整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

骨折

紛らわしい! 第5中足骨基部の骨端

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先日の外来で「右第5中足骨基部骨折」の小学生の患者さんが再診しました。数日前に他の整形外科医師が診断したようで、足関節フリーの足部のみのシーネ固定をされていました。


第5中足骨基部骨折なのに、足関節フリーのシーネ固定とは妙だな???と思いながら診察すると、第5中足骨に腫脹・圧痛がありませんでした。確認したら下記の画像でした。



AP - コピー

斜位 - コピー



確かに右第5中足骨基部の骨端は、左側と比べて大きいです。そして、骨端離開である可能性も否定はできません。しかし、腫脹や圧痛が全くないので、同部位の骨折は否定的です。


丹念に調べると、足部外側痛ではなく、足関節外側靭帯部の腫脹・圧痛が著明でした。どうやら今回は第5中足骨基部骨折ではなく、足関節外側靭帯損傷だったようです。


いずれにせよ、足関節がフリーの固定では意味がないので、U字スプリントを作製しました。数日前に処置料を算定しているので、今回はもちろん無料でということになります。


看護師さんに訊くと、そこそこベテランの医師だそうですが、そんな医師でも今回のようなピットフォールに陥ってしまいました。やはり身体所見を丹念に取ることが大切だと思いました。





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お手製のラジオルーセントスリーブ

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先日、上腕骨骨幹部骨折の手術がありました。
長斜骨折だったので、髄内釘を使用しました。


髄内釘の遠位スクリューはラジオルーセント・ドリルを使用する機種がほとんどだと思います。しかし、肘関節近位の屈側にドリリングする際には、上腕動脈や正中神経が心配です。


上腕骨まで展開することは容易ですが、ラジオルーセント・ドリルを使用する段階で、これらの神経血管束を巻き込んでしまい損傷する危険性があるからです。



キャプチャ - コピー



そこで登場するのが上記のお手製のラジオルーセント・スリーブです(笑)。単に1ccや2.5ccのシリンジを直剪で切断しただけのシロモノです。先輩医師に教えていただきました。


しかし、プラスチック製であるためX線透過性です。このスリーブがあれば、ラジオルーセントドリル使用中に、神経血管束を巻き込んでしまう危険性を大幅に軽減できます。


上腕髄内釘のように、気を遣う部位でのラジオルーセントドリルの使用の際には、簡単にできるお手製ラジオルーセント・スリーブの使用をお勧めします。





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お勧めの画像閲覧用PC

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先日のおススメの画像閲覧環境の整備方法の捕捉です。画像CDのデータをハードディスクにコピーしてハードディスクからビューワーの起動をすることで、画像表示が速くなります。


ただし、これでも遅い場合には本体を購入せざるを得ません。 購入のポイントは、余計なソフトが入っていない空っぽのPCを選択する点が挙げられます。


余計なソフトは、遅くなる原因です。一般用PCは、不要なソフトがてんこ盛りなので、DELLやHPなどのダイレクトモデルがお勧めです。


画像閲覧環境の整備方法をレクチャーしてくれた友人の放射線科医師によると、具体的には下記条件が推奨されるようです(2017.3.31現在)。


  • ハードディスク内蔵モデルではなく、SSD内蔵モデルを選ぶ(ディスクアクセスのスピードが全然違います)
  • CPU は Intel Corei5 か Core i7
  • メモリは8G以上
  • Windows10 でもよいが、できればダウングレードのWindows7モデル(医療系ソフトはまだWindows10に対応していない場合が多い)
  • ノートの場合はFULL HD 以上の解像度 (画面は広くて解像度はFULL HD以上が良い) 
  • CD/DVDドライブつけるのを忘れずに(今のPCには付いていないことが多い)


上記の条件を満たせば、基本的にはどこのメーカーのPCでもいいそうです。なるほど、これならさほどお金を掛けなくても良好な画像閲覧環境を構築できそうです。






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おススメの画像閲覧環境の整備方法

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他院からの紹介患者さんの画像データの取り扱いに困ったことはないでしょうか? その患者さんが受診される場合には、サーバーに取り込んでもらうことがベストです。


この方法であれば、院内の画像データと同様に読影することが可能です。しかし、個人的に症例の相談を受けた場合は少しやっかいです。


PCに画像CDを入れても立ち上がりに時間がかかってしまい、なかなか画像を読影できないケースが多いからです。


この問題の解決法を、同級生の放射線科医師に教えてもらいました。彼は、非常に優秀な放射線科医師で、画像診断クリニックを経営しています。


画像CDの表示が遅いのは、CDのデータ転送スピードが遅いことが律速段階であることがほとんどです。これをクリアするためには、下記の手法が有効です。


画像を直接CDから開くのではなく、一旦CDのデータをすべてハードディスクにコピーします。そして、ハードディスクからビューワーを起動します。


CDに内蔵されているビューワーはバラバラなので、ビューワーを統一したいということであれば、下記の無料のビューワーをダウンロードしてください。
 



Philips DICOM viewer PmsDview.exe



画像CDの中のDICOMフォルダ(画像データ)と、DICOMDIR(画像格納インデックス)というファイルだけをハードディスクにコピーします。


上記ビューワーを立ち上げて、左上の「File」を開きます。 すると下記のような画像が表示されます。DICOMDIR(画像格納インデックス)を選択すると、画像が表示されます。



キャプチャ - コピー




上記ビューワーを用いることで、サクサクと画像を読影することが可能となります。直接CDから開いていると、いくら時間があっても足りないので非常に重宝しています。






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頚部骨折ではインオペも選択肢のひとつ

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ときどき、高齢者で全身状態の悪い大腿骨近位部骨折の患者さんの治療について、悩むことがあります。ありがちなのは「肺炎を発症して転倒→大腿骨近位部骨折」というパターンです。



高齢者の大腿骨近位部骨折の患者さんは、搬送されてきたときに肺炎を併発していることが多く、手術に踏み切るタイミングを苦慮しがちです。


内科医師や麻酔科医師の立場では、肺炎を治療してから手術に臨むことを是とします。リハビリテーション医師では、肺炎の治療と骨折の治療を並行することを是とするかもしれません。


それでは、主治医である整形外科医の立場ではどうなのか?私はどちらかといえばリハビリテーション医に近い見解です。しかし、大腿骨頚部骨折と転子部骨折では考え方が違います。


大腿骨転子部骨折では、肺炎の治療と並行しながらリスクを冒してでも骨折の治療を優先します。しかし、大腿骨頚部骨折では「インオペ」も念頭に置きながら治療方針を選択します。


それは、大腿骨頚部骨折は大腿骨転子部骨折と異なり、疼痛や全身状態に対する悪影響が比較的小さいにも関わらず、手術侵襲が大きいからです。


このため、全身状態が悪い患者さんに対しては、インオペを選択することも少なくありません。感染等のリスクと得られるベネフィットを慎重に比較して治療方針を決定するのです。


整形外科医的には「インオペ」は論外という風潮もあるかもしれません。しかし、厳しい症例ではインオペも選択肢にする勇気も必要だと思います。




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