整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

愚痴

誰も判読できないカルテって・・・


先日、スポットの夜診アルバイトを頼まれました。初めて行く病院なのですが、電子カルテはまだ導入されていません。紙カルテなので、初めてでもストレスは無さそうです。


そんな気楽な気持ちで行ったのが、間違いのもとでした・・・。夜診が始まって、イザ再診患者さんのカルテを見ると、全てドイツ語(?)で書かれているではありませんか!


汚い(失礼!)手書きの文字で、略語のオンパレードです。ときどき日本語の部分もあるのですが、カルテのほとんどは独自(?)のドイツ語略語で埋め尽くされています。


う~ん、これはかなり困った。いちいち、問診を取りながら診察を進めていきましたが、患者さんの訴えを聞いてカルテと照らし合わせても整合性が取れません。


いったい、どうなっているんだ??? 年配の医師の中には、「癌患者さんにカルテ内容を読まれないように、あえてドイツ語で書くんだ」とおっしゃられる方も居るそうです。



しかし、昨今の医療情勢を鑑みると、まだそんなことやっているんですか? と思わず愚痴りたくなりました。自分しか分からないカルテに、価値があるとは思えないのですが・・・




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医療ツーリズムって一般的なの?!


私がメインで勤めている病院は、土地柄か外国人がよく受診されます。しかし、英語を話せない方でも、Google翻訳とスマートフォンの音声入力機能で意思疎通を図ることが可能です。


実は、先日のブログを書いた直後に、外来で無線LANを使用できる環境を整えていただきました。これで、スマートフォンを持った患者さんなら、何語の人でもドント来い!です(笑)


便利な世の中ですが、思わぬところに落とし穴があります。それは、支払い関係です。旅行者の突発的な事故や疾病なら、海外旅行保険に加入していれば問題になりません。


しかし、たとえば中国などから日本在住の家族のところに遊びに来た人が、医療ツーリズムとして日本の医療機関を受診するケースでは注意が必要です。


彼らから見ると、中国人医師よりも日本人医師や日本の医療機関の方が信用できるようで、せっかく日本に来たのだから日本人医師の診察を受けたいという気持ちがあるようです。


しかし、慢性疾患は海外旅行保険の対象ではありません。先日受した60歳台の方は、膝関節水腫がかなり高度でした。最初は治療の観点から、単純X線像→関節注射かなと思いました。



しかし何かの拍子に、支払いが自費になる可能性があることを思いついて本人に確認すると、やはり無保険で自費でした。う~ん、この程度のことは受付の段階で確認して欲しいところです。


自費で単純X線像→関節注射コースとなった場合の費用を概算してもらったところ、約12000円とのことでした。この金額なら支払えるとのことだったので、治療を行うことになりました。


結果的には、大腿骨内顆骨壊死後の末期変形性膝関節症でした。TKAしか治療方法はなさそうです。しかし、水腫が高度なので、まずはステロイド関節注射を施行しました。


その後の会話で、中国では中国製インプラントになるのが嫌だとおっしゃっていました。う~ん、中国でもZIMMERやStryker製インプラントはありそううな気がしますが確証を持てません。。。

 

何だかんだ言っても、一般の市中病院でも国際化が進んできている気がします。言語の問題はもちろんのこと、支払い関係にも気を配る必要がありそうです。





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カルテに暗号を仕込む?!


先日、外来をしていると粘着質な患者さんに遭遇しました。その日の診療内容をサマリーにして提供しろ、(CD-Rはお金がかかるから)画像を紙でプリントアウトしろ、等を要求してきます。


一旦退室しても、他の患者さんの診察中などおかまいなしに、いきなり診察室へ入ってきて滔滔と我がままな要求を続けます。さすがに付き合いきれないです。


しかし、暴言や暴力をふるうわけではないので、ブラックリストに載せるというレベルでもありません。う~ん、困った患者さんだな。


他の患者さんの迷惑にならないように、要注意人物には診察前からある程度の心構えが必要です。ただ、ときどきしか診察しないので、診察室に入ってくるまで気が付かないことがあります。


それを防ぐ方法として、カルテに自分しか分からない「一種の暗号」を書いている先生を見かけました。例えば、下記のようなモノです。


S: 痛い
O: 神経学的異常所見無し
A: OAによる痛みと考える
P: 鎮痛剤処方とする。効果が無い場合にはどうするか?



パッと見てどれが「要注意」 の記号が分からないと思います。答えはPの最後の「?」です。次回の診察時にこの記号があると、それなりの心構えができます。


そして、1回目の診察時に要注意だと思っても、2回目はそうでもないという患者さんもいます。その際には、2回目のカルテにはPの最後に「?」を書きません。


もちろん、この暗号は一例です。 「・・・」や「。。」でも自分が分かりやすければOKだと思います。ときどき、カルテにモロに記載する人を見かけますが、さすがにこれはいただけません。

 
基本的には、カルテは開示されるものと考えておく必要があります。カルテ開示にも耐え、行間のニュアンスも分かりやすく自分に伝える工夫は、トラブル回避に有効ではないでしょうか。






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術中に手術機器が故障したら・・・


先日、鏡視下前十字靱帯再建術がありました。
消毒してシーツを掛けて、関節鏡のホワイトバランスを取ろうとして異変に気付きました。


なんと、光源装置が点灯しないのです。。。接続の問題ではなく、本体は非常灯しか点灯しません。非常灯は非常に暗いため、とてもじゃないですが手術を行うことはできそうにありません。


う~ん、どうしよう。とりあえず、院内の腹腔鏡・気管支鏡・膀胱鏡の光源装置を試してみましたが、どれも接続が合わないようです。代替機もいきなりは手配が難しいとのことでした。


ダメ元で光源装置のハロゲンランプを交換してもらうことにしましたが、業者さんが到着するのは2時間後とのことでした。私は、このような手術機器のトラブルにときどき遭遇します。


前回はHoffa骨折で大腿骨後顆にAcutrak 2のガイドピンを刺入しようとした際に、いきなりブラックアウトしました。新しいイメージを購入して366日目(!)の出来事です。


Hoffa骨折は不安定なので、術中レントゲンを頻回に撮影するような選択枝はありません。自分の記憶を頼りに、ブラインドでAcutrak 2を挿入せざるを得ませんでした。



この悪夢のような出来事に比べれば、今回の関節鏡の光源装置の故障などかわいいものです。そして、手術機器が故障した際には、退路を確保することが最も重要です。


下手に動かず、できるだけ冷静になって手を止めます。完全なバックアップ体制を確保できるまでは、できるだけ先に進まないことが重要です。


結局、ハロゲンランプ交換でその場を凌ぐことができました。手術が無事終了すると、スタッフから「ツイてないですね」と言われました。しかし、私は「非常にラッキーだった」と思っています。


何故なら術中にいきなり故障すると、患者さんのリスクが極度に増大するからです。今回は執刀開始していなかったのが幸いでした。ツキは我にあり、ですね(笑)




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海外で受ける手術は危険なのか?


国際化のためか、旅行中の事故のために外国で手術を受けた方を時々診察します。
やはり、骨折の手術が多いですが、このような方は問診の段階で身構えてしまいます。


何故なら、かなりの確率で「えっ・・」と絶句してしまう術後単純X線像だからです。頻度的にはオーストラリアで手術を受けた方が多い印象ですが、絶句画像のオンパレードです。


米国・英国・東南アジア諸国で手術を受けた方でも、どうしようもない画像を頻回にみかけます。その国の医療水準の問題なのか、旅行者に対する手抜きの問題なのか、どちらなのでしょう?


例えば、先日見たオーストラリアで手関節の掌側プレートを受けた症例では、ほとんど骨折の整復がなされておらず、しかもプレートが橈骨掌側面から完全に浮き上がっていました。


このままでは長母指屈筋腱皮下断裂は必発でしょう。一刻も早く抜釘しなければなりませんが、内固定材料が何なのかが分かりません。


ハワイで頸椎前方固定術をされた症例では、移植骨片およびプレートが脱転していました。。。どうやったらこんな手術になるんだろう???


タイで脛骨遠位端骨折の関節内骨折観血的手術を施行された症例では、整復状態は素晴らしかったのですが、残念ながら感染していました。


あぁ、海外で手術を受けることはこんなにリスキーなのか。。。単なるカラーバス効果なのかもしれませんが、もし自分が外国で手術を受けねばならくなったらどうしよう?


少しでも帰国できる芽がありそうなら、ICUジェットをチャーターしてでも絶対に帰国しようと思います。やはり、海外旅行するときには、保険は必須ですね。





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