整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

感染

蜂窩織炎と痛風発作で迷った際のTIPS

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先日、痛風発作である可能性が高い患者さんが初診されました。足関節外果の腫脹と発赤ですが、痛風発作でも割とよく見かける部位です。


しかし、この患者さんには問題点がひとつありました。半年ほど前に同院の皮膚科に受診しており、そこで蜂窩織炎の診断をされて抗生剤を処方されていたのです...。


今回の腫脹・発赤が痛風発作ではなく蜂窩織炎である可能性も全くのゼロではありません。もし痛風発作ではなく、蜂窩織炎だった場合にはややこしいことになりそうです。


血液生化学検査では、尿酸値は軽度上昇程度でした。しかし、痛風発作時に尿酸値が下がることは常識ですね。このため、痛風発作を否定する材料にはなりません。


このような場合、私は発赤している部位の辺縁を黒マジックでマーキングします。そして患者さんには、このマーキングを越えて発赤が広がるようなら即受診と伝えます。


一応、1週間後の外来に再診予約しますが、蜂窩織炎であればどんどん増悪するはずです。その際の保険をマーキングすることで掛けているワケです。


もちろん、翌日の他の担当医師の診察を予約することも可能ですが、前日との比較が困難なのであまり意味がありません。


それよりはマーキングすることで、局所所見が増悪していないかを確認する方が合理的だと考えています。





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2類では最後のコロナ感染症対応ガイドラインが公開

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新型コロナウイルス感染症の第8波が、そろそろピークを越えつつあります。今回はとんでもなく多かったですね。身近な医師もほとんどの人は、これまでに 1度は感染しています。


いよいよ4~5月には 5類に引き下げられる見込みです。このタイミングで日本環境感染学会は医療機関における新型コロナウイルス感染症への対応ガイド(第5版)を公開しました。


私も一読してみましたが、現場に即した平易な内容でした。というか、ガイドラインに載っていることは、ほぼすべて日常業務にルーチン化されている事実に今更ながら驚きました。


これまで私はガイドラインを読んでいませんでしたが、院内の感染症対策を取り仕切っている医師が、これらの情報を適宜院内に適応してくれていたようです。


これまで、こんな事実にさえ気付きませんでしたが、本当に頭の下がる思いです。不勉強でアホな私たちを導いてくれていることに感謝しかありません...。


そして、今回のガイドラインが公開されたのは2023/1/17ですが、5類引き下げで内容が劇的に変化することが予想されます。


引き下げられてすぐにガイドラインが公開されれば混乱も避けられそうですが、なかなかそういう訳にはいかないでしょう。次回のガイドライン第6版は要注目ですね。





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整形外科医がレムデシビル処方するほどコロナは蔓延している

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新型コロナウイルス感染症の感染爆発すごいですね...。統計データでは第7波に及びませんが、周囲の医療機関の状況を見ていると、肌感覚では確実に第7波を上回っています。


私の患者さんも続々と新型コロナウイルス感染症に感染しています。これまでは無症状や感冒症状の患者さんだけでしたが、遂に私の受け持ち患者さんで重症化しそうな人が...。


熱発とともに酸素飽和度が下がり始めたので、COPDの既往があったこともあり、速攻でレムデシビルを投与しました。まさか整形外科医の私がレムデシビルを処方するとは。


しかし、どこの医療機関もコロナ患者さんで溢れているので、いちいち内科医師にコンサルトしている余裕はありません。皆自分の受け持ち患者さんだけで手いっぱいです。


超高齢者の新型コロナウイルス感染症患者さんは治療の選択肢があまり無いので、治療方針の判断で迷うことはありません。レムデシビル処方して後は天に祈るのみだからです。


新型コロナウイルス感染症は弱毒化しているので、ほとんどの人にとってはただの風邪です。高齢者の中でもさえも、新型コロナウイルス感染症で重症化するのは一握り。


しかし、自分の受け持ち患者さんが重症化していくのを見ると何とも言えない気持ちになります...。とにかく回復を祈るばかりです。






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すでに潜在的感染状況は第7波のピークを越えているのでは?

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新型コロナウイルス感染者数が激増していると感じています。肌感覚では、おそらく過去最多規模です。しかし、ニュースでは新規感染者数は第7波を大きく下回ります。


その理由は、おそらく医療機関では無症状の人にまで濃厚接触者は全例抗原検査を継続しているため、無症状や軽症者が一網打尽にされるからでしょう。


実際、メイン勤務先の新型コロナウイルス感染者のほぼすべてが無症状~熱発のみです。そうは言っても、新規患者が発生すると出勤停止などで甚大な人的被害を被ります。


一方、周知のように世間では新型コロナウイルス感染症の制限がほぼ解除されているため、皆さんの感染症に対する心理的ハードルは劇的に下がっています。


街中に人が溢れており、多くの人が感染症に対してほぼノーガードと言って良いでしょう。マスクしていると言っても会食の機会が増えたので、ほとんど意味がありません。


ちなみに、私はこの世間の風潮を揶揄する意図は全くありません。私も彼らと同様に新型コロナウイルス感染症に対して比較的ノーガードに近いカタチで生活しています。


ただ、病院などのインフラ系施設では9月以前と同じ基準で動いているにもかかわらず、世間がノーガードなので、ギャップが大き過ぎて身動きできないことを問題視しています。


おそらく世間には第7波時以上に新型コロナウイルス感染症が蔓延しているはずです。数としてあがってくるのは氷山の一角に過ぎない。


その状況下で、医療機関だけこれまで通りの制限をかけていると、職場から人が居なくなるのは自明の理です。これ、かなりヤバイ状況だと思うのですが...。






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BCGワクチンのオフターゲット効果がファクターXなのか?

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Medical Tribuneに興味深い記事がありました。
実証!BCGワクチンのコロナ予防効果 です。


BCGワクチンは結核予防のため世界的に広く用いられ、既に30億〜40億人が接種し、毎年1億2,000万人の新生児が接種しているという。これまでにランダム化比較試験(RCT)や疫学調査により、BCGワクチンは上気道感染症、ハンセン病、マラリアなど多くのウイルスおよび細菌感染症の予防効果を有することが明らかになっており、この広範な感染予防効果のメカニズムについて、現在活発に研究がなされている。



本研究の要旨は下記のごとくです。
  • BCGワクチンにはオフターゲット効果(結核予防という本来の目的を超えたウイルスおよび細菌感染症予防)が示唆されている
  • BCGワクチンの予防効果は92〜100%
  • 初回接種から2年で感染予防効果が最大となる


n数が少ないことが気になりますが、BCGワクチンは、いわゆる「ファクターX」の要因のひとつなのかもしれません。


もしそうであれば、BCGワクチンのオフターゲット効果は、未知のウイルスに対する最初の防波堤になる可能性が高そうです。古い医療も捨てたモノではなさそうです。







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