整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

感染

新型コロナのワクチンを接種するべきか?

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ケアネットで興味深い記事がありました。ワクチン2題。あなたはワクチン打ちますか、打たせますか?です。


8月21日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が開かれ、新型コロナウイルス感染症のワクチンが開発された場合にどのような優先順位で接種するかについて「現時点での考え方」が公表され、新聞他各メディアもそれを大きく報じました。



そこでは、重症化の可能性が高い高齢者や基礎疾患を有する人、直接診療に当たる医療従事者は優先的に接種する必要性が高いと指摘。一方で、妊婦や高齢者施設で働く人は検討課題とされました。



いよいよ、新型コロナウイルスのワクチン接種が、具体的に検討される時期にさしかかってきました。おそらく医療関係者は優先的にワクチンが接種されるのでしょう。


医療関係者以外からは「羨ましい!」という声が出そうです。しかし、医師であれば新型コロナウイルスのワクチンがかなり危ういものである可能性を認知していると思います。


実は医療関係者以外でも、ワクチンの有効性や危険性を問題視する人は多いようです。米国で 5月に実施した世論調査では、1/3がコロナワクチンを受けないと回答しています。


子宮頸がんワクチン薬害訴訟のような非科学的なワクチン忌避は論外ですが、やはり
第 3相試験をクリアしたものであっても、初物は少し気持ち悪いことは否めません


しかし、
医療従事者である以上、集団免疫獲得や感染拡大防止の観点から、新型コロナウイルスのワクチン接種の拒否は可能なかぎり避けたいと思います...。







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新型コロナを二類感染症から解除すべき

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Medical Tribuneで興味深い記事がありました。
新型コロナを二類感染症から解除すべき 門外漢からの単純で根本的な提言 です。


感染症専門医でも公衆衛生系の医師でもない、整形外科医である川口先生ですが、妙に説得力があるのはデータに基づき、客観的に評価しているからでしょう。以下要約です。

  • 1~2月に入った武漢由来のウイルス株は終息し、3月に帰国者らが持ち込む形で欧州株が国内流行を起こした
  • 8月現在で流行しているのは欧州型ウイルス株から6塩基変異したもの
  • 軽症や無症状のため、出張など人の動きによって感染がつながっていたのであろう
  • この変異株は、感染性は高まったが弱毒化している
  • 現在、二類感染症に指定されているのは、重症呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザ(それぞれの致死率は9.6%、34.4%、50%以上)など、いずれも毒性の高いもの
  • 一方、COVID-19の致死率は当初から2~3%である
  • 一般的に、ウイルスの感染性と毒性は両立しない
  • その理由は、毒性が強いと患者は重症化、死亡するので、ウイルスは他所に移動できない
  • COVID-19は変異の過程で毒性を弱めて感染性を高め、世界中に拡散してパンデミックになった

上記の事実から、川口先生は

現状での、①6月以降のSARS-CoV-2は新しいタイプの遺伝子配列を持つウイルスである②6月以降に国内感染者数が増加している③それに反して重症化率・死亡率は減少している―というエビデンスは、「新タイプのSARS-CoV-2は感染性が高い一方で、さらに弱毒化している」という科学的結論を誘導しうる

と主張しています。


そして、以下のように結論付けています。
今回の国立感染症研究所の研究成果を大義として、「二類指定」を解除すべきと考える。二類指定から解除されれば、医療現場の過剰な負担は軽減されるだろう。目指すべきは、「医療資源を温存しながらの緩やかな感染の広がり」ではないのか。

たしかに避けるべきは医療崩壊による死亡者数増加です。死亡者数が増えないのであれば、無症状者や軽症者が増加しても問題になりません。


こうなってくると、もはや通常のインフルエンザと同じような扱いになってきます。最後に川口先生は無意識かもしれませんが、おもしろい表現で結んでいます。


もちろん、一方で政府や自治体が緊急事態宣言の再発動をチラつかせて、メディアが感染者の日々の増加を喧伝して、引き続きの国民への脅迫・規制の徹底は必須である。


国民への「脅迫」...。たしかにメディアの報道姿勢は脅迫と言って良いものだと感じています。もちろん、視聴率稼ぎが最大の目的でしょうが。






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慢性骨髄炎の手術戦略

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先日、大腿骨慢性骨髄炎の急性増悪の症例がありました。30年モノの骨髄炎なのですが、肺炎を契機にして再燃したようです。


MRIを撮像すると、大腿骨周囲に大量の膿をみとめました。大腿骨骨内の信号変化も著明です。明らかに骨髄炎の所見でした。


Spike feverだけではなく、血液生化学検査もエライ数字になったので、やむを得ず臨時手術を施行しました。大腿の膿瘍部を切開すると大量の膿が噴出しました。


内部も感染性組織でエライ状況です...。しかし、ある程度洗浄して膿を洗い流した後は、大腿骨骨髄炎部の掻爬を目指しました。周囲の軟部組織には見向きもしません。


大腿骨の表面はやや色調が悪いものの、外観上はそれなりの強度を保っていそうです。骨表面に極めて小さな瘻孔(?)を探し出しましたが、大量の膿の原因とは思い難いです。


しかし、感染の本丸は腐骨です。腐骨を切除しないかぎりは、いくら周囲の軟部組織を掻爬しても本丸を攻めたことにはなりません。


このため、手術時間の半分以上を腐骨掻爬に費やしました。サージアトームやケリソンで皮質骨(腐骨)を切除しながら、骨からの出血有無を確認するという地道な作業です。


結局、20mm×15mm×10mmの腐骨を切除しました。周囲の軟部組織は完全に感染性組織を除去したとは言い難いですが、血流のある組織は抗生剤含有セメントで感染制御可能です。


骨髄炎の手術では、全体の炎症度合いをみると周囲の軟部組織の所見の方が派手ですが、おおもとの原因となっている腐骨を完全に切除することに注力するべきだと思います。






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GO TOキャンペーンを強行するべき恐い理由

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新型コロナウイルス感染症の報道を毎日目にしますが、残念ながら 100%完全に腑に落ちるものがありません。


ワイドショーに出ていた自称「専門家」は論外ですが、まともそうな論者であっても医学か経済のどちらかに偏っており、全体を俯瞰した論評にお目にかかれません。


そんななか、今までで最も完成度が高く全体を俯瞰しているであろう論評を目にしました。東洋経済ONLINEの第2波来たのに緊急事態宣言に及び腰な3つの訳 です。


私は普通の医師とは異なり、かなり現場レベルの景況感を身近に感じる立場にいますが、そんな私をも唸らせる説得力があります。


詳細は本文に譲りますが、気になる緊急事態宣言に及び腰な3つの訳は意訳すると、下記のごとくとなります。

  1. 4月よりPCR検査数が多いので実際の感染者数は4月よりまだ低い

  2. 夏を迎える北半球では新規感染者は増加しているものの死者が少ない傾向にあるが、現在冬の南半球の新規感染者数および死者数の激増を鑑みると、冬に重症化率が高くなった第 2波が到来する可能性が高い

  3. このため、冬になれば緊急事態宣言を出さざるを得ないが、重症化率の低い夏場に経済を回復させておかないと再起不能なほどのダメージを負ってしまう


①~③とも納得のいくロジックであり、日本政府(官僚)もそのように考えて GO TOキャンペーンを実行しようとしているのでしょう。


冬にかけて地獄絵図が出現する可能性があることに慄然としつつ、同時に経済も回さざるをえない状況に目が覚める思いでした。う~ん、夏の間は日本のために遊ぶしかないか...







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自費PCR検査の出張サービス?!

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新型コロナウイルス感染症の PCR検査がかなり普及してきました。保健所からの委託症例だけでなく、自費で PCR検査が施行できる施設が増加しています。


保健所からの委託症例は症状がでていて罹患している可能性が高い症例が多いですが、自費で PCR検査を施行しようと思う人で症状のある人はあまり居ません。


地方の医療機関の先生からよく聞くのは、東京に出張した人が心配になって自発的に PCR検査を希望するケースが多いとのことでした。


おりしも、都内では新型コロナウイルス感染症の新規感染数が増加しています。このため首都圏以外の人は、東京都を新型コロナウイルス感染症の汚染地域と見なしています。


東京都は人口が多いので感染者の絶対数が多くなるのは当たり前です。しかし、報道が都内偏重で過度に感染者数をあおるため、都民を見る国民の視線を厳しくしているのでしょう。


話を戻しますが、自費 PCR検査は実施している医療機関にとってはドル箱の収入源になっています。都内の相場は3~4万円、地方圏では2万円程度なので、濡れ手に粟の状態です。


保健所からの委託症例はシビアな症状の人が多いですが、自費の場合は「心配で」という人が多いので、当然のごとく陽性率は低いです。


また、最近ではクラスター発生が危惧される施設への、出張自費PCRというサービス(?)をする医療機関まであるそうです。


施設内で一気に多人数の検査を施行するので出張しても全然ペイします。施設経営者には痛い出費ですが、背に腹は代えられないそうです。


受診抑制で苦しむ医療機関にとってはまさしく晴天の慈雨ですが、期間限定のプチバブルなのかもしれませんね。






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