整形外科医のブログ

中堅の整形外科医が、日々の気付きを書き記します。投資の成功で働く必要が無くなりましたが、社会貢献のため医師を続けています。

診療報酬

10月1日から持参薬の使用禁止!←間違い


もう既に対応済みの先生も多いと思いますが、10月1日からDPC病院では「持参薬」使用が原則禁止となります。特別な理由なく使用した場合には病院にペナルティが課されます。


今回の制度改定は4月の診療報酬改定の際に決まっていたようです。しかし、私の勤務している病院では医事科が忘れていた(?)ようで、医局にアナウンスがあったのが9月半ばでした・・・


現場の対応としては、入院時までに患者さんが普段服用している薬剤をオーダーしておく必要があります。これを怠ると入院患者さんは普段から服用している薬を服用できなくなります。


今回のアナウンスがあったのが制度が変更される2週間前なので、現場の私たちはてんやわんやです。私の場合、10月の第1週にTHAを2例入れています。


アナウンスがあった時点で全ての入院準備が完了していたため、修正を迫られることになりました。お薬手帳のコピーが無い患者さんも居たので、その収集から始めなければなりません。


う~ん、こんな大事なことを直前にアナウンスするのは止めて欲しいです。愚痴を言っても始まらないので、THA予定の患者さんに連絡してお薬手帳を持ってきてもらうことになりました。


この不手際は私が勤務している病院だけだと思っていましたが、アルバイト先の病院ではまだアナウンスされていないところがありました・・・。意外と皆さん淡泊ですね(笑)。


まぁ、10月以降も知らずに持参薬を使い続けても損するのは病院だけであり、実際に医療行為を行う上での弊害はありません。


このあたりが各病院のユルい対応の原因になっているのかもしれません。それにしても厚労省は真綿で首を絞めるように医療業界の外堀を埋めつつあります。引き際を考えねばですね。



2016.9.30 追記

下記のようなコメントをいただきました。


10月1日から変わるのは、入院中に服用した薬を自院で出したのか、持参薬を使ったのかをDPCの退院時データで詳細に出さなければならないというルールだと思います。うちの病院では内服表に内服薬が他院処方薬か、自院処方薬かという記載を追加することで対処することになりました。  私もこの変更を昨日知らされたので調べてみましたが、以前からある「入院の契機になる傷病の治療に要する薬剤は持参薬の使用は禁止」というDPCのルールを遵守させるための施策だと思います。内科では注意が必要かもしれませんが、外傷の多い整形ではあまり関係なさそうです。  先生の病院での、持参薬を全て院内から出さないといけないというルールは先生の病院の医事課がこれを勘違いしているか、もしくはDPCへのデータ入力の際に「全部自院で出した」とすると楽なのでそのような通知をしたのだと思います。(もし後者で、その理由を先生が理解しておられるように医事課が説明したのであれば少々問題があると思いますが…)  少なくともペナルティーがあるというようには厚生労働省の通達には書かれていません。対応できていないとDPCデータ提出加算はとれなくなるかもしれませんが。
 


医事課長に再度確認したところ、完全に上記の通りでした。10月1日からDPC病院で持参薬を使う義務もペナルティも全くありません。医事課の都合で誘導されたフシがあります・・・。


裏も取らずに医事課の言っていることを鵜呑みにしたことを反省しております。間違った情報をアップしてしまい本当に申し訳ございませんでした。




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ガイドラインに準拠してわかりやすくコンパクトにまとまった良書です。概論が最初の30ページ程度なので、これはあらかじめ通読するとよいでしょう。各論は原発性骨腫瘍、腫瘍類似疾患、転移性骨腫瘍、軟部腫瘍、骨系統疾患、代謝性骨疾患の6章に分かれています。各章とも疾患ごとに、豊富な写真でわかりやすく解説されています。







4月以降の湿布処方枚数が激減!


今年の整形外科関連の診療報酬改定のトピックスのひとつは、湿布のひと月70枚制限でした。改定からちょうど1ヵ月ほど経過したので、何か変化があったのかを振り返ってみました。


まず実臨床での処方が面倒になりました。医療機関によって処方する面倒さの度合いが随分異なりますが、新規処方での面倒さはどの施設も特筆に値します(笑)。


電子カルテ&オーダリングシステムを導入している医療機関では、2回目以降の処方はコピペで対応できるのでまだましです。


しかし、新規処方ではいちいち貼付部位・1日あたりの使用枚数・日数を記載しなければなりません。医療機関によっては雛型が無くて全て手入力(!)というトンデモないところまであります。


この医療機関に関しては、そこまで国の湿布処方制限に協力をしなくてもいいのに・・・と思えるほどの怠慢振りを発揮しているのですが、私も面倒なので処方を ”高度に” 自粛しています。


あと、患者さんからのクレームが少しありました。これは事前に予想できることだったので、現在の勤務先では予め文書化して外来に置いています。


それにも関わらず、生活保護の患者さんから「納得できない!」というクレームを何回か受けましたが、面倒なので「詳細は厚労省に電話で問い合わせて下さい」の一点張りで対応しました。


正直に言って、勤務医的には湿布の処方制限などどうでもいい話なのですが、1ヵ月経過して改めて振り返ってみると、驚くほど湿布の処方枚数が激減しました。


新規では患者さんから強く求められない限り絶対に処方しませんし、既存の患者さんへの処方も70枚/月に制限されています。面白いほど厚労省の思惑通りの行動をしています(笑)。


しかし、今回の厚労省の方針には、私は積極的に協力しようと思います。国民皆保険制度を守るためにも医療費削減は待ったなしの状況ですから・・・




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一般的で使用頻度の高い、鎮痛薬・睡眠剤・感冒薬・胃薬・止痢薬・去痰薬・便秘薬等の薬剤が、全13章にわたって系統立てて書かれています。それぞれの章の最初に、薬剤の分類図が記載されています。各系統間の薬剤の使い分けも平易な文章で書かれており実践的な書籍です。









姉妹本に『類似薬の使い分け』があります。こちらは全15章からなり、降圧剤、抗不整脈薬、狭心症治療薬、脂質異常症治療薬、糖尿病治療薬、消化性潰瘍治療薬、鎮咳薬、皮膚科疾患治療薬、抗菌薬などが1章ずつ割り当てられています。








患者申出療養制度の医療保険はコレ!


2016年4月から患者申出療養制度が始まりました。患者申出療養制度は、患者が厚生労働大臣に申し出ることによって、保険適応となっていない高度医療を受けることができる制度です。


原則として保険診療と自由診療を組み合わせた混合診療は禁止されています。一部でも自由診療を受けると、その他の保険適応の治療費まで全額自己負担をしなければなりません。


そのため、がん患者が国内未承認薬を使った治療をしたいと望めば、未承認薬を使った治療以外のすべての治療費を自己負担しなければなりませんでした。


この問題を解消する制度として先進医療があります。保険適応の治療部分については保険でまかなわれ、先進医療の部分のみ患者が全額自費で支払うことを認めた制度です。


しかし、対象の医療機関が限られている上に申請から実施までの時間が非常に長い問題がありました。患者申出療養制度は、こうした課題の改善を目指した制度でポイントは下記2つです。

  1.  申請から実施まで原則6週間
  2.  各都道府県ごとに5~6病院で実施可能



保険適応前の未承認薬を使うことが患者申出療養制度下での一時的な措置ではなく恒久化される懸念などの問題点がありますが、消費者の観点からは歓迎できる制度だと思います。


患者申出療養制度が広がると目されているのは、がん治療です。難治性がん罹患時に、抗がん剤治療にブレークスルーをもたらした免疫チェックポイント阻害剤の使用も選択肢となります。


免疫チェックポイント阻害剤の代表格はオプジーボですが、肺がんでは年間3500万円もの薬剤費となります。患者申出療養制度下でも数年にも渡って治療を続けるのは経済的に困難です。


患者申出療養制度下で開かれた混合診療の一部拡大ですが、最大限のメリットを享受するためには、民間の医療保険を使うことが現実的です。


週刊ダイヤモンドによると、最有力候補はセコム損保のがん保険 自由診療保険メディコム です。この保険は2001年の発売以来、改定が1回のみというロングセラーのがん保険です。


公的医療はもちろん、先進医療や自由診療も保障の対象です。入院は自己負担の治療費は無制限で、外来は5年間で最大1000万円まで保障されます(※)。


保険期間は5年で、更新のたびに保険料は上がりますが、高額医療制度を使えない自由診療部分を補うためにの強力なツールだと思います。


そもそも私は、生命保険は掛け捨ての定期保険を第一子が生まれた瞬間に最低限掛ける、民間医療保険は高額医療制度があるので不要 と考えていました。


しかし、昨今の医療環境の激変(超高額な抗がん剤治療、混合診療の一部拡大)の結果、高額医療制度で対応不可の領域のリスクヘッジが必要と考えるようになりました。


この手の医療保険は健康な時にしか加入できません。私は共済の10年定期保険しか加入していないのですが、これに加えて 自由診療保険メディコム に加入しようと思います。


※ この保険でオプジーボ使用を賄うためには入院での投与をお願いする必要がありそうです。





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4月以降は湿布処方枚数にご注意!


いよいよ、新年度入り間近です。
この時期は診療報酬が大きく変わる時期なので注意が必要です。


整形外科関連の診療報酬改定では湿布のひと月70枚制限の問題がトピックスです。平成28年4月1日から70枚を超える湿布薬に処方制限がかかりました。 


「違う日であれば新たに70枚処方できる」や「詳記を書けばOK」ではなく、全症例一律に1ヵ月に合計70枚以内という規制がかかります。 具体的には下記のような要件です。


  • 71枚以上まとめて外来処方すると処方箋料が取れなくなる
  • 同様に71枚以上まとめて退院時持参薬処方すると処方箋料が取れなくなる
  • 当該超過分の薬剤料も持ち出しで丸損になり、調剤料と調剤技術基本料も取れない


70枚以上/回の湿布を処方されている患者は全国で30万人/月を超えています。 今回の枚数制限によって年間数十億円の医療費削減が見込まれています。


診療報酬規定には「医師が疾患の特性等により必要性があると認めたときはOK」と記載されていますが、おそらく医療倫理的に問題が生じるケースに対する厚労省側の予防線です。


70枚を月に3~4回投与するぐらいなら良いだろうというネット上の私見が散見されますが、調剤薬局に実際に降りてきている指示は月70枚を超えると全例疑義照会になっているそうです。


また、A病院で70枚受け取った患者が同月にB病院で湿布処方を受けた場合は、必ずB病院に疑義照会をせよ、という指示も出ているそうです。B病院的にはたまったものではありません。


全て疑義照会を受けると薬剤部も私たち医師もかなりの手間を取られることになります。このため実際的にはかなり厳しい指示と認識するべきでしょう。


今回の改訂は明らかに診療報酬削減が目的です。審査側も強行に切りにくることが予想され、少々の詳記では受け付けてもらえないことが予想されます。


よほど医療倫理的に整合性がある合理的な症状詳記がない限り、処方箋料は損失になることが予想されます。 しばらくは厚労省の意向に沿った対応をしておくのが賢明でしょう。


なお、貼付剤の処方はこれまで通り全量表示で良いですが、何日分に相当するかを記載しなければならないという規定も追加されました。


これに関しては特に日数制限はありませんが、何日分として処方するのかを明確にしなければなりません。70枚以上の処方に対する危機感を持たせる意図があるのでしょう。 


私の勤務する病院(私立の中規模病院)では院長のトップダウンで71枚/月以上の湿布を投与しないことになりました。 この件について、私は院長の英断だと判断しています。


国民皆保険制度を守るためにも医療費削減は待ったなしの状況です。湿布のようにあまり重要でない医療費を削減するためにも、私たち医師は積極的に協力するべきだと思います。




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ジェネリック医薬品って誇大広告?


最近では厚生労働省の方針に従わざるを得ない状況になってきたので、ほとんどの患者さんに対して一般名処方を行っています。


一般名処方すると調剤薬局で先発医薬品とジェネリック医薬品のどちらかを選択しますが、薬剤師からジェネリック医薬品を勧められるケースが多いと思います。


このため、こちらは先発医薬品を念頭に治療しているにも関わらず、充分な治療効果を得ることができない症例を多く経験することになりました。


当初は、ジェネリック医薬品は効果が一定ではないことを説明していましたが、全員に同じ話をするのもしんどくなったので、何も言わずに処方するようになりました。


処方した薬の効きがイマイチの場合にはお薬手帳を拝見しますが、やはりジェネリック医薬品を服用している方が多い印象です。最初の頃は「自業自得だな」と思っていました。


薬代をケチった患者さんが悪いと思っていたのです。しかし、良く考えると大々的にジェネリック医薬品は「安価なのに先発医薬品と同じ効果を得ることができる」と宣伝されています。


実臨床でのジェネリック医薬品と先発医薬品との差異など、一般の患者さんは知る由も無いことに気付きました。つまり、情報弱者の患者さんは被害者だったのです!


詳細はこちらに譲りますが、「ジェネリック医薬品は安価なのに先発医薬品と同じ効果を得ることができる」という戯言を信じる臨床医はあまり居ないと思います。


しかし、患者さんにはその情報が伝わらないのです。これって、一種の誇大広告ではないか?と思うのですが、厚生労働省の方針なので仕方ありません。


ジェネリック医薬品で効果の無かった患者さんに、敢えて先発医薬品を処方する医療行為は、効果が無かった場合には経済的負担まで発生するリスクを伴います。


したがって、余程のことが無い限りジェネリック医薬品から先発医薬品に変更するケースは無いですが、本当にこれで良いのか? と良心の呵責に苛まれることがあります。


私はジェネリック医薬品に反対なのではなく、「ジェネリック医薬品は安価だが、必ずしも先発医薬品と同じ効果を得るわけではない」という正しい情報を患者さんに提供して欲しいだけです。


正しい情報を提供されてジェネリック医薬品を選択するのは自業自得ですが、正しくない情報を提供されても、ジェネリック医薬品の可否を正確に判断することはできないからです。


このあたりは、厚生労働省にもう少し善処して欲しいと思います。ちなみに、私は絶対にジェネリック医薬品を服用しません(笑)。



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