整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

骨折

凄い!上腕三頭筋縦切アプローチ

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昨日の整形外科医のゆるいブログの中で、興味深い記事がありました。上腕骨遠位部骨折のアプローチについて です。


恥ずかしながら、上腕三頭筋縦切アプローチは初めて知りました。ブログ内で拝見した術中画像は、上腕骨顆部関節面を完全に展開できています。


尺骨肘頭が解剖模型のように露出しているので少しびっくりしますが、筋膜の連続性が破綻していなければ、肘関節伸展機構も問題ないのでしょう。


今まで私は、肘頭や上腕三頭筋には手を加えず、こちらの症例のように上腕三頭筋の内外側から視野を確保しながら手術を施行していました。


コメント欄で肘頭骨切しないことに対する批判が寄せられました。確かにこのアプローチでは、関節面の完全な整復は難しいです。しかし高齢者の肘頭骨切はできるだけ避けたい・・・


今回、ゆるい先生に教えていただいたアプローチなら、このあたりも完全にクリアできそうです。今度この手の手術を施行する時には、このアプローチを選択しようと思いました。




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恥骨下枝と坐骨の違いは?

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先日、診断書を記載している際に、筆が止まってしまいました。病名を「恥骨骨折」と記載したのですが、これは本当に恥骨骨折でよかったかな? という疑問が湧きました。



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上記の部位の場合、坐骨骨折ではないのか? と思ったのです。この部位は、恥骨下枝骨折なのか坐骨骨折なのか? 解剖の超基本なのですが、ど忘れしたので調べてみました。



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結論は、今回の骨折はおそらく恥骨下枝骨折です。上図で言うと、坐骨は③の部分です。恥骨と坐骨の違いを解剖発生学的に言うと、第5胎児月に現れる骨原基に由来します。


ただ実際問題として、恥骨下枝骨折と坐骨骨折の区別は難しいケースがあります。まぁ、どちらであっても、治療方針に変わりはないので、大きな問題ではなさそうですが・・・




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手製のマレット装具

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先日、腱性マレット指の患者さんに、DIP関節固定装具をオーダーしました。1週間後に再診してもらったところ、見たことの無い装具(?)を装着していました。


よくよくご本人にお伺いすると装具業者さんの持ってきた装具が指に全然フィットしなかったそうです。このため、手製の装具を作製しました!とのことでした。


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具体的には上記のようなシンプルなモノです。竹の緩やかなカーブが、ちょうどいい感じで指にフィットしていました。PIP関節にかからない程度に切断しており、長さも問題なしでした。


DIP関節レベルでテープで固定していたため、下手すると本物のDIP固定装具よりも装着感がいいかもしれません。患者さん恐るべしです。


私たちは、普段から「商品化」された装具に親しんでいます。しかし、手製装具であっても、商品化された装具に勝るとも劣らないケースがあることに気付きました。


患者さんがきっちりと病態に対する認識をしていれば、思いがけない発明が飛び出してきそうです。斬新な発想は、医療の素人の方が切れ味が良いのかもしれませんね。







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紛らわしい! 第5中足骨基部の骨端

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先日の外来で「右第5中足骨基部骨折」の小学生の患者さんが再診しました。数日前に他の整形外科医師が診断したようで、足関節フリーの足部のみのシーネ固定をされていました。


第5中足骨基部骨折なのに、足関節フリーのシーネ固定とは妙だな???と思いながら診察すると、第5中足骨に腫脹・圧痛がありませんでした。確認したら下記の画像でした。



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確かに右第5中足骨基部の骨端は、左側と比べて大きいです。そして、骨端離開である可能性も否定はできません。しかし、腫脹や圧痛が全くないので、同部位の骨折は否定的です。


丹念に調べると、足部外側痛ではなく、足関節外側靭帯部の腫脹・圧痛が著明でした。どうやら今回は第5中足骨基部骨折ではなく、足関節外側靭帯損傷だったようです。


いずれにせよ、足関節がフリーの固定では意味がないので、U字スプリントを作製しました。数日前に処置料を算定しているので、今回はもちろん無料でということになります。


看護師さんに訊くと、そこそこベテランの医師だそうですが、そんな医師でも今回のようなピットフォールに陥ってしまいました。やはり身体所見を丹念に取ることが大切だと思いました。





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お手製のラジオルーセントスリーブ

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先日、上腕骨骨幹部骨折の手術がありました。
長斜骨折だったので、髄内釘を使用しました。


髄内釘の遠位スクリューはラジオルーセント・ドリルを使用する機種がほとんどだと思います。しかし、肘関節近位の屈側にドリリングする際には、上腕動脈や正中神経が心配です。


上腕骨まで展開することは容易ですが、ラジオルーセント・ドリルを使用する段階で、これらの神経血管束を巻き込んでしまい損傷する危険性があるからです。



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そこで登場するのが上記のお手製のラジオルーセント・スリーブです(笑)。単に1ccや2.5ccのシリンジを直剪で切断しただけのシロモノです。先輩医師に教えていただきました。


しかし、プラスチック製であるためX線透過性です。このスリーブがあれば、ラジオルーセントドリル使用中に、神経血管束を巻き込んでしまう危険性を大幅に軽減できます。


上腕髄内釘のように、気を遣う部位でのラジオルーセントドリルの使用の際には、簡単にできるお手製ラジオルーセント・スリーブの使用をお勧めします。





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