整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

THA

THA: 大腿骨頚部骨切りの工夫

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先日、久しぶりに大学の先生の人工股関節全置換術(THA)に入ったのですが、大腿骨頚部骨切りの工夫を教えていただきました。


大腿骨頚部骨切りの位置決めは、意外と難しいと思います。特に後方系の侵入では大腿方形筋が邪魔になって、小転子からの距離がイマイチよく分かりません。


私は、今までは下記のような手法で骨切りの位置を決定していました。

  • head-neck junctionからの距離
  • 大腿骨近位の形状
  • 大腿骨頭先端からの距離
  • エレバトリウムを頚部後方に沿わせて小転子まで挿入して距離計測



しかし、いずれも正確性に欠けていることが難点でした。何か良いアイデアは無いかな? と思っていたのですが、興味深い工夫をお伺いしました。


その工夫とは、カップのデプスゲージを流用して小転子からの距離を測ることです。なるほど、確かにデプスゲージなので、アバウトですが距離の計測が可能です。


術中に試してみましたが、割と小転子の膨隆をよく触知できて計測の再現性があります。術中13mmに対して、術後X線では16mmでした。


少し微妙な感じではありますが、大ハズレはなさそうです。しばらく、この方法で大腿骨頚部骨切りをしてみようと思います。








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MISラスプハンドルは沈下の原因?

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先日、POLARSTEM(Smith&Nephew)のTHAがありました。ご存知の方も多いと思いますが、POLARSTEMは骨粗鬆症が高度の患者さんにも使用可能なことがウリのステムです。



しかし、POLARSTEMであってもステム沈下が発生することがあります。業者の方いわく、その原因のひとつとしてオフセットのついたラスプハンドルが考えられるとのことです。


ラスプハンドルにオフセットがついていると、ステムに伝わるハンマーの叩打力が減弱するため、ステム挿入が中途半端に終わってしまう可能性があるそうです。


このことが原因で、特に骨粗鬆症が高度の患者さんでは、ステムの沈下を散見するとのことでした。ちなみにこの現象はPOLARSTEMに限らず、他のメーカーでも見受けられます。


対策は、オフセットの強いラスプハンドルの使用を、できるだけ避けることです。では、オフセットの強いラスプハンドルしか無い場合にはどうすればよいのでしょうか?


その際には、ファイナルインパクションの際に、一旦ラスプハンドルを外してステム肩部をガーゼ等で保護した上で、ステムを直接叩打する手法を試みましょう。






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常に至適な手術台の高さを確保する方法

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私の働いている施設は人工関節センターを併設しているので、THAの症例数がかなり多いです。毎週数件あるので、ほぼ全ての業務がルーチン化しています。


毎週、淡々と業務が流れていくのですが、判断する場面をできるだけ少なくする工夫が随所にあります。先日、これは上手い方法だと感じた工夫があったのでご紹介します。


私たちの施設では、THAやFHRを側臥位で行っています。手術台の高さを決めるのに、私は自分の肘の高さに決めていました。


しかし、この方法では自分の肘の高さというアバウトな指標なので、執刀開始して少し違和感を感じることもあります。


これを回避して厳密に手術台の高さを決める方法として、自分専用の手術台の高さ決めの棒を作成するのです。


自分専用の棒に、患者さんの皮膚切開部の高さをマーキングしておくと、どんな患者さんであっても常に一定の術野までの距離で手術することが可能です。


本当に小さな労力で、快適な(?)手術環境を獲得できます。THAではなくFHRでも使えるので、是非自分の至適な高さを記録してマーキングしておくことをお勧めします。






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内閉鎖筋温存できず・・・

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先日、人工骨頭置換術がありました。
私は人工骨頭であっても、THAに準じて内閉鎖筋温存手術を心掛けています。


理由は、、、特に無いです(笑)。人工骨頭なのでTHAと比べて、易脱臼性も出にくいです。このため、短回旋筋群を温存するメリットは大きくありません。


それでも内閉鎖筋を温存するのは、単なる習慣かもしれません。ただ、温存すると言っても、本当に温存できる頻度はさほど高くありません。


温存するためには、下記のように3つの関門があるからです。

  1.  大腿骨頭を摘出できない
  2.  大腿骨の骨質が極度に悪い
  3.  トライアルを整復できない


内閉鎖筋を温存すると、関節内へのルートの50%が塞がれます。このため、①大腿骨頭を摘出することが難しくなります。THAは脱臼するので容易ですが、人工骨頭では難しいです。


②の大腿骨の骨質が極端に悪い患者さんは、術中骨折を回避するために細心の注意が必要です。内閉鎖筋を温存すると試験整復さえ難しくなるので、あっさり内閉鎖筋を切離します。


③のトライアルを整復できないことも同様です。内閉鎖筋がパツパツに張るため、意外なほど整復が難しくなります。しかし、本物は摩擦係数の関係で比較的整復が容易になります。


しかし、ついに先日の症例では本物の整復ができないという事態が発生しました。直接の原因はトライアルと比べて本物のステムの挿入度合が悪かったことが原因です。


トライアルとの差はおよそ5mmです。何度もトライしましたが、全然整復できません。最後には、内閉鎖筋を切離するという苦渋の選択(?)を採らざるを得ませんでした。


内閉鎖筋を切離すると、緊張が取れてあっけなく整復できました。ここまで苦労して①~③をクリアしてきたのが水の泡です。。。なかなかうまくいかないものですね。







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防水テープは意外に防水だった!

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最近はTHAやTKAの術後後療法が速いので、術後2~3日でも個人浴に入れるぐらいの患者さんがいます。


しかし、実際には創の問題があるので、なかなかそこまで早期から、個人浴に入る方は少ないのが現状です。


私はCDCガイドラインに準じて創が乾燥した段階でガーゼを除去しますが、まだ創から浸出液が漏出している段階では、カテリープなどの防水テープを創部に装着しています。


防水テープは、シャワー程度なら全く問題ありません。しかし、浴槽に完全に浸かるとどうでしょうか? 今までは習慣的に、防水テープでは入浴していませんでした。


しかし、創からの浸出液が多くない限り、少なくとも外部から水が浸入する可能性は低いのではないのか? と思うようになりました。


ちょうど、転倒して下腿に防水テープを貼付する機会があったので、自ら実験台になって人体実験(?)を行いました。


結論的には、10分程度であれば全く問題ありませんでした。10分間ずっと浴槽に下腿を浸けていましたが、お湯は全く防水テープ内に侵入しませんでした。


今まではシャワーまでに留めるように患者指導していましたが、これなら浴槽に多少浸けても問題なさそうです。


夏場はいいですが、冬場は寒いのでシャワーだけでは辛い。。。患者さんにとっては朗報ではないでしょうか。





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