整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

手技

皮下異物(ガラス片)摘出のコツ

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先日、ガラス片による皮下異物の摘出術がありました。
ガラス片が大腿筋膜上にまで到達しており、救急室での摘出が困難だったのです。


手術室に場所を移して透視下にガラス片を摘出することにしました。ご存知のように軟部組織に埋もれたガラス片は非常に分かりにくくて摘出に苦労します。


肉眼に頼っているとかなり摘出が難しいため、どうしてもイメージの力を借りざるを得ません。しかもガラス片が皮膚に対して斜め方向に迷入することもあります。


このようなケースではそのまま摘出しようとすると、斜めに皮下を展開することになり摘出が困難となります。何と言っても軟部組織内に埋まっているので見えないのです。


ガラス片摘出に際して、私はできるだけ垂直方向に展開することを心がけています。つまり透視下にガラス片の位置を確認して、切創部をガラス片上に移動させるのです。


こうすることで、そのまま下に堀り下がると必ずガラス片に当たるというわけです。切創部が離れているケースでは、躊躇せず新しい皮膚切開を加えるようにしています。


いずれにせよガラス片の摘出はなかなか困難なので、舐めてかからないことが肝要なのかなと思っています。






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近しい患者さんは得る物が多い

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患者さんの家族を診察すると、思わぬ発見をすることがあります。
先日も新しい発見があったのでご報告させていただきます。


私は、疾患を説明するトークを定型化しています。数多くの患者さんを診て定型化したトークなので、自分の中ではこれ以上無い洗練されたトークだと認識しています。


しかし、職員家族の足関節外側靭帯損傷の患者さんを治療した際に、受傷した内容や何故ギプスシーネをしなければならないかを全く理解されていないことが判明しました。


判明したのは、この患者さんが
根掘り葉掘り訊いてきたことがきっかけです。普通の患者さんでは遠慮して訊けないことも、近しい関係なので気軽に質問できたのでしょう。



私の定型化トークの中には、どこが損傷して何故ギプスシーネが必要なのかが含まれています。すべて話しているはずなのに、残念ながら患者さんには全く伝わっていませんでした。


客観的に見て若くて聡明そうな患者さんだったので、能力的に考えても私の説明を理解できない感じではありません。


このことから導き出されることは、私の定型化トークでは、伝えたい内容が十分に患者さんに伝わらないという結論だと思います。


自分の中では非常に洗練されたトークを駆使していると思っていましたが、残念ながら私の真意はほとんど患者さんに伝わっていないかったようです。


おそらく、もう少し定型トークを改良する必要があるのでしょう。気心の知れた患者さんだからこそ気付かされました。このような患者さんの存在は貴重ですね。






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妊娠確認の素敵なフレーズ

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先日、外来看護師さんが、若年女性に素敵な声掛けしていたのでご紹介します。「女性をみたら妊娠していると思え!」は、医療従事者にとって常識です。


特に放射線被爆させてしまう単純X線像やCT撮影の際には、若年女性には必ず妊娠している可能性の有無を確認します。


しかし、妊娠確認を私のような男性医師が行うのは、お互い(医師・患者さんとも)嫌なものです。このため、外来看護師さんに妊娠確認をお願いするケースが多いです。


しかし、同じ女性同士だからといって、開けっぴろげに「妊娠している可能性はありますか」と訊くのはデリカシーがありません。


このあたりの対応に関しては、以前から改善が必要だと感じていました。ところが、今回の外来看護師さんは「放射線を浴びますけど大丈夫ですか?」と確認していました。


なるほど、この訊き方だと「妊娠」というキーワードを使用せずに済みます。放射線を浴びる=妊娠しているとマズい という等式を思いつかないリスクは皆無ではありません。


しかし、常識的に考えて、「放射線を浴びますけど大丈夫ですか?」と訊かれることの意味が全く分からない人は、ほとんど居ないのではないでしょうか?






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患者はよほど痛くないと受診しない

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先日、同期と雑談している際に、おもしろい話を聞きました。
家族から医師として全く信用されていない。。。とのことでした(笑)


コイツは、客観的にみて非常に臨床能力の高い医師です。医師としての実力を知っているだけに、なぜ家族(特に奥さん)から信用されないのか分かりませんでした。


いろいろ話をしていると、家族がケガをしたときに「大丈夫、心配ない」と言う割には、痛みがなかなか完全に治らないことが多いことが、原因となっていることが分かりました。


ケガといっても、軽く足関節を捻転したとか足部を打撲したという程度の軽微な外傷です。少なくとも外固定が必要なほどのケガではありません。


普段外来をしている私たち臨床医の感覚では取るに足りない外傷なのですが、当人にとっては当然「痛み」があります。


そして、1ヵ月ぐらいしても患部がときどき痛むと、「なんでも大丈夫というヤブ医者」というレッテルを家族に貼られるようです。。。


この話を聞いて、医師が家族にヤブ医者扱いされるのは、患者さんはよほど痛くないと受診しないことへの理解が足りないからではないのか? と思いました。


普段診ている患者さんは、比較的「重症」な人が多いです。足関節外側靭帯損傷や手指捻挫でもパンパンに腫れていることが少なくありません。


逆に客観的にみて身体所見がほとんどないような患者さんが受診すると「大袈裟な・・・」と思いがちです。しかし、よく考えると世の中の外傷の大多数は、軽症例なのです。


そのような医療機関を受診するまでもない圧倒的大多数を占めるであろう軽症例の診察経験が、実は私たちには不足しているのではないのか? という疑念が湧き起こりました。


実際のところ、どうなのでしょうね???







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小児診察のコツ

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日整会誌92:386-402 2018 に、興味深い教育研修講座が載っていました。佐賀整肢学園こども発達医療センターの藤井敏男先生による小児の診察のキーポイントです。


幼児は診察を怖がるので、泣かせないよう工夫する必要があります。東大小児診療班では「子供を泣かせては良い診察はできない」という言い伝えがあるそうです。


診察室で小児を泣かせない工夫として、下記のようなことを例に挙げられています。

  • 先手必勝で診察室に入ってきたときに「○○ちゃん、こんにちは」 と声をかけて玩具を差し出すと、こどもが玩具に注目して緊張がとける

  • そのとき、小児の玩具に対する四肢の動き、反応、表情の変化を見るとともに、基礎疾患や運動発達遅延などの有無を探る

  • 白衣のポケット 中に入るサイズの音が出る玩具が便利で、動く自動車は男児に人気がある

  • 玩具がないときは小児の目の前で指をパチンとスナップさせるとよい

  • こどもが緊張しないように幼児は診察台に寝かさず、親が抱いたままで触診するのもよい



次に視診のポイントですが、視診は入室時から始めます。下肢疾患では親がこどもの手を引いて歩いて入室するよう看護師に指示して、問診より先に視診を行います。


そのとき、ズボンと靴下を脱いで膝と足がよく見えるように依頼します。局所だけでなく 全身もさっと観察して基礎疾患の有無を観察します。


幼児は単純に「歩いて」と指示しても歩かないので、親の協力を得て玩具で誘います。それでも診察室内を歩かないときは、廊下へ連れ出して歩かせることも有効です。


上肢の自動運動・関節可動域は、玩具をこどもに渡して上肢の動きを見ます。こどもは指示するだけでは四肢を動かさないので、極力遊びの要素を加えるとよいでしょう。


触診のキーポイントは、健常部を先に診て疼痛部を最後にみることです。また、局所に腫脹, 運動痛、圧痛、熱感がある場合には、こどもの顔を見ながら触診します。


上記のような遊びを取り入れて、スムーズに診療情報を集めることが小児診察のコツのようです。くれぐれも患児を泣かさないように注意しましょう!






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