整形外科医のブログ

投資の成功によって30歳代で経済的自由を達成しました。 医師起業家として年商10億円企業を目指して日々奮闘中

足部

足趾のマレット骨折

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先日、拇趾のマレット骨折がありました。
単純 X 線の側面像を見ると、はっきりと伸筋腱停止部が裂離しています。



キャプチャ - コピー



拇趾の局所所見については、腫脹がかなり強くいため、マレット変形をきたしているのか否かよく分かりません。


骨片が少し転位しているため、確実な骨癒合を得ようとすれば手術が望ましいです。しかし石黒法を行うと、荷重によるピンの折損や感染の併発が心配です。


手指のマレット骨折に比べて機能的な障害も起こりにくいことが予想されるので、今回は手術はせずに保存的に経過観察をすることにしました。


足趾のマレット骨折は時々見かけますが、いつも治療方法で悩みます。私は今まで手術を施行したことはありません。他の先生方はどのような治療方針なのか興味深いところです。








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三果骨折は外果ファーストが理想?

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足関節脱臼骨折の SE stage 4 などの
三果骨折の手術治療について考えてみました。一般的に三果骨折の場合は手術が難しくなります。


基本的にはワン・ターニケットで手術を終了する必要があるので、時間との戦いになります。 しかし時間ばかり気にして関節面整復が不十分であると本末転倒です。


このような前提条件で、最も望ましい手術手技はどのようなものでしょうか。私は最初の師匠から、まず後果を整復固定してから内外果骨折の手術を行うように指導されました。


その理由は、最初に外果骨折をプレートで固定すると、後果骨折の関節面整復状況の正確な判断ができなくなるからです。


しかし、一般的に後果骨片は外果や内果骨片とつながっていることが多いです。このため、内外果骨折の整復固定を先にした方が、後果骨折の整復固定が容易になることが多いです。


更に、外果や内果骨折を整復することで、後果骨折も自然に解剖学的整復位を獲得していることまで、しばしば見受けられます。


このため、手術の容易さという観点では、外果や内果骨折の手術をしてから、最後に後果骨折の手術をするのが理想的です。


しかし、外果や内果骨折を最初に整復固定してしまうと、後果骨折がしっかり整復できているか否かを正確に判断することができないです。


どの骨折を最初に整復固定するかは症例によってある程度違うと思いますが 、やはり一般的には、 外果 → 内果 → 後果 の順番で手術をするのが一番簡単に思えます。


先生方は、どのような順番で手術をされているのでしょうか?







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高齢者の足関節靱帯損傷は少ない?

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先日、
足首を捻挫した70歳代後半の方の救急搬送依頼がありました。
病棟業務が忙しかったので、その救急依頼を受けるかどうか迷いました。


少し考えたのですが、経験的に高齢者の足関節外側靭帯損傷というのはあまり見たことがないので、足関節周囲骨折の可能性が高いと判断して救急を受けることにしました。


身体所見では足関節の外果に著明な腫脹と圧痛を認めました。単純 X 線像では予想どおり腓骨遠位端骨折をみとめました。


歩行困難だったのでそのまま入院してもらったのですが、救急搬送前の予想は正しかったことが証明されました。私の中では、足関節靭帯損傷は若年者の外傷であるという認識です。


理由はよくわからないですが、中高齢者の足関節外側靭帯損傷の経験はほとんどありません。これぐらいの年齢になってくると靭帯損傷ではなく骨折であることが多い印象です。 


おそらく60歳以上になると骨粗鬆症のため急速に骨質が悪化することによって、靱帯よりも骨の方が脆弱になって靱帯損傷ではなく骨折を併発するのでしょう。


このようにな特性を知っていると、年齢と症状を聞いただけで入院適用があるかどうかは、ある程度判断できるようになります。


もちろん建前として救急は全例受けるべきなのでしょう。しかし、実際は投入できる医療資源には限りがあります。


限られた医療資源の中で売上を極大化するためには、このような外傷の特徴を知っておき、状況に応じてある程度のスクリーニングをすることが重要だと思いました。






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受傷後4週で姿を現した腓骨骨折!

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先日、50歳代男性が左足関節を捻転したとのことで初診されました。身体所見では、 足関節外果先端から約2cm の部位に、軽度の腫脹と圧痛を認めました。



受傷時AP - コピー



圧痛部位から考えると、明らかに足関節外側靭帯損傷ではありません。しかし受傷時の単純 X線
正面像においては明らかな異常所見は認めませんでした。



受傷時斜位 - コピー



単純 X線斜位像では、腓骨遠位端に横骨折を疑わせる皮質の連続性が途絶した部分をわずかに認めました。 しかし、本当にわずかな所見なので、私も全く自信はありませんでした。


ただ、身体所見では同部位に腫脹と圧痛があったため、骨折の可能性を否定することは出来ず、ギブスシーネ固定下に疼痛自制内の荷重歩行を許可して様子を見ることにしました。



受傷後4週AP - コピー

受傷4週斜位 - コピー



受傷後2週目の単純 X線像では何もなかったのですが、受傷後4週目になって、前述の腓骨先端から2cm 部分に仮骨形成を認めました !


ここまでオカルトな骨折は初めて見ましたが、やはり身体所見の有無は重要であることを改めて感じました。






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踵部痛疾患のアルゴリズムを変更

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最近、足部疾患を診察する際の自分の中でのアルゴリズムに、少し変更点が発生しました。その変更点とは踵部痛に対するものです。


こちらでもご紹介したように、踵部疾患をきたすものは下記の3つです。


  1. 足底腱膜炎:足底腱膜の停止部の炎症。中~高齢者に多い
  2. 踵部脂肪褥炎:踵部脂肪体の弾力低下で踵骨へ直接負荷がかかる。中~高齢者に多い
  3. Heel Fad Pad Syndrome:踵部脂肪体と踵骨の間に発生する剪断力が原因。スポーツ愛好家などの若年者に多い



スポーツ選手や学生が多い特殊な(?)環境でなければ、普通は①もしくは②となります。①②の鑑別は、圧痛部位と単純X線像での踵骨骨棘の有無です。


ややこしいので、私は、踵骨骨棘アリ=足底腱膜炎、踵骨骨棘ナシ=踵部脂肪褥炎という風に覚えています。


しかし、厳密にはこのアルゴリズムでは正しい診断を下せない可能性があります。正確さを期すならば、やはり圧痛部位の確認を欠かせません。


そして、愚直に踵部痛の診察を続けた結果、どうやら患者数的には足底腱膜炎よりも、踵部脂肪褥炎の方が多そうであることに気付きました。


治療は、足底腱膜炎はおなじみのアーチサポートですが、踵部脂肪褥炎ではヒールカップを選択します。勤務先にはヒールカップを常置していないので、ネットでの購入となります。


つまり、アルゴリズムの変更点は、踵部疾患を診察する際には、①最多の踵部脂肪褥炎を念頭に置きつつ、②踵部周囲の圧痛点を確認する という手順となります。







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オーストラリア理学療法協会のスポーツ理学療法士による実践的な教科書です。
治療的テーピングの概要を学ぶことができます。



 






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