整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

学術

がんばれ! 軟性内視鏡手術システム

このエントリーをはてなブックマークに追加

慶応義塾大学・外科の研究グループは、軟性内視鏡手術システム(Flexible Endoscopic Surgical System: FESS)の非臨床試作モデルを完成させました。


777 - コピー

22 - コピー



本システムは、慶應義塾大学医学部、理工学部、慶應義塾大学病院およびメーカーが産学連携体制で開発を進めてきました。


ダヴィンチなどの硬性内視鏡手術ロボットの登場により手術の低侵襲・高精度化が進みましたが、膵臓がんなど硬性内視鏡での手術が難しい部分では依然として開腹手術が主流です。


FESSは軟性内視鏡手術システムなので、これらの疾患に対しても内視鏡手術が可能となることが期待されます。


私が勤務している病院の近隣にもダヴィンチを導入している医療機関が多いですが、残念ながら導入目的が集患になっているところがほとんどです。


ダヴィンチ単体では利益を出すことができないが、客寄せパンダとして所有しています。ダヴィンチは毎年メンテナンス費用が数百万円かかります。


数百万円もかけるのであれば、他の方法を模索するべきだと素人的には思うのですが、先端機器が宣伝になると思っている医師が多いのでしょう。


しかし、毎年膨大な医療費が日本から米国へ流れています。私はこれは由々しき状況だと感じています。そしてFESSはダヴィンチの寡占を崩す起爆剤になると期待しています。


FESSに風穴を開けてもらい、ダヴィンチによる国富の漏出を止めることと、日本の産業振興を両建てして欲しいものです。






★★  医師のキャリア革命(オンラインサロン)  ★★


「経済的自由」を手に入れるために Facebookを利用した非公開のオンラインサロンに参加してみませんか?



gg - コピー




本サロンの目標は、参加者全員に生涯途絶えることのない "複数の収入の流れ"  を得るための " 学びの場 "  を提供することです。


資産形成マニュアルで、医師が効率よく資産形成を実践するノウハウを公開しましたが、本サロンはそのフォローアップの場と位置付けています。


それぞれの参加者たちが得た知識や体験を共有し、集合知を形成する。集合知は、サロンのメンバーが未知の航海に旅立つ際の羅針盤となる


そのような " 学びの場 "  を

  •  整形外科医のための英語ペラペラ道場
  •  整形外科医のブログ 

​ ​
がタッグを組んで運営します!!
参加希望の先生方は、こちらからお願いします




骨粗鬆症患者の顎骨壊死

このエントリーをはてなブックマークに追加

日整会誌93(1)2019, 43-49で、骨粗鬆症患者の顎骨壊死に関する教育研修講座がありました。改訂ポジションペーパー2016の問題点と新規予防法の効果 です。


少し前に BP 製剤による顎骨壊死が話題になりました。病態としては顎骨「壊死」ではなく顎骨骨髄炎なのですが、「骨壊死」という病名が混乱に拍車をかけたようです。


このため、歯科医師が抜歯などの歯髄処置を行う際に、あらかじめ BP 製剤の休薬を歯科医師から求められることが多発しました。


医師サイドでは、患者さんの抜歯を人質にとられているので、歯科医師の BP製剤休薬要求を了承せざるを得ません。


しかし、日本骨粗鬆症学会の調査では、 BP 製剤の休薬を契機に約16%の患者で骨粗鬆症の治療が中止されていることもわかりました 。これは由々しき事態です。


その後、BP 製剤の休薬に顎骨壊死予防効果がないことが報告されるようになり、一時期のようなセンセーショナルな状況は沈静化しています。


改訂ポジションペーパー2016年では「EBM の観点に基づいて論理的に判断すると歯科治療前の  BP 製剤休薬を積極的に支持する根拠にかける」と記しました。


では顎骨壊死の予防法としてどのようなものが重要なのでしょうか。国際顎骨壊死コンセンサスペーパーが提示する骨粗鬆症患者の顎骨壊死予防の最初は以下の通りです。


  • BP 製剤あるいはデノスマブ製剤を処方する前に感染症となる歯を抜歯するかあるいは治療を行って感想を可能な限りなくす
  • 定期的に歯科を受診して口腔衛生状態を良好にする


結局のところ顎骨壊死の予防法としては口腔ケアが最も重要なようです。そして、ドイツなどの欧米の例に見習って、医科歯科連携を推進するべきなのでしょう。






★★ 医学知見探求サービス ★★


医学知見を医師ユーザー同士で発信・共有するコミュ二ティに参加しませんか? 

quotomy - コピー


「医師と医学知見との出会いを再定義する」 Quotomy(クオトミー)は、臨床現場で働いていると個人で医学知見をキャッチアップすることが難しい、という臨床医の切実な痛みから誕生しました。


忙しい日常の中で、医学知見を得たり、発信したりすることが難しくなっています。 時間的・地理的制約のために、学会や勉強会への参加もできない環境で働く医師もいます。


知への探求を諦めていませんか?


抄読会をする感覚で、Quotomyで論文を読んだ感想や気づきをシェアしましょう! お気に入りのユーザー同士はフォローでき、お互いのアクションを確認できます。


Quotomyは現在ユーザー登録受付中です!
登録は こちら からお願いします。



他業界の研究コピーで結果が出る?!

このエントリーをはてなブックマークに追加

Medical Tribuneに興味深い記事がありました。
レジ周りの菓子をなくすと食行動が健康的に です。




 レジ周りの陳列棚によく見かける甘い菓子やスナック類。これらをレジから遠ざける取り組みによって、不健康な食品の購入量が劇的に減少したことが、英国の消費動向に関するデータを用いた研究で明らかになった。研究を実施したのは、英・University of CambridgeのJean Adams氏らで、PLoS Med(2018; 15: e1002712)にその結果を発表。国民に健康的な食行動を促す施策として有望との見解を示している。


レジ前の陳列棚が衝動買いを促す

 英国では食料品小売市場のほとんどをTescoやAsda、Sainsbury'sといった大手スーパーチェーンが占めており、店舗における商品の陳列や配置、プロモーション、価格設定などを通じて消費者の購買動向に大きな影響を与えている。


 これらの店舗のレジ前に配置された商品陳列棚は、支払いの列に並んだ客の目に触れやすく、商品の購入を促しやすい"装置"といえ、甘い菓子やスナック類といった不健康な食品が多数並べられている。Adams氏は「レジに並んでいるときに手に取るこれらの商品の多くは、買うつもりのなかったものである可能性が高い」と説明する。


 しかしこうした環境に変化の兆しが見えてきた。ここ10年で、英国では多くの大手スーパーチェーンが自発的にレジ周りから不健康な商品をなくしたり、制限したりする施策を実施するようになってきたという。


 そこで、同氏らは消費者動向調査データなどを用いて、2013~17年に施策を導入した大手スーパーチェーン6社と導入していない3社の計9社で消費者が購入した少量パッケージ入りの甘い菓子類やスナック類の数量を調査し、施策が不健康な食品の購入に与えた影響を調べた。


持ち帰らずに食べた不健康な菓子類は約76%減少

 Adams氏らはまず、施策の導入後にこうした不健康な食品の購入量がどのように変化したのかを明らかにするため、3万戸超の家庭における導入前12カ月間と導入後12カ月間のデータを分析した。その結果、施策の導入直後に不健康な食品の購入量は17.3%減少し、1年後も施策を導入していないスーパーがある地域の家庭と比べ、こうした商品の購入量は15%減少していた。


 また、2016~17年において、購入後に持ち帰らず、家の外で食べた甘い菓子類やスナック類の個数の記録がある7,500人分のデータを分析したところ、施策を導入したスーパーでは導入していないスーパーと比べ、持ち帰らずに食べられる菓子類やスナック類の購入量が76.4%少ないことも分かった。


 ただし、この研究はランダム化比較試験ではないため、施策の導入による消費者の購入行動の変化が証明されたわけではない。同氏らによれば、施策を導入した店舗は、レジ周りに陳列している商品の種類以外にも、未導入の店舗にない特徴を有している可能性があるという。さらに、客はレジ周りに陳列された少量パッケージの商品ではなく、大容量パッケージの商品を同じ店舗で購入していたか、スーパー以外の店で不健康な食品を購入していた可能性も否定できないとしている。


 その上で、このような施策について「比較的シンプルな介入法だが、人々に健康的な食行動を促すことができる見込みがある」と同氏は強調。不健康な行動の改善を図る政府主導の介入を計画するに当たり、参考となるエビデンスであるとの見解を示している。





これは、なかなか興味深い記事ですね。コンビニやスーパーなどの小売りでは、レジ前商品の “ちょこっと買い” はドル箱です。


このレジ前のラスト1マイルで収益を積み上げることが、小売り業の売り上げアップの定石です。今回は、小売り業界の定石に切り込んだ研究でした。


結果は当たり前ですが、不健康な菓子類の売り上げが下って食行動が健康的になったようです。この手の研究は小売りサイドでは腐るほどありますが、医療側では新鮮なようです。


今回は、研究結果もさることながら、他業界ですでに結果が出ている研究を医療業界に持ってきて、違う立場で再検するだけでジャーナルにアクセプトされたことに驚きました。


特に公衆衛生分野では、似たようなリサーチを量産できそうな気がするのは私だけでしょうか?まぁ、誰もが考えそうなことではありますが・・・






★★ 医学知見探求サービス ★★


医学知見を医師ユーザー同士で発信・共有するコミュ二ティに参加しませんか? 

quotomy - コピー


「医師と医学知見との出会いを再定義する」 Quotomy(クオトミー)は、臨床現場で働いていると個人で医学知見をキャッチアップすることが難しい、という臨床医の切実な痛みから誕生しました。


忙しい日常の中で、医学知見を得たり、発信したりすることが難しくなっています。 時間的・地理的制約のために、学会や勉強会への参加もできない環境で働く医師もいます。


知への探求を諦めていませんか?


抄読会をする感覚で、Quotomyで論文を読んだ感想や気づきをシェアしましょう! お気に入りのユーザー同士はフォローでき、お互いのアクションを確認できます。


Quotomyは現在ユーザー登録受付中です!
登録は こちら からお願いします。



大腸内視鏡検査の施行間隔は10年!

このエントリーをはてなブックマークに追加


私は数年前に、大腸がん検診の一環として CF を施行していただきました。ご存知のように CF の際には前日から前処置が必要で、かなり苦しい一日だったことを記憶しています。


CF 前日はほとんどトイレに入り浸り状態で、漏らしたりしないか心配で夜寝るのも不安な状況でした。。。


そして検査自体もなかなか精神的・肉体的な苦痛を味わうものであり、正直言ってそんなに再々と検査したいと思うようなものではありません。


しかし現在は食事が欧米化しているため、日本人の死因としても大腸癌は非常に大きなウエイトを占めています。


自分の身を守るためには、ある程度の頻度で CF を施行せざるを得ないと考えています。それでは一体、CF の施行期間感覚はどれくらいが妥当なのでしょうか?


お伺いした消化器内科の先生によってまちまちですが、だいたいの総意として 5年程度という先生が多い印象でした。


全米総合がん情報ネットワーク(NCCN)による大腸癌ガイドラインでは、CF の結果が陰性の場合には再検査の推奨期間を10年としています。


今ではこの推奨を裏付ける明確なエビデンスは存在しませんでした。ところが今回 JAMA Intern Medで、
CF の結果が陰性の場合は再検査の推奨期間が10年という結果がでました。


CF の陰性者を対象とした大規模な後ろ向きコホート研究で、10年後の大腸がん発生リスクは、検査を受けてない人の半分以下であったとの報告がありました。


この研究報告は、私にとっても非常に朗報だと感じました。CF を 5 年に1度受けていかなければならないというのは非常に憂鬱なものです。


しかし、5年毎ではなく10年毎であればまだ許容できそうな気がしたからです。ちょっと自分に甘いかもしれませんね(笑)






★★ 『 整形外科の歩き方 』でお宝アルバイト獲得のための基本講座を公開中です! ★★






所得格差とがん死亡率の関係

このエントリーをはてなブックマークに追加

米国がん協会(ACS)のがん統計 2019年版によると、米国のがん死亡率はピーク時の 1991年から 2016年までの 25年間で 27%も低下したそうです。


一方、人種や民族による差は縮小傾向にあるものの、社会・経済的な階層による格差は拡大しているとのことでした。


過去 20年間のがん死亡率の低下は、主に喫煙率の低下と早期診断・早期治療の進歩によるものと推定されています。


特に、肺がんは男女とも急速に死亡率が低下しており、男性では 1990年~2016年の間に48%、女性では 2002年~2016年の間に 23%の低下がみられました。


同様に、乳癌では 1989年~2016年に 40%、前立腺癌は 1993年~2016年に 51%、そして大腸癌では 1970年~2016年に 53% も死亡率が低下しました。




予防可能な癌の死亡率は社会・経済的階層による格差が進行


簡単に予防できる癌では、社会・経済的な階層による死亡率の差が顕著でした。具体的には下記のごとくです。最富裕地域に対する最貧困地域の死亡率は下記のごとくです。


  • 女性の子宮頚癌による死亡率: 2倍高い
  • 男性の肺がんと肝がんによる死亡率: 40%高い
  • 大腸がん: 35%高い


一方、膵臓癌や卵巣癌などの予防や治療が困難な癌では、社会・経済的階層による格差は小さいか存在しなかったそうです。


このように、米国においては社会・経済的階層の格差拡大に伴って、がん死亡率も格差が拡大しているようです。おそらく、日本でも進行している可能性が高いと推察します。


このことから分かることは、公衆衛生学的な知識や検診などの予防治療を積極的にできる経済力があれば癌はある程度防げるということです。


個人レベルで国家的な大きな話はすることはできませんが、せめて自分の身に資する行動(生活習慣を改善する、検診を受ける等)をとりたいと思いました。






★★  医師のキャリア革命(オンラインサロン)  ★★


「経済的自由」を手に入れるために Facebookを利用した非公開のオンラインサロンに参加してみませんか?



gg - コピー




本サロンの目標は、参加者全員に生涯途絶えることのない "複数の収入の流れ"  を得るための " 学びの場 "  を提供することです。


資産形成マニュアルで、医師が効率よく資産形成を実践するノウハウを公開しましたが、本サロンはそのフォローアップの場と位置付けています。


それぞれの参加者たちが得た知識や体験を共有し、集合知を形成する。集合知は、サロンのメンバーが未知の航海に旅立つ際の羅針盤となる


そのような " 学びの場 "  を

  •  整形外科医のための英語ペラペラ道場
  •  整形外科医のブログ 

​ ​
がタッグを組んで運営します!!
参加希望の先生方は、こちらからお願いします




アクセスカウンター
  • 今日:
  • 昨日:
  • 累計:

医療研究を身近な存在とし、医療の未来を作る


管理人の著書

161228 【書影】医師の経済的自由
管理人によるケアネット連載コラム
log_carenet

医師のためのお金の話

管理人による m3.com 連載コラム
管理人も参加しているオンラインサロン
勤務医のための資産形成マニュアル
築古木造戸建投資マニュアル

医師のための築古木造戸建投資マニュアル 1
REITで実践する不動産投資セミナー
190122
医師のための 金融資産形成術


配送無料! 医学書 購入サイト
プロフィール

自由気ままな整形外科医

・医学博士
・日本整形外科学会専門医
・日本リウマチ学会専門医
・不動産投資家
・超長期金融資産投資家
・ビジネスオーナー
・宅地建物取引主任士

QRコード
QRコード
記事検索
メッセージ
免責事項
免責事項に関して明示することで、当ブログの利用者は以下の事項に同意した上で利用しているものと考えます。 ここに書かれる意見には管理者のバイアスがかかっています。 利用者が当ブログに掲載されている情報を利用した際に生じた損害等について、当ブログの管理者は一切の責任を負いません。 また、当ブログの情報は、あくまでも目安としてご利用いただくものであり、医療行為は自己責任で行ってください。 また、当ブログは医療関係者を対象にしています。それ以外の方が、当ブログの情報から自己判断することは極めて危険な行為です。 必ず医療機関を受診して専門医の診察を受けてください。 当ブログの内容は、予告なしに内容を変更する場合があります。