整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

足部

腓骨筋腱脱臼のMRI所見

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先日、腓骨筋腱脱臼の症例の相談がありました。
MRIを撮像したので確認してほしいとの依頼でしたが、私の目には一見正常に見えます。



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しかし、習慣性脱臼なので、患者さんはかなり困っているとのことです。う~ん、これは困ったなと思って関節のMRIを紐解くと、MRIの所見がしっかり載っていました!








なるほど、よくみるとOden分類のType 1に該当するようです。上腓骨筋支帯の下に仮性嚢(赤矢印)を認めます。



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足の外科医師にとっては常識なのでしょうが、私レベルの一般整形外科医師ではなかなかこの所見を読影するのは難しいですね。。。


こういう時に、辞書的な医学書は役に立ちます。少しお高めですが、関節と脊椎に関するMRIの辞書的医学書は必須だなと思いました。




踵部痛をきたす3疾患の鑑別

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外来をしていると、踵部足底痛が主訴の患者さんが多いです。
だいたいバカの一つ覚えで「足底腱膜炎」で片付けていました。


踵部足底痛=踵部足底腱膜炎だと認識でしたが、ある時に単純X線側面像で骨棘形成が無い症例があることに気付きました。


成書を紐解いても症状から調べるのはなかなか難しいです。そこで、ネットで調べると相互リンクいただいている目指せスポーツドクターで興味深い記事がありました。


どうやら、私が足底腱膜炎だと思っていたの症例の中には踵部脂肪褥炎という疾患が混じっていそうです。それだけでなく、Heel Fat Pad Syndomeという疾患までありました。。。


いずれも踵部足底痛をきたす病態ですが、原因・症状・治療法が微妙に違うようです。詳細は上記リンク先を一読いただきたいと思いますが、簡単にまとめてみました。


  • 足底腱膜炎:足底腱膜の停止部の炎症。中~高齢者に多い
  • 踵部脂肪褥炎:踵部脂肪体の弾力低下で踵骨へ直接負荷がかかる。中~高齢者に多い
  • Heel Fad Pad Syndrome:踵部脂肪体と踵骨の間に発生する剪断力が原因。スポーツ愛好家などの若年者に多い



治療は、足底腱膜炎はおなじみのアーチサポートですが、踵部脂肪褥炎とHeel Fad Pad Syndromeでは、ヒールカップやテーピングで治療するそうです。


なるほど、今まで足底腱膜炎で全て片付けていましたが、それだけではちょっとダメなようです。この3つを鑑別に入れて明日からの診療に臨もうと思います。





★★ 管理人お勧めの医学書 ★★
  


オーストラリア理学療法協会のスポーツ理学療法士による実践的な教科書です。
治療的テーピングの概要を学ぶことができます。



 






子供の踵部外傷は要注意!

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先日、自転車の車輪に足を巻き込まれたお子様が初診しました。この手の事故は本当に多いと思います。創部が派手なので、親御さんも真っ青になってしまいます。


足関節から足部にかけて強い捻れの力が加わるため、脛骨遠位端の若木骨折や脛骨遠位骨端離開を併発することが多いので注意が必要です。


踵部が自転車の車輪に巻き込まれるということは、かなり強力な捻れの力が足部に加わることになるので骨折を併発してもおかしくないのです。 


多くの患児は、踵部の挫傷(創)を併発しています。 そして、踵部やアキレス腱部の挫傷(創)は小児といえどもなかなか治癒しないので、結構長い間通院している印象を受けます。



踵部やアキレス腱部は、小児であっても治癒し難い部位です。この部位の外傷はdegloving損傷と類似の病態なのかもしれません。


このことを念頭に、きっちりと段階を踏んだ創処置を行うべきだと思います。夜診などで日替わり担当医に任せきりだと、いつまでたっても治癒しないケースが多いです。 


私は、初診でこの手の患児を診た場合、責任を持って創が治癒するまでコミットし続けます。面倒ではありますが、誰かが責任を持たなければなかなか治らないので。。。





★★★  管理人 お勧めの医学書  ★★★

豊富な図や画像が提示されているため、ほとんどの骨折や脱臼に対応することが可能です










紛らわしい! 第5中足骨基部の骨端

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先日の外来で「右第5中足骨基部骨折」の小学生の患者さんが再診しました。数日前に他の整形外科医師が診断したようで、足関節フリーの足部のみのシーネ固定をされていました。


第5中足骨基部骨折なのに、足関節フリーのシーネ固定とは妙だな???と思いながら診察すると、第5中足骨に腫脹・圧痛がありませんでした。確認したら下記の画像でした。



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確かに右第5中足骨基部の骨端は、左側と比べて大きいです。そして、骨端離開である可能性も否定はできません。しかし、腫脹や圧痛が全くないので、同部位の骨折は否定的です。


丹念に調べると、足部外側痛ではなく、足関節外側靭帯部の腫脹・圧痛が著明でした。どうやら今回は第5中足骨基部骨折ではなく、足関節外側靭帯損傷だったようです。


いずれにせよ、足関節がフリーの固定では意味がないので、U字スプリントを作製しました。数日前に処置料を算定しているので、今回はもちろん無料でということになります。


看護師さんに訊くと、そこそこベテランの医師だそうですが、そんな医師でも今回のようなピットフォールに陥ってしまいました。やはり身体所見を丹念に取ることが大切だと思いました。





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こんなところにも石灰沈着性腱炎が!

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先日、基礎疾患てんこ盛りの易感染性の入院患者さんが、突然足底部の疼痛を訴えました。疼痛の程度がかなりキツく、足底部を中心に著明な腫脹・熱感・発赤を認めました。


むむっ、もしや蜂窩織炎では???  抗生剤を投与しなければ! という考えが一瞬頭をよぎりましたが、念のために単純X線像も撮影しておこうと思い直しました。



LR




上記が、その結果です。踵骨の足底側に帯状の石灰沈着像を認めました。こんなところにも石灰沈着性腱炎が! 敢えて病名をつけるなら、石灰沈着性足底腱膜炎でしょうか。


体表に近いところの石灰沈着性腱炎は、腫脹や発赤をきたしやすいですが、よもや足底腱膜炎で発赤まできたすとは思いませんでした。


足底の蜂窩織炎であれば、治療が厄介だなと思っていましたが嬉しい誤算です。疼痛で苦しむ患者さんには申し訳ないと思いつつも、ホッと胸を撫で下ろした一日でした。






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整形外科を志すなら、キャンベル(Campbell's Operative Orthopaedics)は必須でしょう。ペーパー版以外にも、DVDやe-ditionもあって便利です。更にKindle版は約30% OFFで購入可能です。このような辞書的な医学書は、電子書籍と相性が良いと思います。










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