整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

膝関節

膝蓋腱と膝蓋靭帯はどちらが正解?


膝蓋腱と膝蓋靭帯はどちらが正解なのでしょうか?
解剖学的に考えると腱っぽいですが、骨の間の支持組織なので靭帯のような気もします。


しかし、patellar tendonと言うぐらいなので、やはり腱なのでしょうか? Googleで「膝蓋腱」と「膝蓋靭帯」を検索すると、96700:64300で膝蓋腱がやや優位です。


ただ、膝蓋靭帯と記載されているサイトも、それっぽく書かれているため、一概に膝蓋腱とも言い切れない気持ちになります。


そこで整形外科用語集を紐解くと、膝蓋靭帯は記載されておらず、膝蓋腱のみが記載されていました。膝蓋靱帯炎なども記載されていないため、やはり膝蓋腱が正解のようです。


膝蓋腱は、一般的な屈筋腱損傷や伸筋腱損傷とはずいぶん異なる外観なので、少し迷っていましたが、今回調べてみてすっきりしました。




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オムツ骨折の治療に悩む・・・


先日、意思疎通の難しい高齢者が、膝関節の腫脹で受診されました。
SAH後の後遺障害のために、自分で歩行することも不可能です。


両下肢は、股関節・膝関節ともに90度で屈曲拘縮しています。右膝関節が異常に腫脹しているので、単純X線像を施行したところ、大腿骨顆上骨折を併発していました。


転位はかなり大きいのですが、骨質がかなり悪いです。いわゆる「オムツ骨折」です。オムツ骨折では、こちらでご紹介したように苦い経験があります。


う~ん、どうしよう。しばらく患者さんを目の前にして考え込みましたが、どうしても患者さんを手術できるイメージが湧かなかったので、今回は保存治療を選択することにしました。


保存治療といっても、高度に拘縮した股関節・膝関節なので、できることは限られています。膝関節90度屈曲位のまま、背側から下肢シーネを施行しただけです。


90度の拘縮膝にシーネ固定する臨床的意味合いには、あまり自信を持てません。しかし、施設では多数の職員さんが働いているので、オムツ骨折の存在を周知するために施行しました。


シーネ固定することによって周囲が注意して、慎重に体位変換を施行してくれることを期待したのです。医療技術が発達すると、このように治療の難しい患者さんが増えていきます。


昔であれば、ここまで長生きできなかったはずの方が増加するのです。医療の発展は素晴らしいことですが、いたちごっこのような気がするのは私だけでしょうか???





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駄ネタ: コレは足趾の運動障害か?!


先日、鏡視下前十字靱帯再建術がありました。
術後は膝関節軽度屈曲位で下肢シーネ固定としています。


術後はルーチンで担当看護師による訪床がありますが、日勤の終了間際に「足に冷感があって、第5足趾が動かないです!」というコールがありました。


「そりゃ困ったな」と思って訪床したところ、本当に第5足趾が0度までしか伸展できないようです。しかし、第1~4足趾は30度ぐらい伸展できており、特に循環状態も悪くなさそうです。



???と思って、反対側の足趾も動かしてもらうと、健側も第5足趾の伸展ができないようです。どうやら、もともと第5足趾は0度までしか伸展できない方のようです。



「ほっー」と思って、私も自分の足趾を動かしてみると、第1~4足趾はやや伸展できるものの、第5足趾は0度までしか伸展できないことに気付きました。 これって、普通なんですね(笑)。



よくみると、この患者さんは普通の人以上に、 第1~4足趾が過伸展できるようです。なるほど、ややこしいですが第1~4足趾が過伸展できるために第5足趾が目立ってしまったようです。


一連の流れを見ていた担当看護師は若手なので、つまらないことで私をコールしたと恐縮していました。 しかし、私自身も知らなかった(認識していなかった)ことなので仕方ありません。


客観的にみると、よく第5足趾の伸展不良(?)にまで気付いたなと感心しました。きっと、彼女は優秀な看護師に成長することでしょう。





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ロコアテープの投薬期間制限が解除


先日、帝人ファーマのMRの方とお話しする機会がありました。
その際、ロコアテープの投薬期間制限が12月1日から解除されるという話をお伺いしました。


このニュースは、疼痛治療で使用できる薬剤が増えることを意味します。私の場合、変形性膝関節症の薬物治療では消化管潰瘍併発を避けるために、トラムセットを第一選択にしています。


しかし、トラムセットの消炎効果はロキソニンなどに比べて弱いため、効果がイマイチなことがあります。このような症例では、やむを得ずセレコックスやロキソニンを処方しています。


変形性膝関節症は比較的長期間の服用になることが多いので、セレコックスやロキソニンの処方を続けるのは少し気持ち悪いです。


一方、このような患者さんにロコアテープを処方すると、疼痛コントロールに著効することがあります。ロコアテープは経口製剤よりも局所の鎮痛効果が高い印象です。


しかし、現時点では1日2枚処方としても最大14日の28枚(4袋)しか処方できません。これが12月1日からは70枚処方可能になるので、1日2枚としても35日分処方が可能となります。


少し、ロコアテープを使いやすくなりました。今までは通院頻度の関係でロコアテープの処方を躊躇していましたが、これからは薬物治療のレパートリーのひとつに加えようと思います。





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一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








STIRで腸脛靭帯炎を可視できた!


3月から、ランニング時の右膝外側部痛が主訴の40歳台前半の男性を経過観察しています。
初診時の身体所見から腸脛靭帯炎と判断して経過観察していました。


しかし、しばらく安静にしても症状が軽快しないため、患者さんの希望にしたがって右膝関節のMRIを施行することにしました。



3



上記の画像は、この患者さんのMRIです。コントラストがはっきりし過ぎて分かりにくいですが、外側の腸脛靭帯の大腿骨外顆部直下にSTIRで高信号領域を認めます。


矢状断でみると膝関節内に関節液の貯留はほとんどないので、腸脛靭帯の大腿骨外顆部直下の高信号領域は腸脛靭帯炎の所見と矛盾しません。


今まで、腸脛靭帯炎に対してMRIを施行したことは無かったのですが、STIRのように炎症に対して感度の良い撮像法では僅かな炎症であっても鋭敏に検出できるようです。


もちろん、医療費の問題から腸脛靭帯炎の全例にMRIを施行するなどもってのほかですが、診断に困ることが万が一にもあるようであれば、MRI(特にSTIR)は有用かもしれません。






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