整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

外来診療の気付き

腰部の安静時痛には要注意!

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先日20歳台前半の女性が腰痛を主訴に受診しました。
2日前から右側の腰痛が出現したとのことで歩行も少しヨタヨタしています。


「急性腰痛症でしょ
」となるところですが、問診をとると安静時にも腰痛があるそうです。曰く、寝ていても座っていても痛いとのこと...。


このような安静時痛は少し嫌なパターンです。私の中では、安静時の腰痛=レッドフラッグと認識しています。過去には若年女性の腰痛で卵巣軸捻転の経験があります。


下腹部は痛くないですか?と訊くと、腰からお腹に回ってくるような痛みがあるとのことでした。腹部の McBurneyにも圧痛がありそうです。もしかして、虫垂炎???


外科に紹介すると、WBC/CRP 11000/2.5で、腹部CTでは虫垂周囲の脂肪織の輝度が上昇してるので軽度の虫垂炎だろうとの診断でした。


う~ん、やはり腰部の「安静時痛」はクセ者だと再認識しました。安静時といっても、寝返りしたときに痛いのも安静時痛と言う患者さんもいるので要確認ではありますが...。







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片麻痺が無くても脳梗塞はありえる!

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先日、80歳台の方が、転倒後から歩行できなくなったとのことで救急搬送されました。現病歴から、整形外科での対応は何の問題無いと思いました。


ところが救急搬送されてきた患者さんを診ても、特に痛がるところはないのです。もしや脳梗塞か???と思って立膝や両手挙上してもらいましたが、問題なく可能です。


おかしいなぁと思いつつも介助下に立たせると不安定ながら立位可能です。認知症なのかなと思いましたが、念のため脳神経外科に診察依頼しました。


脳神経外科医はルーチンで頭部CTもしくは頭部MRIを施行するようです。MRIは敷居が高い印象ですが、拡散強調MRI (Diffusion-weighted MRI) なら数分で撮像可能とのことです。




22 - コピー




本症例でも頭部MRIを撮像いただいたのですが、ナント DWIにて右ACA領域に高信号領域を認めました! 新鮮脳梗塞とのことです。


何とか立てるものの不安定だったのは脳梗塞が原因だったようです。典型的な片麻痺症状がなくても「フラフラする」「立つときに力が入らない」は脳梗塞を疑うべきなのでしょう。


今回の症例は勉強になりましたが、脳神経外科医に診察依頼できたのは、非常にフットワークの軽い医師だったからです。


実際は、ほぼ見落とし症例になるところでした。いまさらですが、日常診療には至る所に落とし穴があるようです...。






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愚痴: deは圧痛の略語だった!

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先日、他院の手書きカルテを参照する機会がありました。手書きカルテというとあまり良い印象はないですが、一瞥して過去最大級に近い酷いカルテであることが分かりました...


独特の字体であることもさることながら、訳の分からない略語のオンパレードです。雰囲気で何となく経過は分かるのですが、詳細を把握することはできませんでした。


特に問題になったのは、「de」です。ひたすら deという略語が使用されているので、何となく「圧痛」ではないのか? と思いましたが確信できません。


悪戦苦闘して調べてみると、deは Druckempfindlichkeit の略のようです。はぁ~???何じゃそりゃ。他の部分は英語(?)なのに、なぜそこだけドイツ語(?)なんだ...。


昔は読めない手書きカルテが世の中に氾濫していましたが、最近では電子カルテになってきたので今回のようなトラブルは減少傾向です。


ただ、完全に撲滅されたわけではないので、手書きカルテと言われると恐怖を感じます(苦笑)。自分しか分からない略語や汚字でカルテ記載するのはいかがなものかと思います。


当事者からすれば「他人にみせるつもりで記載しているのではない!」と思っているのかもしれませんが...






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速効性がある? A1 pulleyのストレッチ!

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先日、くらげ整形外科の山崎先生による、ばね指の保存治療である A1 pulleyのストレッチをご紹介しました。あれ以来、ばね指患者さん来ないかな~と思っていたら来ました!


どれどれと診察すると、環指のスナッピングでした。さっそく、下の図のように、MP・PIP関節最大屈曲、DIP関節伸展位で罹患指と手掌で今日の治療薬(笑)を挟みます。



22 - コピー



この状態で今日の治療薬30秒ほど握ってもらいました。本を握ることで屈筋腱が収縮して、A1 pulley内腔が増大することになるんですよ~と患者さんに説明します。


ストレッチ後に患者さんが環指を動かすと、なんとクリックが軽快しているではありませんか! 自覚症状としては少し残存しているようですが、傍からみると消失しています。


この「A1 pulleyのストレッチ効果」は、かなり速効性があるようです。もちろん、すぐに元に戻るのでしょうが、1ヵ月継続すると治療効果が出てくる気がしました。


ブロックを30秒握るストレッチを 1日10回以上実施することで、治療開始後1~2ヵ月で効果が得られるそうです。忙しい患者さんだったので腱鞘内注射も施行しました。


こちらはもちろん、広島大学の四宮先生の論文に準じて、A1 pulley部の皮下に適当に注射しました。たかがばね指ですが、完全にマイブームになっています(笑)。






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広島大学名誉教授の津下先生による、手の外科における必須の医学書です。特に、「私の手の外科」は津下先生直筆のイラストが豊富で、非常に分かりやすく実践的な医学書です。


 







困った患者さんのコントロール法

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外来をしていると、こちらの言うことを聞いてくれない患者さんが居て困ることが多いと思います。治りたいんだったら、こちらの言うことを守ってほしい...。


先日、示指基節骨関節内骨折でほとんど転位の無い 70歳台の患者さんが受診されました。これなら保存治療でイケるなと思い、bady buddy fix+シーネ固定としました。


ところが、1週間後の再診予約日に現れず、5週間経過した時点で疼痛が持続するため受診しました。単純X線像では骨折部が転位しており、偽関節化は必至と思われます。


なぜ再診しなかったのかを訊くと、急に仕事が入ったのでシーネを外して患指を動かしていたとのことです。う~ん、まったく病識がありません。


このような困った患者さんにならないように何か良い方法はないかと考えていました。聞く耳を持たない患者さんに何とかこちらの指示を守ってもらう方法は無いものでしょうか?


いろいろ試行錯誤しましたが、最も有効だと感じたのは単純X線像の骨折を300%とかに拡大して患者さんにじっくり見てもらうことです。


「ほ~ら、こんなにずれてるんだよ!」とは言いませんが、言外に主治医の指示を守らなければ大変なことになることを醸し出します。


ただし、可動域訓練等のリハビリテーションが必要な時期にコレをすると、逆効果になるのでご注意を!





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