新型コロナウイルス感染症の新規感染者数が全国的に増加してきていますが、現在のところ4~5月の緊急事態宣言の頃のような手術抑制はしていません。


このため、人工膝関節全置換術(TKA)も比較的ガンガン施行しています。最近ではすっかりおなじみになった KneeAlign2ですが、TKAには無くてはならないブツになっています。


この素晴らしいデバイスのおかげで、TKAの設置精度が劇的に上昇しました。KneeAlign2の内部の仕組みはブラックボックスですが、とにかく結果は素晴らしいの一言に尽きます。


かなり KneeAlign2に慣れてきたのですが、ますますデバイスの能力に頼るようになってきました。ぶっちゃけた話、KneeAlign2に関してはほとんどテキトーにしていても OKです。



まず、大腿骨顆部へのピン刺入は、大腿骨頭中心部に向けるのが教科書的ですが、10度のずれまで許容されるので、よほど訳の分からない方向に刺入しない限り OKです。


次に脛骨ですが、ブームを脛骨近位関節面のほぼ中央にさえ置けば、その他のことは本当にテキトーで OKです。



当初はデバイスを下腿軸に合わさなければいけないという強迫概念がありましたが、
脛骨近位と両顆の 3点のみが大事であることが分かってからはテキトーさに拍車がかかりました。


大腿骨・脛骨とも唯一しっかり確認するべき点は「回旋」です。回旋だけはデバイスで制御できません。回旋だけしっかり確認して、あとはテキトーで問題無しだと思います。







★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者がTKAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です