先日、外傷後に後頚部痛が残存しているという患者さんのご家族から、個人的に相談を受ける機会がありました。受傷時の単純X線像をみると、C7、T1棘突起骨折があります。



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最終的に、両方の棘突起は偽関節となったようです。偽関節部の疼痛が残存しているのでしょうとお伝えしましたが、念のため脊椎外科医の先生に画像をみてもらいました。


このような下位頚椎~上位胸椎の棘突起骨折は、clay shoveler’s fractureと呼ばれているそうです。何度も同部位の棘突起骨折を診ていますが傷病名があることを初めて知りました。


clayは粘土ですが、シャベルで作業するときなどに肩甲帯の筋肉へ負荷がかかった際に、その付着部である棘突起が骨折するという病態が傷病名の由来とのことでした。


その他の原因として、交通外傷などで頚椎の屈曲方向に外力が加わった際の棘突起の剥離骨折や、過伸展による陥没骨折という発生機序も報告されているそうです。


ほとんどの症例で保存治療で改善しますが、痛みが残存して棘突起骨片の摘出手術を必要とする例も存在するとのことでした。
clay shoveler’s fracture...勉強になりました!






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