整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

腰椎

とぜんブログにあった Bertolotti症候群をみた!

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先日、左腰痛を主訴にした50歳台の方が受診されました。単純X線像を確認したところ、何だか違和感を感じます。う~ん、何なんだこの違和感は???



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あっ、第5腰椎の左横突起が肥大して、仙骨翼と関節を形成しています! これは、とぜんな脊椎外科医のブログで紹介されていたアレでは?!


何だか難しい名前の疾患だったような気がしましたが全く病名を思い出せません...。とぜん先生のブログを調べてみるとありました!どうやら、Bertolotti症候群というそうです。


詳細はすべてとぜん先生のブログで紹介されているので割愛しますが、アタマの中のモヤモヤが除去されてすっきりしました!


このような疾患があることを知るきっかけになったのは、ぼんやりではありますが、とぜん先生のブログを眺めていたおかげです。ありがとうございました!





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★


自治医科大学准教授の星地先生の経験・知識を余すところなく収めたサブテキストです。定番と言われている教科書に記載されている内容は素直に信じてしまいがちですが、実臨床との”ズレ”を感じることがときどきあります。このような臨床家として感じる、「一体何が重要なのか」「何がわかっていないのか」「ツボは何なのか」を自らの経験に基づいて完結に述べられています。








                        

これは特発性硬膜外脂肪腫なのか?

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先日、60歳台の男性が間欠性跛行を主訴に初診されました。症状的には腰部脊柱管を疑わせる所見です。そこで腰椎MRIを撮像してみました。



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上記がMRIなのですが、通常の腰部脊柱管狭窄症とは異なる趣です。硬膜管が周囲の脂肪組織から全周性に圧迫されて硬膜管が星型になっています。


何度か同じような症例をみたことがあるのですが、特発性硬膜外脂肪腫の可能性を考えました。特発性硬膜外脂肪腫はまだあまり報告例が無いそうです。


しかし、実際には日常臨床で散見する印象です。文献的には続発性脂肪腫の原因として長期にわたるステロイド使用歴や内分泌異常があるそうです。


今回の症例は肥満体形ではなく、
長期にわたるステロイド使用歴や内分泌異常は無いので、続発性ではなく特発性の可能性が高いと判断しました。


治療としては通常の腰部脊柱管狭窄症に準じるつもりですが、症状が軽快しないようであれば手術も検討しなければいけないかもしれません。






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椎間板切除術後のコルセットは不要

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Medical Tribuneに興味深い記事ありました。
椎間板ヘルニア術後のコルセットは不要 です。



腰椎椎間板ヘルニア(LDH)の切除術(Love法)後に装着するコルセットの有効性については、これまで懐疑的な意見が多いが、明確に否定する報告はない。


そのため、同術後患者に対し慣習的にコルセットを使用している医療施設も少なくない。そこで済生会川口総合病院(埼玉県)整形外科部長の榊経平氏は、同院のLDH患者を対象に術後コルセットの効果を前向きに検討。


その結果、コルセット非使用患者と術後成績に差が見られなかったと第27回日本腰痛学会(9月13~14日)で報告した。



誰もが疑問に思っていて、半ば常識的な認識になっていた術後コルセット使用の有用性についての研究です。n数は少なめですが、患者さんにも資する研究だと思いました。


英語論文での類似研は 1例のみとのことです。このような半ば常識のことであっても、意外と研究としてしっかり事実が確認されていないことがあることにいつも驚きます。


このようなところに着目すると、労少なくして Quality journalにアクセプトされる可能性があるのかもしれません。いつもこのような着眼点で恐縮です...。






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自治医科大学准教授の星地先生の経験・知識を余すところなく収めたサブテキストです。定番と言われている教科書に記載されている内容は素直に信じてしまいがちですが、実臨床との”ズレ”を感じることがときどきあります。このような臨床家として感じる、「一体何が重要なのか」「何がわかっていないのか」「ツボは何なのか」を自らの経験に基づいて完結に述べられています。








                        

それは本当に中心性頚髄損傷ですか?

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日常診療でよくみかける病名が「中心性頚髄損傷」です。高齢者の転倒や交通事故患者さんで両上肢のしびれの訴えがあるとつけてしまいがちな病名です。


しかし、
単に上肢しびれだけで、安易に中心性「頚髄損傷」という診断をつけることには問題があると考えています。頚髄損傷なので四肢に麻痺が存在することは必須です。


しびれがあると麻痺もあると考えがちですが、もちろんしびれと麻痺は全く別物です。しかし、整形外科医の中でも、しびれ ≒ 麻痺と連想してしまう人を散見します。


誤った認識のまま診断すると、当然治療法も誤ってしまいます。本当は中心性頚髄損傷ではない症例に対して、ステロイドパルス療法や手術療法が施行されると目も当てられません。


ステロイドパルス療法は有効性が否定されているので最近では施行されることも少なくなりましたが、脊椎専門クリニックで積極的に椎弓形成術が施行されているのを散見します。


私は専門外ではあるののの、自分が診ていた頚椎症性神経根症の患者さんが「中心性頚髄損傷」という診断で手術療法を施行されたことをみて唖然とした経験があります。


一方、交通事故患者さんでは高齢者の転倒事故とは別の意味で、安易に中心性頚髄損傷という病名を付けてしまうことで要らぬ争いの種をまいている症例をみかけます。


中心性頚髄損傷は
症状が頚椎症性神経根症と紛らわしいことがありますが、整形外科医としてしっかり診断していきたいと思います。







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圧迫骨折後のGERD

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先日、外来で脊椎圧迫骨折のフォローをしている患者さんから、最近胸焼けがするという訴えをききました。


この患者さんは、骨粗鬆症が高度のためにいくつかの脊椎に圧迫骨折を併発しています。見た目にも円背なのですが、脊椎アライメントは明らかに正常ではありません。


このような脊椎圧迫骨折のためにアライメントが変わってしまった患者さんには、ときどき腹部症状が出ることがあります。


代表的なものは、逆流性食道炎と失禁です。逆流性食道炎は円背のために腹腔容積が減少して腹圧が高まりまるために併発します。


一方、失禁に関しては腹腔容積が減少して膀胱内圧が高まるために併発します。いずれも対症療法となるので、脊椎アライメントを壊さないようにすることが重要なのでしょう。


円背そのものを治療する手段は無いので、逆流性食道炎の治療は、酸分泌抑制薬であるプロトンポンプ阻害薬(PPI)、またはヒスタミン受容体拮抗薬(H2ブロッカー)投与です。


PPIやH2ブロッカー投与以外にも生活習慣の改善が推奨がされています。生活習慣の改善項目は下記のごとくです。


  1.  脂っこいものや刺激の強いものを摂りすぎない
  2.  食べ過ぎに注意する
  3.  食べてすぐに横にならない
  4.  寝るときに少し上半身を高くして寝る
  5.  お腹をしめつけない姿勢を心掛ける
  6.  禁煙する


しかし、薬物療法や生活習慣の改善を行っても、円背のため逆流性食道炎の完治は難しいです。やはり円背を作らないことが重要で、骨粗鬆症の治療の必要性を改めて感じました。








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