新型コロナワクチン接種が一般的になったため、治療中の外来患者さんからワクチン接種の可否を訊かれることが増えました。
ほとんどの症例で問題無いのですが、場末病院でも関節リウマチ患者さんにだけは注意が必要です。免疫抑制剤を処方しているため、ワクチンの効果減弱が危惧されるからです。
残念ながら、本日時点で日本リウマチ学会からの公式アナウンスはありません。一方、ACRでは 2021/6/15にタスクフォースの見解が公表されました。
上記の表を要約すると、投与方法で注意を要する薬剤は下記3つのようです。
ワクチン接種後1週間は内服を避けるもの
- MTX
- Jak阻害薬
ワクチン接種前後1週間は投与を避けるもの
- アバタセプトの1回目の皮下注射
上記の3薬剤以外は、基本的にワクチン接種のために投与タイミングを変更する必要はないとのことでした。ただし、あくまでも委員の意見でありエビデンスは無いです。
一方、私はアバタセプト以外の生物学的製剤も接種前後 1週間は空けるようにしています。何となくワクチン接種の効果が減弱しそうなので...。