整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

腰椎

腰部の安静時痛には要注意!

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先日20歳台前半の女性が腰痛を主訴に受診しました。
2日前から右側の腰痛が出現したとのことで歩行も少しヨタヨタしています。


「急性腰痛症でしょ
」となるところですが、問診をとると安静時にも腰痛があるそうです。曰く、寝ていても座っていても痛いとのこと...。


このような安静時痛は少し嫌なパターンです。私の中では、安静時の腰痛=レッドフラッグと認識しています。過去には若年女性の腰痛で卵巣軸捻転の経験があります。


下腹部は痛くないですか?と訊くと、腰からお腹に回ってくるような痛みがあるとのことでした。腹部の McBurneyにも圧痛がありそうです。もしかして、虫垂炎???


外科に紹介すると、WBC/CRP 11000/2.5で、腹部CTでは虫垂周囲の脂肪織の輝度が上昇してるので軽度の虫垂炎だろうとの診断でした。


う~ん、やはり腰部の「安静時痛」はクセ者だと再認識しました。安静時といっても、寝返りしたときに痛いのも安静時痛と言う患者さんもいるので要確認ではありますが...。







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腰痛症例では確認したい Modic分類

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椎間板性腰痛は、椎間板および椎体終板軟骨に分けて考えます。MRIで椎間板変性を認める症例は多いですが、すべてに腰痛があるわけではありません。


それでは、椎体終板軟骨はどうでしょうか? 椎体終板軟骨の MRIの評価では Modic分類が有名です。恥ずかしながら、Modic分類は最近まで知りませんでした(苦笑)。


T1強調画像で椎体終板に低信号領域を認めるものは Modic Type 1、高信号領域を認めるものは Modic Type 2です。Modic Type 1は腰痛との関連性が示唆されています。



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上図は L5椎体終板に T1強調画像で椎体終板に高信号領域を認めるため、Modic Type 2に分類されます。実際、この方は腰痛で悩んでいるわけではありません。


私が研修医の頃は、Modic Type 2をみて、もしかして化膿性椎間板炎?!と思ったこともありました。今にして思えば恥ずかしいかぎりですが、MRIの読影も日進月歩です。





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自治医科大学准教授の星地先生の経験・知識を余すところなく収めたサブテキストです。定番と言われている教科書に記載されている内容は素直に信じてしまいがちですが、実臨床との”ズレ”を感じることがときどきあります。このような臨床家として感じる、「一体何が重要なのか」「何がわかっていないのか」「ツボは何なのか」を自らの経験に基づいて完結に述べられています。








                        

とぜんブログにあった Bertolotti症候群をみた!

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先日、左腰痛を主訴にした50歳台の方が受診されました。単純X線像を確認したところ、何だか違和感を感じます。う~ん、何なんだこの違和感は???



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あっ、第5腰椎の左横突起が肥大して、仙骨翼と関節を形成しています! これは、とぜんな脊椎外科医のブログで紹介されていたアレでは?!


何だか難しい名前の疾患だったような気がしましたが全く病名を思い出せません...。とぜん先生のブログを調べてみるとありました!どうやら、Bertolotti症候群というそうです。


詳細はすべてとぜん先生のブログで紹介されているので割愛しますが、アタマの中のモヤモヤが除去されてすっきりしました!


このような疾患があることを知るきっかけになったのは、ぼんやりではありますが、とぜん先生のブログを眺めていたおかげです。ありがとうございました!





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これは特発性硬膜外脂肪腫なのか?

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先日、60歳台の男性が間欠性跛行を主訴に初診されました。症状的には腰部脊柱管を疑わせる所見です。そこで腰椎MRIを撮像してみました。



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上記がMRIなのですが、通常の腰部脊柱管狭窄症とは異なる趣です。硬膜管が周囲の脂肪組織から全周性に圧迫されて硬膜管が星型になっています。


何度か同じような症例をみたことがあるのですが、特発性硬膜外脂肪腫の可能性を考えました。特発性硬膜外脂肪腫はまだあまり報告例が無いそうです。


しかし、実際には日常臨床で散見する印象です。文献的には続発性脂肪腫の原因として長期にわたるステロイド使用歴や内分泌異常があるそうです。


今回の症例は肥満体形ではなく、
長期にわたるステロイド使用歴や内分泌異常は無いので、続発性ではなく特発性の可能性が高いと判断しました。


治療としては通常の腰部脊柱管狭窄症に準じるつもりですが、症状が軽快しないようであれば手術も検討しなければいけないかもしれません。






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椎間板切除術後のコルセットは不要

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Medical Tribuneに興味深い記事ありました。
椎間板ヘルニア術後のコルセットは不要 です。



腰椎椎間板ヘルニア(LDH)の切除術(Love法)後に装着するコルセットの有効性については、これまで懐疑的な意見が多いが、明確に否定する報告はない。


そのため、同術後患者に対し慣習的にコルセットを使用している医療施設も少なくない。そこで済生会川口総合病院(埼玉県)整形外科部長の榊経平氏は、同院のLDH患者を対象に術後コルセットの効果を前向きに検討。


その結果、コルセット非使用患者と術後成績に差が見られなかったと第27回日本腰痛学会(9月13~14日)で報告した。



誰もが疑問に思っていて、半ば常識的な認識になっていた術後コルセット使用の有用性についての研究です。n数は少なめですが、患者さんにも資する研究だと思いました。


英語論文での類似研は 1例のみとのことです。このような半ば常識のことであっても、意外と研究としてしっかり事実が確認されていないことがあることにいつも驚きます。


このようなところに着目すると、労少なくして Quality journalにアクセプトされる可能性があるのかもしれません。いつもこのような着眼点で恐縮です...。






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