整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

愚痴

インオペの決断はブルー

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先日、判断に迷う症例を経験しました。
100歳近い超高齢者の大腿骨頚部骨折(Garden stage 4)です。


転倒前のADLは、2mほどの伝い歩きレベルです。認知症はあるものの、俳徊するまではいきません。今回は、肺炎で熱発してしんどくなって転倒したようです。


入院時に結構な炎症所見亢進をみとめたため、即手術は難しいです。肺炎が軽快するまで1週間は要しそうです。


そして、単純X線像をみると、患側大腿骨の骨質が極めて不良です。皮質骨がペラペラで、ステムでも入れようものなら、容易に術中骨折や術後骨折を併発しそうです。


う~ん、困った。。。選択肢はふたつです。

  1.  肺炎が軽快するのを待機して手術を施行する
  2.  インオペにする


肺炎がある程度軽快するまで手術を待機すると、今よりも確実に歩行能力は落ちます。100歳ちかい高齢者が劇的に回復するとも思えません。


また、もともとのADLが伝い歩き2mほどなので、伸びしろが少ないです。ポータブルトイレまでなら偽関節でも行けるのではないのか???


このあたりを勘案した上で、ご家族と治療方針について話し合いました。ご家族としても100歳ちかくまで生きておられるので多くは望まないとのことでした。。。


この結果、今回はインオペにすることにしました。妥当な判断という認識ですが、正直に言って患者さんの歩行能力を奪うことになるので、かなりブルーな気持ちになりました。


おそらく、もう少し若い頃は、手術に決まってる! というスタンスだったと思います。正解の無い医療の現場では医師の決断が患者さんの予後を左右します。う~ん、重い。。。






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医療訴訟を未然に防ぐ?!

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最近、飲み友達に弁護士が増えました。
こうなると必然的に増えることがあります。そう、それは医療訴訟の相談です。


酒の席で相談を持ち掛けて無理やり(?)了承を得て、翌日にメールで資料を送りつけてくる。。。彼らは、なかなかの確信犯ですね(笑)。


さて、ざっくり資料をみると、日本全国いろいろなところで医療訴訟が頻発しています。直接知らない医療機関や大学が多いので、客観的に読むと興味深いことが分かります。


それは「無理筋」な訴訟事案が多いことです。おそらく過去の判例やネット上の知識(?)で無理やり争点化しているのでしょうが、どう考えても実臨床と乖離しているのです。


法律の専門家ではないので、はっきりしたことは言えないですが、裁判になっても患者さん側が勝てる道理が無い事案が多いです。


このような事案がこのまま訴訟に持ち込まれると、医療機関はもちろんのこと、患者さんや弁護士など関係する全員が不幸になります。


もちろん、裁判を考えるような不幸な転帰があったわけですが、客観的にみると不可抗力のことが多い印象です。どの医療機関もおしなべてしっかりとした治療をしています。


このあたりのことを踏まえて、客観的にみて不可抗力であるので、裁判になっても勝つことは難しいという説得(?)を何度か試みました。


不可抗力で発生した事故が、二次災害を生んでいる現実。。。本当に微力ではありますが、未然に防ぐことができればなぁと感じています。






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愚痴:新人研修もやり過ぎはダメ!

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先日、外来をしていると終了間際に近くの小学校から受診依頼がありました。鉄棒から落ちた児童の前腕が、傍目に見て分かるほどに変形しているとのことです。


そりゃまずいな、ということで即受診してもらうことにしました。12時過ぎのことなので、新患受付もひと段落している時間帯です。


児童は痛がって泣き叫びながら来院しました。こちらは診察室に居るのですが児童の到着が分かったほどです。あぁ、来たなと待ち構えていましたが、10分経っても受付られません。


予約患者さんをさばきながら、受付完了通知が来ないなぁ~と思っていました。この病院の受付業務は普段はさほど遅くないのですが、今日に限って遅すぎる。


不信に思った外来看護師さんが医事課に催促にいくと、なんとベテランが新人職員に教えながら入力しているではないですか!!! 


当然、受付は待合とツウツウなので、泣き叫ぶ児童の声は聞こえているはずです。職員さん、腹が座っているというか、何と言うか・・・


もちろん、4月なので新人職員の研修は重要です。しかし病院なので、やはり患者さんファーストな対応をお願いしたいものです。。。





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愚痴: 救急車を使い倒す

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先日、90歳前半の高齢者が腰痛で救急搬送されました。通常ストレッチャーで搬送されますが、救急室に到着すると、すでに車椅子で座っていました。


それなりに痛みはあるようですが、単純X線像では特に異常所見を認めません。MRIでは亜急性の第9胸椎圧迫骨折を認めました。強い希望があったため、入院となりました。


ここまでは治療経過なのですが、入院翌日に外出希望がありました。独り暮らしで身寄りも無いため、忘れ物を取りに行きたいとのことでした。


認知症は無く独歩可能であったため、外出許可を出したのですが、その日の夕方に救急要請がありました。その患者さんが最寄駅で動けなくなって救急要請したとのことです。


外出時は歩行可能なのに、帰りに(しかも駅から)都合良く救急要請??? 案の定、腰痛の増悪は無く、すたすた歩いて救急室に乗り込んできました・・・


この患者さんは生活保護で、救急車をタクシー代わりに日常的に利用しているそうです。救急隊員も「いつものことです・・・」苦笑していました。


ここまで徹底して救急車をタクシー代わりに利用する人は珍しいですが、いくら御高齢の生活保護患者とはいえ、このようなモラルハザードは許されないのではないかと感じました。





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コンプラ遵守病は社会の害毒?!

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日常診療をこなしていると、必ずぶち当たるのがコンプライアンスの壁です。組織の規模が大きくなるほどお役所体質が強化するため、過剰なコンプライアンス遵守が要求されます。


コンプライアンス遵守や倫理の徹底はもちろん大事ですが、業務全体でみるとあくまで脇役に過ぎません。本業あってのコンプライアンスや倫理の遵守だと思います。


しかも、多くの「コンプライアンスや倫理の遵守」は表面的な儀式に過ぎないので、日常業務を停滞させてしまっては元も子もありません。


問題点は、何かトラブルが発生する度に踏むべき「コンプライアンスや倫理の遵守」のステップが増殖することです。


私は大学医局に対して好意的なのですが、この点だけはいただけません。。。やはり、大きな組織や看板を背負っている組織は大変です。


私が最初にそう感じたのは、骨バンクの立ち上げに際してでした。当時は某日赤に勤めていましたが、院内の倫理委員会との折衝などの環境整備が大変だったことを覚えています。


大学では日赤に輪をかけて大変そうです。骨バンク事業など、技術的なハードルは低いものの新規性のある事業が民間病院から始まることが多いのは分かる気がしました。


今回の例は医療業界という小さな世界の例ですが、日本社会全体に「コンプライアンスや倫理の遵守」病が蔓延しているように感じます。


この病気が蔓延すると社会の停滞を招いてしまいます。モラルは守る必要がありますが、過剰な倫理やコンプライアンス遵守の押し付けに陥らないようにしたいものです。


過剰な倫理やコンプライアンス遵守は大きな組織の人に任せておいて、場末病院の勤務医の立場では、患者さんの実利を重視する姿勢を維持したいと考えています。






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