整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

手技

局所静脈内麻酔の備忘録

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、久しぶりに局所静脈内麻酔で手術を施行しました。最近、上肢の手術は局所麻酔か全身麻酔で施行するので、局所静脈内麻酔は久しぶりでした。


最初の頃は、局所麻酔用の1% キシロカイン
(10ml)を使用していました。しかし、最近では静注用の2% キシロカイン(5ml) 1A+生食 15ml の合計 20ml にして使用しています。



これだけでは少し効きがですが、局所静脈内麻酔後 5分も待てば、ある程度麻酔が効いてくることが多いです。皮膚切開部のみ局所麻酔を追加するのも良いと思います。


周知のようにキシロカインの極量は8ml / kgです。
体重50kgの患者さんでは極量 400mgです。2% キシロカイン(5ml)に 5000mg × 2%= 100mgのキシロカインが含まれています。



体重50kgの方に対して、最初から2% キシロカイン(5ml) 2A+生食 30ml の合計 40ml を使用すると極量の半分に達します。



これでは少し気持ち悪いので、1A+皮切部の局所麻酔で対応しています。尚、ターニケット開放の 2~3分前から①酸素投与 ②補液スピードアップ をルーチンで行っています。


また、ターニケットも100 mmHgずつ1分毎に下げて行くことにしています。少しオーバーかもしれないですが、キシロカイン中毒を併発するよりはマシかなと思っています。






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    

          



局麻の注射そのものが疼痛の原因に?!

このエントリーをはてなブックマークに追加

先日、歯医者さんで虫歯の治療をしてもらいました。小さな虫歯の治療だったので気楽に考えて受診しましたが、いきなり歯茎に局麻を施行されてしまいました...。


麻酔されるのは親知らずを抜歯した時以来ですが、やっぱりかなり痛かったです。ただし、虫歯自体の治療は15分程度で終了しました。


歯科医師からは、 3か月後ぐらいに歯石を取りに来てくださいねと言われて終了しました。そんなものかと思って帰宅したのですが、麻酔が切れてからかなり痛くなってきました。


おかしい、虫歯は表面的に削っただけなのに何故こんなに痛いんだ???鏡で口腔内を観察しながら確認すると、どうやら歯ではなく歯茎が痛いことに気付きました。


虫歯周囲の歯茎 4か所に局所麻酔をこってりされたのですが、どうやらコレによる痛みのようです。この局麻の注射部の痛みは数日続きました。


前回の親知らず抜歯の際には、親知らず抜歯後の痛みで注射部の痛みが分からなくなっていたのでしょう。


今回の経験から、痛みを取るはずの局麻注射という行為そのものが、実は疼痛の原因となりうることに気付きました。


切創などでは創部の疼痛で掻き消されるのでしょうが、伝達麻酔等では注意する必要があるかもしれません。自分が患者さんになると、いろいろな気付きがあるものです...。






★★ 医学知見探求サービス ★★


医学知見を医師ユーザー同士で発信・共有するコミュ二ティに参加しませんか? 

quotomy - コピー


「医師と医学知見との出会いを再定義する」 Quotomy(クオトミー)は、臨床現場で働いていると個人で医学知見をキャッチアップすることが難しい、という臨床医の切実な痛みから誕生しました。


忙しい日常の中で、医学知見を得たり、発信したりすることが難しくなっています。 時間的・地理的制約のために、学会や勉強会への参加もできない環境で働く医師もいます。


知への探求を諦めていませんか?


抄読会をする感覚で、Quotomyで論文を読んだ感想や気づきをシェアしましょう! お気に入りのユーザー同士はフォローでき、お互いのアクションを確認できます。


Quotomyは現在ユーザー登録受付中です!
登録は こちら からお願いします。



困った患者さんのコントロール法

このエントリーをはてなブックマークに追加


外来をしていると、こちらの言うことを聞いてくれない患者さんが居て困ることが多いと思います。治りたいんだったら、こちらの言うことを守ってほしい...。


先日、示指基節骨関節内骨折でほとんど転位の無い 70歳台の患者さんが受診されました。これなら保存治療でイケるなと思い、bady buddy fix+シーネ固定としました。


ところが、1週間後の再診予約日に現れず、5週間経過した時点で疼痛が持続するため受診しました。単純X線像では骨折部が転位しており、偽関節化は必至と思われます。


なぜ再診しなかったのかを訊くと、急に仕事が入ったのでシーネを外して患指を動かしていたとのことです。う~ん、まったく病識がありません。


このような困った患者さんにならないように何か良い方法はないかと考えていました。聞く耳を持たない患者さんに何とかこちらの指示を守ってもらう方法は無いものでしょうか?


いろいろ試行錯誤しましたが、最も有効だと感じたのは単純X線像の骨折を300%とかに拡大して患者さんにじっくり見てもらうことです。


「ほ~ら、こんなにずれてるんだよ!」とは言いませんが、言外に主治医の指示を守らなければ大変なことになることを醸し出します。


ただし、可動域訓練等のリハビリテーションが必要な時期にコレをすると、逆効果になるのでご注意を!





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



肩関節脱臼の整復の悩み

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、80歳台の肩関節前方脱臼の方が救急受診しました。単純X線像を確認すると、脱臼だけではなく大結節骨折も併発しています。


私は、肩関節脱臼の徒手整復に苦手意識を持っています(苦笑)。いろいろ試しますが、なかなか整復できないことが多いからです。


最近では、Stimson法を20~30分ほど施行して脱臼が整復されない場合には、あっさり麻酔科の先生に静脈麻酔を依頼します。


高齢者で筋肉量が少ない方でも徒手整復はあなどれません。患者さんは痛いので全力で脱臼整復を阻止する方向に力を入れます。


無理して徒手整復しようとすると、骨折を併発する危険性が高まります。一方、意識を取ると簡単に整復できるので、最も愛護的だと考えています。


我ながら全くリスクテイクしない安易な選択だという意識はあるのですが、卒後5年目ぐらいの時に、高齢者の肩関節脱臼で骨折を併発してしまったことがトラウマになっています。


問題点はいつも麻酔科医師にお願いできるとは限らないことです。斜角筋間ブロックや関節内ブロックを試したことがありますが、手技の問題かいずれもイマイチでした。


肩関節脱臼はそこそこ症例があるので、何か妙案がないかなと思っていますが、決定打が無いことが私の悩みです...。







★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



5ccのキシロカインを使い尽くす!

このエントリーをはてなブックマークに追加


先日、余った局所麻酔剤で洗浄すると合理的! という記事をご紹介しました。これは手術の話でしたが、救急外来でも応用できることに気付いたのでご紹介します。


手指先端を包丁で切創した方が救急外来を受診しました。たまたまヒマだった私が呼び出されたのですが、創はキレイで異物等は認めませんでした。


確認すると、ニンジンを切っていたそうです。創部の洗浄が必要か否かを迷うレベルの外傷です。そこで、まず指の基部に腱鞘内麻酔を施行しました。


使用したのは1% キシロカイン5ccのポリアンプルです。3ccほど腱鞘内注射しましたが、どう考えてもそれ以上は不要そうです。そこで余った2ccで創部を洗浄することにしました。


たった 2ccで創洗浄?と思う方もいるでしょうが、意外なほど 2ccは多かったです。腱鞘内麻酔で使用した皮内針のまま創部を洗浄しましたが、なかなか 2ccを使いきれません。


勢いよく皮内針で創内を洗浄すると、たった 2ccですが結構な量で洗浄した気分になります(笑)。しかも洗浄効果に加えて局所麻酔の効果まで見込めます。


おおっ、これは我ながらなかなか良いアイデアだ、とニヤニヤしながら縫合しました。傍からみると気持ち悪い光景だったかもしれませんね。






★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

 
初学者が整形外科の外来や救急業務を遂行するにあたり、最もお勧めの書籍です


    



アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

医療研究を身近な存在とし、医療の未来を作る


管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
REITで実践する不動産投資セミナー
190122
医師のための 金融資産形成術


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医

・医学博士
・日本整形外科学会専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家
・ビジネスオーナー
・宅地建物取引主任士

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。