整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

薬物治療

サインバルタの副作用の注意点

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先日、サインバルタ関連の講演を拝聴しました。
私はサインバルタ(SNRI)に対してあまり良い感触を持っていません。




しかし、ベテランで経験豊富な先生が、意外な患者層に対してサインバルタを処方している話を拝聴して、少し考え方が変わりました。やはりビックネームの影響は大きい(笑)


ただ、やはり気になるの副作用は下記の2つでしょう。
  1.  自殺企図
  2.  離脱症状


①の自殺企図に関しては、25歳未満には特に注意が必要です。また、精神疾患で抗精神病薬を服用中の患者さんにも注意が必要です。


②の離脱症状は、めまい・ふるえ・発汗などがあります。効果があったのはいいのですが、患者さんの自己判断で服薬を中止したために離脱症状を併発したことがあったそうです。


患者さんの自己判断はこわいですね。しかし、このことはしっかり患者さんに言っておくべきだと感じました。何といっても患者さんの自己判断は非常にありそうな話ですから。






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


 
一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








医師のジェネリック率が低い理由

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本日の日経で興味深い記事がありました。
後発薬普及、阻むのは医師? 協会けんぽが業種別使用率を初調査  です。





医療費の膨張を抑える役割を期待される後発医薬品(ジェネリック)。その使用率を調べると、医師や看護師など医療従事者の使用率がすべての業種の中で最も低いことが分かった。医師らは価格の安い後発薬の使用を患者に勧める立場だが、「自分たちが使うのは嫌」という実態が浮き彫りに。保険料負担が上昇し続けている会社員らから強い不満が出そうだ。





この記事を読んで、やっぱり考えることは皆同じだなと思いました。私も自分や家族には、先発品を処方してもらいます。ジェネリックにするのは一部の外用剤ぐらいです。


「新薬と同じ有効成分で、同じ効き目の価格の安いお薬」というジェネリックのキャッチフレーズは、JARO(日本広告審査機構)に訴えた方がよいのでは?と思っているほどです。


真面目に患者さんの診療を行っている医師であれば、先発品とジェネリックの差を肌で感じると思います。ジェネリックは効果がイマイチな割に、副作用が多い傾向にあります。


私なら価格が高くても、安全で効果を見込める先発品を希望します。全国の医師や看護師といった現場を知っている医療従事者が、先発品を選好するのは当然のことでしょう。


ただし、私はジェネリックを否定しているわけではありません。きっちりと「新薬よりやや効き目は落ちるが、価格は安いお薬」とアナウンスするべきだと思っているだけです。








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モーラスの光線過敏症は防げない!

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ケトプロフェン含有シップの問題点に光線過敏症があります。頻度はさほど多く無いものの、症状が激烈なので、かなり気を遣います。


ケトプロフェンはなかなか皮膚から除去されません。少なくとも1ヵ月は、直射日光はもちろんのこと、ガラスや薄手の衣類越しにも紫外線を当てないようにする必要があります。


一度、光線過敏症を併発すると、貼るのを止めても日光に当たると何度も再発してしまいます。 しかも貼付部位だけではなく、顔面を含めた全身に発症することもあります。 


このため、私の中では「若年女性にモーラステープは禁忌」という思考回路になっています。外来では極力処方しませんが、モーラステープ・ファンが多いことも事実です。


このような「ファン」には光線過敏症を併発する可能性を十分に説明して処方することにしています。しかし、事件が発生してしまいました。


おばあさんに処方したモーラステープを、なんと同居の女子高生が勝手に使用した結果、光線過敏症を発症したのです。自業自得ですが、どこの家庭でもありそうです。。。


この場合、おばあさんがモーラステープによる光線過敏症のSEを完全に理解していたとしても、勝手に借用する子供に対してはどうしようもありません。


ほぼ対策が無いことが現状ですが、あえて言うならば、やはりモーラステープなどのケトプロフェン含有シップは極力処方しないことが吉ではないでしょうか。





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一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









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リウマチ学会雑感

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先週は日本リウマチ学会に出席してきました。
私にとってリウマチ学会は「興味深い整形外科隣接領域」です。


世界中を見渡しても関節リウマチの薬物治療を整形外科医が行ってる国はほとんど存在しません。それほど関節リウマチの領域は奥が深いです。


このため、純粋な薬物治療では、合併症併発時の対応を含めて内科系医師に一日の長があると思います。


しかし、中には優秀な整形外科医がいます。手術などの外科的治療に時間を割かなければいけないハンディを乗り越え、講師として壇上に立つのは並大抵のことではありません。


そんな凄い先生方の講演を拝聴してると、つくづく世の中は広いことを痛感します。そして、内科系医師との講演内容を比較すると、やはり外科医目線からの考察が多いです。


実際の関節や脊椎内の所見を知っているアドバンテージを武器に、関節リウマチの領域でもそれなりの立場を確保している印象です。


関節リウマチの領域では、整形外科医と膠原病内科医といった水と油(?)の存在が、混じり合うことで多様性が維持されているのでしょう。


趨勢として薬物治療は内科系医師の担うことが増加していくと思います。しかし、整形外科医も外科的視点のアプローチを提供することで、良い相互作用が働いていると感じました。




★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が関節リウマチの治療体系を俯瞰するにあたり、最もお勧めの書籍です






嗜好品と関節リウマチ発症の関係

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リウマチNEWS LETTER 57に興味深い寄稿がありました。
島根大学内科学第三・准教授の村川洋子先生による「嗜好品や食品と関節リウマチ」です。


歯周病や喫煙によって抗シトルリン化ペプチド抗体 (ACPA)が発病に先行して誘導され、関節リウマチ発病に関与することはよく知られています。


一方、歯周病や喫煙以外の嗜好品や食品によるRA発病や活動性に関するリスクも、デンマークやスウェーデンのコホートで研究されています。




コーヒー

ある前向き研究で4カップ/日以上のデカフェコーヒーの飲用がリスクを上げました。5つの研究のmeta-analysisでもコーヒー摂取が抗体陽性RAの発病と相関がありました。


コーヒー摂取と無関係との報告もありますが、総じてコーヒーの多飲はRA発病リスクとなる可能性があり、家族歴/遺伝素因のある人で注意する必要があるとのことです。




紅 茶

紅茶に関しては、無関係・促進・抑制とのさまざまな報告があり一定していません。




飲 酒

飲酒に関してはACPA陽性RAの発病を抑制することが示された。アルコール 45g/週以上の摂取で、女性のRA発病を半減させ、摂取量に比例して発病のリスクを低下させています。


しかし、患者に対してはMTXをはじめとする疾患修飾性抗リウマチ薬との相互作用や肝毒性を考慮して、各国の機関ではアルコール制限を推奨しています。


例えば、英国ではアルコール週3単位(24g: ビールなら600ml/週)以内なので、飲酒習慣のある患者には辛い制限です。 のんべえの英国人には信じられない摂生ですね(笑)




魚 油

デンマークの前向き研究では、fish oilの多い魚の30g/日以上の摂取が、RA発症のリスクを49%低下させたそうです。


fish oilはオメガ-3脂肪酸が多く含まれますが、この摂取がRA症状を軽減、心血管障害を抑制したという報告もあります。やはり青魚は健康に良いようです。







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