整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

骨折

抗精神病薬は術中低血圧が問題!

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ときどき、精神疾患で治療中の患者さんの手術を担当することがあります。予定手術であれば、精神科や心療内科医師が常勤でいる病院での対応が望ましいでしょう。


しかし、骨折に対する手術の場合には、期日的・物理的に転院が難しいことが多いです。このような場合には自院で対処するしかありません。


抗精神病薬の多くは、血圧上昇に作用するアドレナリンα1受容体の遮断作用を持っており、長期にわたり内服を継続している症例では、α受容体の感受性が低下しています。


このため、α刺激作用を持つ昇圧剤を投与した際に反応が乏しいことが問題となります。特に手術中に血圧を維持することが難しいそうです。


抗精神病薬をこってり服用している精神疾患治療中の患者さんは、術中の血圧維持が難しいことを念頭に置いた上で、術前に麻酔科医師と協議することを忘れてはいけません。






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フィットキュア・スパインの実力は?

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アルケアの新商品である フィットキュア・スパイン を何例かに処方してみました。今回はそのレビューをしてみたいと思います。


発売当初は、画期的な商品だと思って積極的に使用してみました。しかし、意外にも患者さんの評判は芳しくありません。


患者さんから聞く感想で最も多いのは、装着が難しいということでした。確かに、まだ若くて(?)骨折もしていない私が装着すると非常に画期的に思えます。


しかし、体が硬くなって骨折をしている高齢者の方にとっては、フィットキュア・スパインを装着するのがかなり難しいようです。


フィットキュア・スパインに比べると、従来からあるコルセットの方が装着にかかる手間は格段に低いようです。


フィットキュア・スパインが販売された当初、私はこの商品はダーメンコルセットやフレームコルセットに代わる商品になるかもしれないと感じました。


しかし、実際の臨床の現場で使用してみると、フィットキュア・スパインがこれらのコルセットを代用するには至らない商品であることが分かりました。


このように、いかに優れているように思える商品であっても、実際の市場に投入してみるとそのニーズに合致しているとは限らないことを学びました。


なかなか素晴らしいアイデア商品だと思ったのですが、どうやら高齢の圧迫骨折患者さんにとっては、従来製品を代替えするようなものではなさそうです。







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オーストラリア理学療法協会のスポーツ理学療法士による実践的な教科書です。
治療的テーピングの概要を学ぶことができます。



 






足趾のマレット骨折

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先日、拇趾のマレット骨折がありました。
単純 X 線の側面像を見ると、はっきりと伸筋腱停止部が裂離しています。



キャプチャ - コピー



拇趾の局所所見については、腫脹がかなり強くいため、マレット変形をきたしているのか否かよく分かりません。


骨片が少し転位しているため、確実な骨癒合を得ようとすれば手術が望ましいです。しかし石黒法を行うと、荷重によるピンの折損や感染の併発が心配です。


手指のマレット骨折に比べて機能的な障害も起こりにくいことが予想されるので、今回は手術はせずに保存的に経過観察をすることにしました。


足趾のマレット骨折は時々見かけますが、いつも治療方法で悩みます。私は今まで手術を施行したことはありません。他の先生方はどのような治療方針なのか興味深いところです。








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三果骨折は外果ファーストが理想?

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足関節脱臼骨折の SE stage 4 などの
三果骨折の手術治療について考えてみました。一般的に三果骨折の場合は手術が難しくなります。


基本的にはワン・ターニケットで手術を終了する必要があるので、時間との戦いになります。 しかし時間ばかり気にして関節面整復が不十分であると本末転倒です。


このような前提条件で、最も望ましい手術手技はどのようなものでしょうか。私は最初の師匠から、まず後果を整復固定してから内外果骨折の手術を行うように指導されました。


その理由は、最初に外果骨折をプレートで固定すると、後果骨折の関節面整復状況の正確な判断ができなくなるからです。


しかし、一般的に後果骨片は外果や内果骨片とつながっていることが多いです。このため、内外果骨折の整復固定を先にした方が、後果骨折の整復固定が容易になることが多いです。


更に、外果や内果骨折を整復することで、後果骨折も自然に解剖学的整復位を獲得していることまで、しばしば見受けられます。


このため、手術の容易さという観点では、外果や内果骨折の手術をしてから、最後に後果骨折の手術をするのが理想的です。


しかし、外果や内果骨折を最初に整復固定してしまうと、後果骨折がしっかり整復できているか否かを正確に判断することができないです。


どの骨折を最初に整復固定するかは症例によってある程度違うと思いますが 、やはり一般的には、 外果 → 内果 → 後果 の順番で手術をするのが一番簡単に思えます。


先生方は、どのような順番で手術をされているのでしょうか?







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鎖骨の前後に長い斜骨折の手術治療

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最近、鎖骨骨幹部骨折で手術を施行する機会が増えました。昔はできるだけ保存治療を選択していたのですが、何度か偽関節を経験してから治療方針を転換したのです。


何と言っても偽関節手術は面倒だし気を使いますから・・・。さて、鎖骨骨幹部骨折で多い骨折型は上下方向の斜骨折ですが、前後方向に斜骨折しているパターンもあります。


私はプレート派です。上下方向の斜骨折では、遠位骨片の上にプレートを設置してスクリューを挿入することで、プレートで近位側骨片を抑え込むようにして整復固定しています。


しかし、前後方向の長い斜骨折の場合、鎖骨上方にプレートを設置すると捨て孔は多くなってしまいます。う~ん、どうしよう。。。


ほとんどの整形外科医は気付いていると思います。そんなの鎖骨前方プレートを選択すれば解決するだろう・・・


恥ずかしながら、最近不勉強だったので鎖骨前方プレートの存在を失念していました。少しバルキーなのが難点ですが、今度は使用してみようと思います。





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