整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

足部

足病医って何だ???

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先日、Medical Tribuneを読んでいると、足関節骨折の手術成績は整形外科医の方が足病医の方が成績が良いという記事ありました。足病医って何だ???


調べてみると、足病医( Podiatrist )とは英米にある足部をトータルにみる医療職であり、医師とは異なる職種のようです。感覚的には歯科医師のようなものです。


守備範囲は足部から足関節より少し中枢までで、その部位に生じる疾患を全て治療します。爪や胼胝の処置も行う足の外科医といったイメージです。


糖尿病患者さんのフットケアが症例としては多く、整形外科(足の外科)・形成外科・皮膚科の知識を横断的に実践するそうです。


日本では足病医制度が入り込む余地は無さそうです。ただ、たしかに足部疾患を横断的に治療できる医師は日本に少ないので、存在すれば有用かもしれません。


外来レベルでは形成外科医が足病医の守備範囲をほぼ網羅しているのですが、わざわざ足病医を名乗って足部に職域を限定するメリットは無さそうです。


英米で足病医制度が成立した経緯は知りませんが、そのような職種が存在して一般に広く受け入れられていることは私にとってトリビアでした。





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広島大学名誉教授の津下先生による、手の外科における必須の医学書です。特に、「私の手の外科」は津下先生直筆のイラストが豊富で、非常に分かりやすく実践的な医学書です。


 







足趾のマレット骨折

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先日、拇趾のマレット骨折がありました。
単純 X 線の側面像を見ると、はっきりと伸筋腱停止部が裂離しています。



キャプチャ - コピー



拇趾の局所所見については、腫脹がかなり強くいため、マレット変形をきたしているのか否かよく分かりません。


骨片が少し転位しているため、確実な骨癒合を得ようとすれば手術が望ましいです。しかし石黒法を行うと、荷重によるピンの折損や感染の併発が心配です。


手指のマレット骨折に比べて機能的な障害も起こりにくいことが予想されるので、今回は手術はせずに保存的に経過観察をすることにしました。


足趾のマレット骨折は時々見かけますが、いつも治療方法で悩みます。私は今まで手術を施行したことはありません。他の先生方はどのような治療方針なのか興味深いところです。








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三果骨折は外果ファーストが理想?

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足関節脱臼骨折の SE stage 4 などの
三果骨折の手術治療について考えてみました。一般的に三果骨折の場合は手術が難しくなります。


基本的にはワン・ターニケットで手術を終了する必要があるので、時間との戦いになります。 しかし時間ばかり気にして関節面整復が不十分であると本末転倒です。


このような前提条件で、最も望ましい手術手技はどのようなものでしょうか。私は最初の師匠から、まず後果を整復固定してから内外果骨折の手術を行うように指導されました。


その理由は、最初に外果骨折をプレートで固定すると、後果骨折の関節面整復状況の正確な判断ができなくなるからです。


しかし、一般的に後果骨片は外果や内果骨片とつながっていることが多いです。このため、内外果骨折の整復固定を先にした方が、後果骨折の整復固定が容易になることが多いです。


更に、外果や内果骨折を整復することで、後果骨折も自然に解剖学的整復位を獲得していることまで、しばしば見受けられます。


このため、手術の容易さという観点では、外果や内果骨折の手術をしてから、最後に後果骨折の手術をするのが理想的です。


しかし、外果や内果骨折を最初に整復固定してしまうと、後果骨折がしっかり整復できているか否かを正確に判断することができないです。


どの骨折を最初に整復固定するかは症例によってある程度違うと思いますが 、やはり一般的には、 外果 → 内果 → 後果 の順番で手術をするのが一番簡単に思えます。


先生方は、どのような順番で手術をされているのでしょうか?







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高齢者の足関節靱帯損傷は少ない?

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先日、
足首を捻挫した70歳代後半の方の救急搬送依頼がありました。
病棟業務が忙しかったので、その救急依頼を受けるかどうか迷いました。


少し考えたのですが、経験的に高齢者の足関節外側靭帯損傷というのはあまり見たことがないので、足関節周囲骨折の可能性が高いと判断して救急を受けることにしました。


身体所見では足関節の外果に著明な腫脹と圧痛を認めました。単純 X 線像では予想どおり腓骨遠位端骨折をみとめました。


歩行困難だったのでそのまま入院してもらったのですが、救急搬送前の予想は正しかったことが証明されました。私の中では、足関節靭帯損傷は若年者の外傷であるという認識です。


理由はよくわからないですが、中高齢者の足関節外側靭帯損傷の経験はほとんどありません。これぐらいの年齢になってくると靭帯損傷ではなく骨折であることが多い印象です。 


おそらく60歳以上になると骨粗鬆症のため急速に骨質が悪化することによって、靱帯よりも骨の方が脆弱になって靱帯損傷ではなく骨折を併発するのでしょう。


このようにな特性を知っていると、年齢と症状を聞いただけで入院適用があるかどうかは、ある程度判断できるようになります。


もちろん建前として救急は全例受けるべきなのでしょう。しかし、実際は投入できる医療資源には限りがあります。


限られた医療資源の中で売上を極大化するためには、このような外傷の特徴を知っておき、状況に応じてある程度のスクリーニングをすることが重要だと思いました。






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受傷後4週で姿を現した腓骨骨折!

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先日、50歳代男性が左足関節を捻転したとのことで初診されました。身体所見では、 足関節外果先端から約2cm の部位に、軽度の腫脹と圧痛を認めました。



受傷時AP - コピー



圧痛部位から考えると、明らかに足関節外側靭帯損傷ではありません。しかし受傷時の単純 X線
正面像においては明らかな異常所見は認めませんでした。



受傷時斜位 - コピー



単純 X線斜位像では、腓骨遠位端に横骨折を疑わせる皮質の連続性が途絶した部分をわずかに認めました。 しかし、本当にわずかな所見なので、私も全く自信はありませんでした。


ただ、身体所見では同部位に腫脹と圧痛があったため、骨折の可能性を否定することは出来ず、ギブスシーネ固定下に疼痛自制内の荷重歩行を許可して様子を見ることにしました。



受傷後4週AP - コピー

受傷4週斜位 - コピー



受傷後2週目の単純 X線像では何もなかったのですが、受傷後4週目になって、前述の腓骨先端から2cm 部分に仮骨形成を認めました !


ここまでオカルトな骨折は初めて見ましたが、やはり身体所見の有無は重要であることを改めて感じました。






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