整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

薬物治療

カプセルを上手に服用するコツ

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先日、外来患者さんにリリカを処方しました。
リリカの服用方法について説明していると、少し浮かない顔をされました。


理由をお伺いすると、カプセルは飲みにくいので苦手とのことでした。大人でもそんな人がいるのかと思っていると、付いてくれていた看護師さんが「私も苦手」らしいです(笑)。


その看護師さんがおっしゃられるには、カプセルには飲み方のコツがあって、下記のようなコツを実践すると、苦手であっても意外とスムーズに服用できるそうです。

  1.  水を少し飲んで、喉を潤す
  2.  口に水を含んでから、カプセルを口中に入れて少し下を向く
  3.  カプセルがのどに近くなったのを感じたら、水と一緒に一気に飲み込む。 



①は、水を少し飲むことでカプセルの滑りをよくします。②の口に水を含むことで、カプセルが口内にくっついてしまうことを防止します。


そして、最も大事なのは③ですが、カプセルは水に浮きやすいため、上を向いたまま飲みこんでしまうと、 水だけを飲んでカプセルが口内に残ってしまいます。


これを防止するために、少し下を向いて飲み込むと、水と一緒にカプセルが喉に向かうので、上手く服用することが可能となるそうです。


カプセルの服用が苦手という患者さんがいらっしゃれば、上記のカプセル服用のコツを教えてあげるといいかもしれませんね。





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


 
一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








オピオイド誘発性便秘症の新薬発売!

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スインプロイクという薬剤をご存知でしょうか? オピオイド誘発性便秘症治療薬(OIC)の治療薬として、2017年3月30日に塩野義製薬が製造販売承認を取得した。


私は、鎮痛剤としてトラムセットやトラマールなどのオピオイド製剤を処方することが多いですが、いつも副作用対策に悩まされています。


オピオイド製剤の副作用は ①眠気 ② 悪心・嘔吐 ③ 便秘 ですが、③の便秘だけは耐性が形成されないため、特に女性や高齢者への処方を躊躇しがちです。


オピオイド製剤は、 脳内のμ受容体に作用することで鎮痛効果を発揮する一方、消化管のμ受容体に作用して、消化管の運動抑制や腸液分泌の減少を複合的に引き起こします。


便秘対策として酸化マグネシウム製剤などの緩下剤やセンノサイドなどの腸管刺激性製剤を処方していますが、作用機序を考えるとオピオイド誘発性便秘症の治療には適していません。


まず、酸化マグネシウム製剤の作用機序ですが、これが消化管内に存在することで水分が腸管内に移行して来ます。 この水分が便に浸透することで排便を促します。


センノサイドなどの腸管刺激性製剤は、胃や小腸でほとんど吸収されずに大腸へ到達します。 そして、大腸の腸管粘膜や神経叢を直接刺激することで蠕動運動を促進します。


一方、スインプロイクは、消化管のμ受容体に対する拮抗薬です。消化管のμ受容体においてオピオイド製剤と拮抗することで、オピオイド製剤による便秘症状を改善します。


つまり、作用機序を考えると、オピオイド誘発性便秘症対策にぴったりの薬剤なのです。早く臨床の現場で処方できるようになってほしいものです。





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デパスやマイスリーでも常用量依存!

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週刊ダイヤモンド(2017.4.22号)のカラダご医見番で興味深い記事がありました。“ベンゾ系薬剤”に注意 常用量でも薬物依存を形成 です。




 先月21日、厚生労働省は睡眠薬や抗不安薬として使われている「ベンゾジアゼピン受容体作動薬(ベンゾ系薬剤)」と「バルビツール酸系薬」など49薬品(44成分)について、薬の説明書(医薬品添付文書)に「連用により薬物依存を生じることがあるので、漫然とした継続投与による長期使用を避けること(後略)」と明記するよう指示を出した。


 対象薬剤の有名どころは「アルプラゾラム(商品名:ソラナックス、コンスタン他)」「クロアチゼパム(商品名:リーゼ他)」「エチゾラム(商品名:デパス他)」「ゾルピデム(商品名:マイスリー他)」など。


 ベンゾ系薬剤などによる「薬物依存」は、長期間の大量処方といった「乱用」や「異常な量や使い方」で生じるとされていたが、ふつうに処方される量と飲み方でも依存を引き起こし、減・断薬で離脱症状を生じる可能性があると公に明示したわけだ。


 ベンゾ系薬剤の常用量依存に関しては、欧米では20年以上前から広く認識されていた。しかし日本ではいまだに「常用量で依存は生じない」と言ってはばからず、漫然と処方箋を出し続ける医師が少なくない。逆に、時間をかけた減・断薬に応じてくれる医師を探すほうが難しいかもしれない。


 しかも近年は、一般内科や整形外科で「不眠症」や「肩こり腰痛(!!)」にベンゾ系薬剤が簡単に処方されている。心身症や精神疾患でなくとも、気づかないうちに重複・連用してしまう可能性があるわけだ。また、闘病中に睡眠薬や抗不安薬を服用していた「がんサバイバー」の連用と常用量依存にも注意が必要だろう。  


 脇道にそれるが「お薬手帳」の存在意義はここにある。違う病院で重複処方がないか、相互に副作用を強める薬がないかをチェックするため、かかりつけ薬局を1カ所に決めておくといい。


 一般に、ベンゾ系薬剤の常用量依存が生じるのは、服用後2~3カ月とされている。対象薬を飲んでいる方は、まず自分の症状と薬の必要性を主治医と再確認することから始めよう。自己判断の減・断薬は決して行わないこと。 





う~ん、これは興味深い記事です。私自身はベンゾ系薬剤を処方することはありませんが、確かに整形外科医であっても、デパスやマイスリーを処方している開業医は多い印象です。


そして、これらの薬剤に依存性があることを、恥ずかしながら私は初めて知りました。服用後2~3ヵ月で常用量依存ができるそうですが、2~3ヵ月などあっという間です。


特にデパスは、気軽に処方してしまう医師が多いのではないでしょうか。ほとんど副作用が無い印象の薬剤ですが、長期服用によって常用量依存ができることは大きな落とし穴です。


若手の整形外科医で、これらの薬剤を自発的に処方する方はあまり居ないと思いますが、もし処方するのであれば、しっかりとした目的意識を持って処方するべきだと思います。




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血液透析症例に生物学的製剤投与は?

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先日、学会出張がありました。
外来を休診にするわけにはいかないので、他の病院から応援医師を招聘しました。


次の週の外来に、前週の患者さんが受診しました。この方は血液透析中の関節リウマチ患者さんです。RAのコントロールが難しいので、生物学的製剤(ABT)を導入しています。


4週に1度の点滴なのに何故受診したのか訊いてみると、前週の外来で「血液透析しているので、透析前ではなくて透析後に投与日を変更してもらうべき」と言われたそうです。。。


う~ん、これはいただけないですね。血液透析症例ではMTXが禁忌です。しかし、生物学的製剤に関しては、ほぼ通常通りの使用方法で投与可能です。


具体的には埼玉医科大学リウマチ膠原病内科の秋山雄次先生の下記論文に詳述されています。 血液透析施行例での治療を行う際には、この論文を一読することをお勧めします。 







要約すると下記の如くとなります。
  • DMARDsではSASP、TACを中心に治療を進める
  • 生物学的製剤では①TCZ ②ETN、ADA、ABT の順番で推奨される
  • 生物学的製剤の導入に際しては、通常例以上に感染のスクリーニングおよびモニタリングを徹底する 
  • AAアミロイドーシス合併RAは予後が悪いので、積極的に生物学的製剤導入を検討する


関節リウマチで血液透析施行例の方は、AAアミロイドーシスのために腎不全に移行した症例も多いようです。


したがって、感染のスクリーニングおよびモニタリングを徹底しながら、コントロール不良の症例では、生物学的製剤の導入が推奨されています。







★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です






ヒアルロン酸のプラセボ効果

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外来で初回の関節注射を施行する際、患者さんから「成分は何か?」とよく訊かれます。「ヒアルロン酸です」と伝えると、たいてい満足そうな顔になります。


最初の頃は、一般人にヒアルロン酸と言っても分からないだろうなと思っていましたが、ほとんどの方がヒアルロン酸という名前を知っているようです。


何故、お年寄りも含めてほとんどの人がヒアルロン酸を知っているんだろう?と思っていると、家族からそんなの当たり前じゃないかと言われました。


「ヒアルロン酸」というキーワードは、健康食品のキラーアイテムなので、関節痛などを患っている人のほとんどは、ヒアルロン酸を知っているとのことでした。


う~ん、なるほど。。。私は、サプリメントを最初から相手にしていないので、ほとんどサプリメントの広告を意識したことはありませんでした。


しかし、一般の方にとっての関節痛の治療の選択肢は、①整形外科 ②接骨院 ③サプリメント の3択のようです。


そして、③の各社が自社のサプリメントの広告で派手に「ヒアルロン酸」を宣伝しているため、高齢者も含めた一般人での認知度が異様に高いのです。


つまり、多くの方の頭の中に「ヒアルロン酸=関節痛に効く」という刷り込みができているので、注射の成分がヒアルロン酸であることを知ると、満足して帰っていきます。


もちろん、市販の経口のヒアルロン酸製剤の効果など見込めませんが、彼らが派手に宣伝してくれているおかげで、ヒアルロン酸製剤の関節注射はプラセボ効果を得ることができます。


少し複雑な気持ちですが、無料で
ヒアルロン酸製剤のプラセボ効果をプレゼントしてくれているので、サプリメント業界もあながち捨てたものではないなと思いました。




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