相互リンクいただいている整形外科 論文ナナメ読みに興味深い記事がありました。トラネキサム酸(TXA)の最適投与法についての話題です。
The Optimal Dosing Regimen for Tranexamic Acid in Revision Total Hip Arthroplasty: A Multicenter Randomized Clinical Trial
上記のPubMedでアブストラクトを確認できます。結論としては、下記の4つの投与法の間で差異は無かったとのことです。
- 切開前に1gの静脈内TXAを1回投与する群(単回投与群)
- 切開前に1gの静脈内TXAを1回投与し、関節包閉鎖後に1gの静脈内TXAを1回投与する群(2回投与群)
- 切開前に1gの静脈内TXAと1gの術中外用TXAを併用する群(静脈内・外用併用群)
- 3回投与で合計1,950mgのTXAを経口投与する群(多回投与群)
TXAの投与法について、経口投与も含めて検証されていますが、いずれの方法でも有意差が無かったというのは少し驚きでした。タイミング自体も関係なさそうです。
THAではTXA投与は任意のタイミングで良いとのことですが、TKAに関してはどうでしょうか? 本研究の結果からは、TKAに関しても任意のタイミングで良さそうに思えます。
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初学者がTHAの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です