整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

感染

新型コロナウイルス感染症の診断フロー

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新型コロナウイルス感染症が全国的に拡大しています。前回の5月と比較して、新型コロナウイルス感染症を取り巻く検査環境が変化したので、備忘録としてまとめました。


新型コロナウイルス感染症の診断ですが、現状では下記の4つが挙げられます。

  1.  PCR検査
  2.  抗原検査(定性)
  3.  抗原検査(定量)
  4.  抗体検査


上記のうち④抗体検査は疫学調査などで使用されますが、臨床的にはほとんど意味がありません。したがって、新型コロナウイルス感染症の診断では上記①~③となります。


一方、抗原検査の②定性と③定量の違いですが、③定量の方がより正確に診断できるものの、検査機関への搬送が必要なので、市中の多くの医療機関は②定性を採用しています。


以上より、新型コロナウイルス感染症の診断は、実質的に①PCR検査 ②抗原検査(定性)の 2択となります。それではこの2つの検査の使い分けはどうすればよいのでしょうか。


キャプチャ - コピー



上記は厚労省の定性抗原検査キットを活用した検査フローです。これによると、まずは迅速に結果を判定できる②抗原検査(定性)を実施します。陽性なら新型コロナ確定です。


陰性であっても、経過や身体所見から疑わしい場合には ①PCR検査を実施します。市中医療機関では、PCR検査の結果判明が実質的に2日ほどかかりるのが難点です。


このように考えると、②定性抗原検査キットが市中の医療機関でも利用できるようになったのは非常に大きいと思います。診断能力向上という武器でなんとか収束したいものです。






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新型コロナが 2類相当から外れた!

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ようやく、新型コロナウイルス感染症の行政上の対応を見直す政令の改正が閣議決定されました。改正のポイントは下記の 2点です。

  1. 措置入院の対象を重症化リスクのある重症者、中等症者に絞り込み
  2. 疑似症患者の届出対象を入院患者のみに変更



周知のように新型コロナウイルス感染症は指定感染症であり、これまでは二類感染症相当の対応でした。今回の政令改正によって五類感染症に近い運用に変更されたことになります。


日本国内の新型コロナウイルス感染症の状況に即した政府の判断だと思われます。①は10月24日から、②は10月14日から施行されています。


①措置入院は、これまでも軽症者や無症状者は自宅や施設療養でしたが、原則は重症度に関係なく入院でした。これって自分が罹患した場合、かなりの縛りになってしまうんですね。


②の疑似症患者の届出も、心理的に厄介でした。公費負担でPCRを施行する場合には保健所に届けることになっていたので、入院中患者さんの迷う症例ではかなり逡巡したものです。


3~4月ごろの無茶苦茶な雰囲気はかなり改善されて、冷静に議論できるエビデンスがそろってきたのは喜ばしい傾向です。


現在私が危惧しているのは、緊急事態宣言前後のヒステリックなマスコミ・医療者・政府による 脅迫 偏向報道によって、国民がコロナ不感症になってしまったことです。


最近では、本日の新型コロナウイルス新規発生件数○○人等の報道を追っている人は少数派ではないでしょうか? 現状ではインフルエンザを超えるものではありません。


この事実を国民が知ってしまったため、冬にかけて新型コロナウイルス感染症が強毒した場合でも、「オオカミ少年」的感覚で聞く耳を持たなくなってしまった可能性があります。






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新型コロナ:世界最悪エリアの死亡率が 0.1%?!

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新型コロナウイルス感染症関連で興味深いニュースがありました。AFP通信によるブラジル北西部の都市、「集団免疫」獲得か です。


ブラジル北西部アマゾナス(Amazonas)州の州都マナウス(Manaus)は、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、非常に多くの住民がウイルスに感染したとみられている。それにより同都市の住民が「集団免疫」を獲得したとする予備的研究が、このほど発表された。


査読前の医学論文を掲載しているウェブサイト「medRxiv」に掲載された研究は、数学的モデルを用い、感染データを分析した。それによると、猛烈な威力と速さで感染が拡大したマナウスでは、人口の66%が新型コロナウイルスに対する抗体を持つと推定される。



ニュースが本当だとすると、世界で初めて集団免疫を獲得したエリアが発生したことになります。AFP通信では、人口220万人のマナウスでは 2462人が死亡したと報じています。


人口10万人当たりの死者数は100.7人となり、もしマナウスが国であれば世界で2番目に高い死亡率となるそうです。


専門家は「自然な感染による集団免疫は戦略ではない。それは政府が感染の急拡大の抑制に失敗したという証しで、その代償として多くの命が失われている」と警告しています。


しかし、私はこの記事を読んで、
人口に対する死亡率は 0.1%に過ぎないのかという感想を抱きました。世界で最も死亡率の高いエリアでこの数字です。


おそらく、日本をはじめとする西太平洋諸国では、さらに低い数字になるのでしょう。現毒性の新型コロナウイルス感染症に対しては、少し過剰反応だったのかもしれません...。






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新型コロナのワクチンを接種するべきか?

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ケアネットで興味深い記事がありました。ワクチン2題。あなたはワクチン打ちますか、打たせますか?です。


8月21日、政府の新型コロナウイルス感染症対策分科会が開かれ、新型コロナウイルス感染症のワクチンが開発された場合にどのような優先順位で接種するかについて「現時点での考え方」が公表され、新聞他各メディアもそれを大きく報じました。



そこでは、重症化の可能性が高い高齢者や基礎疾患を有する人、直接診療に当たる医療従事者は優先的に接種する必要性が高いと指摘。一方で、妊婦や高齢者施設で働く人は検討課題とされました。



いよいよ、新型コロナウイルスのワクチン接種が、具体的に検討される時期にさしかかってきました。おそらく医療関係者は優先的にワクチンが接種されるのでしょう。


医療関係者以外からは「羨ましい!」という声が出そうです。しかし、医師であれば新型コロナウイルスのワクチンがかなり危ういものである可能性を認知していると思います。


実は医療関係者以外でも、ワクチンの有効性や危険性を問題視する人は多いようです。米国で 5月に実施した世論調査では、1/3がコロナワクチンを受けないと回答しています。


子宮頸がんワクチン薬害訴訟のような非科学的なワクチン忌避は論外ですが、やはり
第 3相試験をクリアしたものであっても、初物は少し気持ち悪いことは否めません


しかし、
医療従事者である以上、集団免疫獲得や感染拡大防止の観点から、新型コロナウイルスのワクチン接種の拒否は可能なかぎり避けたいと思います...。







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新型コロナを二類感染症から解除すべき

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Medical Tribuneで興味深い記事がありました。
新型コロナを二類感染症から解除すべき 門外漢からの単純で根本的な提言 です。


感染症専門医でも公衆衛生系の医師でもない、整形外科医である川口先生ですが、妙に説得力があるのはデータに基づき、客観的に評価しているからでしょう。以下要約です。

  • 1~2月に入った武漢由来のウイルス株は終息し、3月に帰国者らが持ち込む形で欧州株が国内流行を起こした
  • 8月現在で流行しているのは欧州型ウイルス株から6塩基変異したもの
  • 軽症や無症状のため、出張など人の動きによって感染がつながっていたのであろう
  • この変異株は、感染性は高まったが弱毒化している
  • 現在、二類感染症に指定されているのは、重症呼吸器症候群(SARS)、中東呼吸器症候群(MERS)、鳥インフルエンザ(それぞれの致死率は9.6%、34.4%、50%以上)など、いずれも毒性の高いもの
  • 一方、COVID-19の致死率は当初から2~3%である
  • 一般的に、ウイルスの感染性と毒性は両立しない
  • その理由は、毒性が強いと患者は重症化、死亡するので、ウイルスは他所に移動できない
  • COVID-19は変異の過程で毒性を弱めて感染性を高め、世界中に拡散してパンデミックになった

上記の事実から、川口先生は

現状での、①6月以降のSARS-CoV-2は新しいタイプの遺伝子配列を持つウイルスである②6月以降に国内感染者数が増加している③それに反して重症化率・死亡率は減少している―というエビデンスは、「新タイプのSARS-CoV-2は感染性が高い一方で、さらに弱毒化している」という科学的結論を誘導しうる

と主張しています。


そして、以下のように結論付けています。
今回の国立感染症研究所の研究成果を大義として、「二類指定」を解除すべきと考える。二類指定から解除されれば、医療現場の過剰な負担は軽減されるだろう。目指すべきは、「医療資源を温存しながらの緩やかな感染の広がり」ではないのか。

たしかに避けるべきは医療崩壊による死亡者数増加です。死亡者数が増えないのであれば、無症状者や軽症者が増加しても問題になりません。


こうなってくると、もはや通常のインフルエンザと同じような扱いになってきます。最後に川口先生は無意識かもしれませんが、おもしろい表現で結んでいます。


もちろん、一方で政府や自治体が緊急事態宣言の再発動をチラつかせて、メディアが感染者の日々の増加を喧伝して、引き続きの国民への脅迫・規制の徹底は必須である。


国民への「脅迫」...。たしかにメディアの報道姿勢は脅迫と言って良いものだと感じています。もちろん、視聴率稼ぎが最大の目的でしょうが。






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