の前方不安定性を計測するときには大腿骨・脛骨顆部の回旋には注意しなければいけませんね。
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