整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

手技

腱鞘内注射時マーキングの工夫

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母指ばね指の治療は少しめんどうくさいです。母指は手部に対して対立位にあるため、正中を見極めなければいけないからです。


これは腱鞘切開術の時だけでなく、腱鞘内注射の際にも当てはまります。中央を外すと腱鞘内注射の効果を得ることができません。


かつての私は、
腱鞘内注射の際に爪先で患者さんの皮膚に爪痕を残していました。爪先でバッテン印の痕を付けるのですが、手掌皮線と同化して分かりにくくなります。



22 - コピー



そこで、最近では図のようにボールペンのペン先で印をつけるようにしています。これでもイソジンを塗布すると分かりにくいことがあるので、比較的強めに印をつけています。


ボールペンで皮膚に印をつけるアイデアは、以前に当ブログ内で教えていただきました。その記事では関節注射に関してのアイデアでしたが、今回は腱鞘内注射に応用しています。


もちろん、ボールペンはペン先を収納した状態で押し付けます。決してボールペンを収納せずにそのまま刺さないでください。結構便利なので、一度試してみることをお勧めします。






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技術向上と利益がリンクすれば?

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先日、スタートアップの取引先の社長と飲みに行ったお話をしましたが、その際に感じたことは医師としてのスキルアップにも応用できるのではないかと思います。


アカデミックポジションに関してはちょっと分かりませんが、実臨床のスキル(外科系なら手術技量、内科系なら内視鏡テクニック)は才能+症例数がモノを言います。


いくら才能があっても経験症例数が少なければ、全国的に名前を売ることは難しいです。それでは、どのようにして症例数を積み上げればよいのでしょうか?


誰もが考えることは、有名病院に潜り込むことです。全国的に名前の通っている医療機関に患者さんが集まる傾向にあるので、そのような有名病院に就職すると有利に思えます。


しかし、自分の立場が下の場合、有名病院に行っても執刀することは難しいです。確かに一流の外科医の手術を間近に見ることができますが、自分で執刀しなければ話になりません。


このため、ある程度独り立ちできるぐらいの技量を身に着けると、ピンで集患することを考える必要があります。


しかし、場末病院ではいくら自分の得意な領域をアピールしても集患は難しいです。しかし、これはあくまでも「通常の方法では
」という意味です。



超本気で集患しようと思うと、おそらく比較的容易に集患可能だと思われます。整形外科医の場合には、私がパッと思いつくだけでも下記の手法が挙げられます。


  • 近隣の開業医への直接営業(菓子折り持参で訪問)
  • 近隣の整骨院への直接営業(菓子折り持参で訪問)
  • 定期的な健康教室開催
  • 新聞社との共催によるイベント開催(予算200万円~)


日本においては医療技術をいくら向上させても得るものは少ないです。このため、本気で費用と手間をかけてまで集患するというインセンティブは働きません。


しかし、医療技術向上と経済的恩恵が完全にリンクして正の相関を持つようになれば、おそらく上記のような手法でガンガン集患して技量を向上させることは可能だと思います。


そして、おそらく米国や中国などではそのようなインセンティブが働いているため、本当の上位層の外科医の実力は高くなるのではないでしょうか。







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整形外科を志すなら、キャンベル(Campbell's Operative Orthopaedics)は必須でしょう。ペーパー版以外にも、DVDやe-ditionもあって便利です。更にKindle版は約30% OFFで購入可能です。このような辞書的な医学書は、電子書籍と相性が良いと思います。










ASO患者への弾性ストッキング使用

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以前、弾性ストッキングは閉塞性動脈硬化症(ASO )患者さんに禁忌であることを話題にしました。それでは深部静脈血栓症予防で使用する AV インパルスはどうなのでしょうか?


常識的に考えると AV インパルスは静脈系に働きかけるものなので、動脈系の疾患である閉塞性動脈硬化症には関係ないように思えます。


AV インパルスの取扱説明書を確認すると、禁忌欄で2つの病態が挙げられていました。ひとつは、うっ血性心不全、深部静脈血栓症、血栓性静脈炎などの既往がある患者さんです。


これらの疾患では心臓への血流増加が有害である可能性があるため、AV インパルスの使用は禁忌となるそうです。深部静脈血栓症予防のための機器なのにおかしな感覚ですね。


一方、血液循環不良、脆弱な皮膚、無感覚の四肢、および糖尿病の患者さんは、禁忌ではないものの特に注意を払って使用することが望ましいと記載されていました。


閉塞性動脈硬化症は血液循環不良に該当します。虚血性壊疽直前の極めて血流状態が不良な場合は、弾性ストッキングだけではなく 
AV インパルスも使用しない方が良いようです。






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大動脈解離を的確に診断する方法

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腰痛や背部痛は、整形外科では非常に一般的な症状です。多くの腰痛や背部痛は脊椎由来ですが、ときどき内科的疾患が原因となっていることもあります。


代表的なものは尿路結石ですが、膵炎や循環器系疾患が原因であることもあります。その中でも大動脈解離は見逃してしまうと取り返しのつかないことになります。


しかし、一般整形外科医が大動脈解離を診る機会はあまりないのが実情です。先日、大動脈解離を疑った症例があったので、どのよう診断すれば良いのかを調べてみました。


結論的に言うと、大動脈解離を確定診断をするには造影 CT を施行するしかありません。そうは言っても、いきなり整形外科医が造影CTを依頼するのは心理的ハードルが高い。。。


大動脈解離の随伴所見として、胸部大動脈解離の場合は単純X線像での右側胸水貯留、腹部大動脈解離であれば(条件が良ければ)腹部エコーで確認することも可能です。


しかし、これらは必ず認められる所見ではないため、あくまで参考程度です。 整形外科医的には、はっきりと数値でわかる血液生化学検査で異常所見があればありがたいのです。


残念ながら、血液生化学検査では典型的な所見はありません。ただ、 CRP や白血球などの炎症所見は亢進していることが多く、 LDH や総ビリルビンも高値であることが多いです。


D-dimmer も高値になりますが、検査結果が出るのに数日かかる施設が多いので実際的ではありません。


あと心電図で何か異常な所見があれば分かりやすいのですが、残念ながら心臓の近くで大動脈乖離が発生しない限りは異常所見は出ないようです。


また血圧に関しても常に高いというわけではなく、大動脈乖離の進行が止まると痛みも軽減することが多いので、多少痛みがましになったと言って大動脈解離を否定できません。


このようにまとめると、大動脈解離を確実に診断するには造影 CTしか無いのが現実のようです。いやはや、整形外科医にはなかなかハードルが高いですね・・・






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認知症にみえる難聴患者さんは多い!

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先日、ご高齢の女性が受診されました。
この方は腰痛で通院中なのですが、やり取りをしていてもイマイチ反応が良くありません。


私の言ってることをほぼ理解していないように思えます。あまりにも理解力が乏しいので、この方は認知症に違いないと思っていました。


的を得ないとは言え、
この患者さんは私の話にタイミング良く返事してくれます。このため理解力が乏しいのだと思っていたのです。



しかし、よくよく観察すると耳が遠いために私の言っていることが聞き取れていないだけということに気付きました。


そこで、耳元でしっかり大きな声で説明をすると、それに対する明瞭な返答が返ってきます。あーなるほど、これは認知症ではなくて単に耳が遠いだけなのか。。。


それ以来、理解力が悪いように見える人であっても、耳元でゆっくり大きな声でお話をすると、意外なほど私の言いたいことを理解できる人が多いことが分かりました。


今まで認知症だと思っていた患者さんの中には、結構な割合で単に耳が遠いだけという人が含まれていたのです。


この歳になってこんな発見をしたのですが、意外とご高齢の方は認知症ではなくて耳が遠いだけの方が含まれているので注意が必要だと思いました。





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